3年470クルーの天木です。
梅雨真っ盛りで毎週天候に恵まれませんが、合宿所の前に咲く紫陽花はとても綺麗で、毎朝明るい気持ちになります。
先週末葉山にて全日本470関東水域予選が行われました。以下リザルトです。
(全71艇、2フリート)
4692 塚本・天木 9-5-(21) 計14点 14位
4579 松前・大橋 21-(26)-16 計37点 43位
4452 小野・下重 16-(25)-17 計33点 40位(女子ペア3位)
東大からは、5/18-19に行われた予選を突破した3艇がレースに参加しました。
塚本さんと僕のペアは全日本470選手権出場権獲得、小野さんと下重のペアは全日本女子470選手権の出場権を獲得することができました。
社会人も出場し全個より厳しいとも言われる全日本470の出場権獲得もさることながら、全日本への複数艇進出も相当久しぶり、だと思われます(ちゃんと調べていないのでわかりません…)。昨年この大会ではトラブルに見舞われ涙を呑んだだけに、学生12位という結果は素直に嬉しいです。
全日本470を決め、
「やっと、やっと、小松さんに良い報告ができる…」
と、塚本さん。
スナイプチームが春関東インカレ22年ぶりの6位入賞、全日本個人選進出と勢いづくなか、470チームはなかなか結果を残せずにいました。そんな470チームを背負う塚本さん。喜びもひとしおだったと思います。
梅雨空にこそ映える紫陽花。
今回のレースは秋インカレに向けて様々なペアの可能性を探るため、春インカレ、関東個選からペアを変えて臨みました。
インカレは団体戦ですから、いかに全ペアが叩かずレースをするか、が問われます。どれか1ペアが早くても意味は無いとまでは言いませんが、それでは結局団体戦では勝てないわけです。要するに3番艇勝負。
レースシーズンを振り返れば、
5/11-12
春インカレ。3年の松前と組み、3番艇クルーを務めました。上2艇のスキッパーは2年生からインカレに出場し経験豊富なので、全ては初インカレの松前と組む自分にかかっているというプレッシャーの中、派手なレースより叩かないレースを心がけました。もちろん心の中では俺が1番走ってやる!と思っていましたが…笑。結果、20番付近で安定していたものの、最終レースDNF。力不足を痛感しました。
5/18-19
関東470予選(先週末行われた全日本470関東水域予選に進出する71艇を決める予選レース)。松前と組み、次週に行われる関東個選で全日本個人選に進むにはスタート攻めるしかないね、と叩かないレース方針を捨てました。ミスなくまとめれば10番くらいでは帰ってこれ、逆にミスをすると20番代と安定しないレースになりましたが、まだ完成していない我々としては安定しないのは予想の範囲内だったので、自信をつけて次週の関東個選に臨みました。
5/25-26
関東個選。ボロボロ。スタートまともに有利エンドから出たのは1レースのみ。そのレースは12位でしたが、他のレースがひどすぎて結果45位。全日本にかすりもしませんでした。本気で狙っていただけに悔しくて悔しくて。しばらく立ち直れませんでした。
このレースで一旦松前とはペアを解消し、秋インに向けて様々なペアの可能性を探ることになりました。松前は去年まではまともに練習もできず、今年いきなりインカレデビューしたにも関わらずよくここまで2人でこれたな、と思います。フリートレースではかなり可能性を感じただけにここで解散か…と正直残念でした。松前と散々レースして2人で悩み苦しんだ経験は貴重なもので、今の自分に活きているな、と本当に思います。強風のボートスピードは最高だったよ。
6/29-30
全日本470関東予選。2ペアしか出場できない七大戦(7/14-15)に向け塚本さんと組み、昨年から得意とする北風の強風。正直2人でレースに出たのはほぼ初めてだったので、どこまでいけるかなーと思いながらレースしてました。
自分としては、コース引きを任される中、風のフレへの対応や艇団に対する自艇の位置づけなど、ここで勝ったなと思える部分が多かったと感じています。途中で風が落ちてしまったR3の2上を除き全ての上レグで順位を上げることができたので、今まで積み重ねてきたことは間違っていない、高いレベルでも十分戦える、と自信をつけることができました。まあこれも塚本さんのスピードがあるからできることなんですが笑
クローズのコース引きとフリーのボートスピードをクルー。フリーのコース引きとクローズのボートスピードをスキッパー。という僕が理想とするペア内での分業がしっかりできていたように感じます。
ただ、春インカレ最終レースでもDNFをつけた、葉山の北風が無くなっていく時のコース引きは反省をうまく活かせず、順位を大幅に落としてしまいました。さらに、スタートに関してはいつものルーティンを忘れ、R2では不利なエンドからかなり遅れて出てしまったので、改善の余地はまだまだあると感じています。
再来週の七大戦に向けて僕らのペアに求められるのは安定して前を走ること。全日本の舞台で活躍する旧帝大のライバルたちに一発かましてきたいと思います。ヨットレースはいくら良いレースをしてもトップじゃないと悔いが残るもので。
昨年連れて行ってもらった全日本個人選。今年2人で決めた全日本470。来年こそは、ペアが同期か後輩かわかりませんが、どちらの大会にも進みたいと思います。
昨年4年生が引退されてから伝説のクルーになるんだ!などと大口を叩いてきましたが、少しは理想に近づけているのかな、と成長を実感するレガッタになりました。
ずっと言ってる気がしますが、
東大はクルーが走らせる。
そんな文化を根付かせるのが1人の男の夢です。皆さま温かく見守ってくださると嬉しいです。
東京大学運動会ヨット部3年 天木悠太