ディンギー班主将、470スキッパーの小野万優子です。
7月14,15日に福岡市小戸で開催された七大学戦のご報告をします。
結果は、470級が3位入賞、スナイプ級が5位、総合3位入賞でした。入賞は2012年の3位以来7年ぶりとのことです。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、小戸は私のホームポートです。高校3年間のヨット部生活を小戸で過ごしました。
久々に帰ると小戸のいいところを実感しますね。都心から近いし、家も近いし、スーパーもホームセンターも隣にあるし…
高校時代に「他の部活はグラウンドなのに〜なんでヨット部だけ15分もチャリ漕がなきゃいけないの〜!?」なんて甘えていた自分を叱りたい。
私今は江ノ島に一本で出られるように小田急線沿いに住んでいますが、それでもハーバーまで1時間半かかりますから。関東恐るべし。
とはいえ寂しいことにおそらくもう相模湾で過ごした時間の方が長いんですね。
風も波もさすがに関東の方に慣れました。初めて強風の相模湾を見たときは「こんなに波高くてヨットなんかできないょ…前の船のマストも見えなぃ…」と恐れ慄いていましたが。
七大学戦の話に戻りましょう。
七大学戦は3艇の団体戦のインカレとは違い、2艇×7校の戦いになります。
あ、そうそう。今年から長らく部員が少なく参加していなかった名古屋大学さんが復活されました。7校での七大学は私も初めてなのでうれしかったです。
以下、今回のリザルトです。
《470》(全14艇)
塚本天木ペア 3-(6)-3-1-6-4-2
小野大橋ペア 8-(7)-9-7-4-6-5
1位 九州 3-(13)-6-7-10-5-5 合計36点
2位 京都 (11)-8-9-8-4-10-9 合計48点
3位 東京 11-(13)-12-8-10-10-7 合計58点
4位 東北 14-15-12-13-15-13-(19) 合計82点
5位 大阪 17-(25)-17-21-16-19-19 合計108点
6位 北海道 (26)-14-23-21-26-22-19 合計125点
7位 名古屋 23-17-(27)-27-24-27-27 合計145点
《snipe》(全14艇)
吉武阿部ペア 8-5-8-8-3-8-(8)
多賀谷野村ペア 5-9-10-11-6-11-(13)
1位 九州 5-(17)-14-5-3-9-3 合計36点
2位 京都 5-4-11-12-(13)-7-8 合計47点
3位 大阪 (18)-10-8-11-13-13-17 合計72点
4位 東北 25-19-17-9-(27)-11-10 合計91点
5位 東京 13-14-18-19-9-19-(21) 合計92点
6位 北海道 15-22-13-(23)-17-20-20 合計107点
7位 名古屋 25-20-(27)-26-24-26-26 合計147点
※2艇合計で最も点数が高いレースをカット
《総合成績》
1位 九州 72点
2位 京都 95点
3位 東京 150点
4位 東北 173点
5位 大阪 180点
6位 北海道 232点
7位 名古屋 292点
1日目は小戸らしからぬ(私が忘れただけかもしれませんが)安定しない風で4レースが行われました。
上マークがちょうど能古島の風下にあるのでアプローチが難しかったです。
風速と風向の変化がめまぐるしく変わる順風でした。葉山の北風の周期をずっと小さくした感じでしょうか。
470チームの話をしますと、塚本・天木組は慣れない海面ながらよく走っていました。私はというと、本来安定して走れそうなところから2,3ポイント落とした順位を取り続けてしまっていました。混みあったところで競り負けることが多かったです。
1日目が終わった時点で2位の京都大学と8点差。自分が走っていれば…と悔やまれました。
2日目は小戸らしい安定した海風でした。多少の海面差はあるものの風向変化も穏やかです。
この日は前日よりはいい順位で帰ってこれました。
「最後にいいレースをして帰ってくる」という小松コーチの教えを4人で思い出し、最終レース前に「両艇5位以内で帰ってこよう」と声をかけました。
結果は塚本たちが2位、私の船が5位。何はともあれ最後に一番いいレースができてよかったです。
470チームに関して言えば、7レースして1位の九大までは22点差、2位の京大まで10点差。
もう一回最初からレースをし直せば…なんて思っても、小松コーチがいつも言うようにヨットレースにタラレバはありません。
総合でも優勝争いをしていたその2校は、様々なところで一歩先を行っていると思いました。国立大学とは思えない選手の層の厚さは本当に見習いたい。
スナイプチームも今回のレースではもっと前を走りたかったはずです。関東6位入賞の実力があればきっともっと上を目指せたでしょう。しかし、二クラスで勝負できるのが大学ヨットのいいところ。スナイプの点差を常に考えながら470チームも走り、総合3位は逃さずに終えることができました。
また、今回のレースで特筆すべきことは「アンパイア制」です。おそらく日本の学生レースで取り入れたのは初めてとのこと。
普段と何が違うかというと、「オンザウォータージャッジ」つまり海上でプロテストできます。ルール違反の判定が即ジュリーから下され、違反があれば1回転。陸上に帰って、ルールブック読んで、作戦練って、遅くまでプロテスト室にこもり…なんてことがありません。すごく楽だし安心してレースできました。
さらに、3艇のジュリーボートが14艇をしっかり見るために470とスナイプが同時にレースをすることもないのも新鮮でした。470のレース中はスナイプが見守り、スナイプのレース中は470が見守り…
レースが終わればすぐ駆け寄って「風どうだった?」「今上と◯点差だね」「がんばっておいで!」と声をかけあえます。
関東に帰っても、これくらい両クラスで情報共有ができたらいいなと思いました。
七大学といえば、2016年の八景島開催の時は4位、2017年の小戸では6位、2018年の小樽は上位確実かと思われましたが大会不成立。なかなか上位にいけそうでいけないのが近年の七大学戦でした。今までで一番優勝に近づけそうだったからこそ悔しい3位。しかし、ひとまず入賞までは今年クリアできました。後輩様方、来年は何としても優勝してください。
7年ぶりの入賞と言いましたが、東大は7年前に小戸大会で3位を取っているんですね。
余談ですが、よくよく思い出せばその七大学戦をヨットの世の字も知らない高校1年生の自分は見ていました。
当時は、今年も七大戦で優勝した某大学を目指していましたし(現役受験時惜しくもない点数で落ちました)、「東大にもヨット部ってあるんだなあ」くらいにしか思ってませんでした。それが今では東大ヨット部として小戸でレースしています。人生って不思議ですよね。
話が逸れましたが、今年の七大学戦は自分にとってとても楽しいものでした。
一緒にレースをしてくれたレースメンバーのみんな、サポートをしてくれたみんな、速報を追ってくださったLB、保護者の皆様、本当にありがとうございました。
七大学の友人たちと、必ず全日本インカレで戦おうと誓いました。今年の全日本では七大学が入賞争いにどんどん食い込むようなレースになったら絶対に楽しい。
そんな日を夢見て、最後の夏全力で走り切ります。
東京大学運動会ヨット部
主将 小野万優子
7月14,15日に福岡市小戸で開催された七大学戦のご報告をします。
結果は、470級が3位入賞、スナイプ級が5位、総合3位入賞でした。入賞は2012年の3位以来7年ぶりとのことです。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、小戸は私のホームポートです。高校3年間のヨット部生活を小戸で過ごしました。
久々に帰ると小戸のいいところを実感しますね。都心から近いし、家も近いし、スーパーもホームセンターも隣にあるし…
高校時代に「他の部活はグラウンドなのに〜なんでヨット部だけ15分もチャリ漕がなきゃいけないの〜!?」なんて甘えていた自分を叱りたい。
私今は江ノ島に一本で出られるように小田急線沿いに住んでいますが、それでもハーバーまで1時間半かかりますから。関東恐るべし。
とはいえ寂しいことにおそらくもう相模湾で過ごした時間の方が長いんですね。
風も波もさすがに関東の方に慣れました。初めて強風の相模湾を見たときは「こんなに波高くてヨットなんかできないょ…前の船のマストも見えなぃ…」と恐れ慄いていましたが。
七大学戦の話に戻りましょう。
七大学戦は3艇の団体戦のインカレとは違い、2艇×7校の戦いになります。
あ、そうそう。今年から長らく部員が少なく参加していなかった名古屋大学さんが復活されました。7校での七大学は私も初めてなのでうれしかったです。
以下、今回のリザルトです。
《470》(全14艇)
塚本天木ペア 3-(6)-3-1-6-4-2
小野大橋ペア 8-(7)-9-7-4-6-5
1位 九州 3-(13)-6-7-10-5-5 合計36点
2位 京都 (11)-8-9-8-4-10-9 合計48点
3位 東京 11-(13)-12-8-10-10-7 合計58点
4位 東北 14-15-12-13-15-13-(19) 合計82点
5位 大阪 17-(25)-17-21-16-19-19 合計108点
6位 北海道 (26)-14-23-21-26-22-19 合計125点
7位 名古屋 23-17-(27)-27-24-27-27 合計145点
《snipe》(全14艇)
吉武阿部ペア 8-5-8-8-3-8-(8)
多賀谷野村ペア 5-9-10-11-6-11-(13)
1位 九州 5-(17)-14-5-3-9-3 合計36点
2位 京都 5-4-11-12-(13)-7-8 合計47点
3位 大阪 (18)-10-8-11-13-13-17 合計72点
4位 東北 25-19-17-9-(27)-11-10 合計91点
5位 東京 13-14-18-19-9-19-(21) 合計92点
6位 北海道 15-22-13-(23)-17-20-20 合計107点
7位 名古屋 25-20-(27)-26-24-26-26 合計147点
※2艇合計で最も点数が高いレースをカット
《総合成績》
1位 九州 72点
2位 京都 95点
3位 東京 150点
4位 東北 173点
5位 大阪 180点
6位 北海道 232点
7位 名古屋 292点
1日目は小戸らしからぬ(私が忘れただけかもしれませんが)安定しない風で4レースが行われました。
上マークがちょうど能古島の風下にあるのでアプローチが難しかったです。
風速と風向の変化がめまぐるしく変わる順風でした。葉山の北風の周期をずっと小さくした感じでしょうか。
470チームの話をしますと、塚本・天木組は慣れない海面ながらよく走っていました。私はというと、本来安定して走れそうなところから2,3ポイント落とした順位を取り続けてしまっていました。混みあったところで競り負けることが多かったです。
1日目が終わった時点で2位の京都大学と8点差。自分が走っていれば…と悔やまれました。
2日目は小戸らしい安定した海風でした。多少の海面差はあるものの風向変化も穏やかです。
この日は前日よりはいい順位で帰ってこれました。
「最後にいいレースをして帰ってくる」という小松コーチの教えを4人で思い出し、最終レース前に「両艇5位以内で帰ってこよう」と声をかけました。
結果は塚本たちが2位、私の船が5位。何はともあれ最後に一番いいレースができてよかったです。
470チームに関して言えば、7レースして1位の九大までは22点差、2位の京大まで10点差。
もう一回最初からレースをし直せば…なんて思っても、小松コーチがいつも言うようにヨットレースにタラレバはありません。
総合でも優勝争いをしていたその2校は、様々なところで一歩先を行っていると思いました。国立大学とは思えない選手の層の厚さは本当に見習いたい。
スナイプチームも今回のレースではもっと前を走りたかったはずです。関東6位入賞の実力があればきっともっと上を目指せたでしょう。しかし、二クラスで勝負できるのが大学ヨットのいいところ。スナイプの点差を常に考えながら470チームも走り、総合3位は逃さずに終えることができました。
また、今回のレースで特筆すべきことは「アンパイア制」です。おそらく日本の学生レースで取り入れたのは初めてとのこと。
普段と何が違うかというと、「オンザウォータージャッジ」つまり海上でプロテストできます。ルール違反の判定が即ジュリーから下され、違反があれば1回転。陸上に帰って、ルールブック読んで、作戦練って、遅くまでプロテスト室にこもり…なんてことがありません。すごく楽だし安心してレースできました。
さらに、3艇のジュリーボートが14艇をしっかり見るために470とスナイプが同時にレースをすることもないのも新鮮でした。470のレース中はスナイプが見守り、スナイプのレース中は470が見守り…
レースが終わればすぐ駆け寄って「風どうだった?」「今上と◯点差だね」「がんばっておいで!」と声をかけあえます。
関東に帰っても、これくらい両クラスで情報共有ができたらいいなと思いました。
七大学といえば、2016年の八景島開催の時は4位、2017年の小戸では6位、2018年の小樽は上位確実かと思われましたが大会不成立。なかなか上位にいけそうでいけないのが近年の七大学戦でした。今までで一番優勝に近づけそうだったからこそ悔しい3位。しかし、ひとまず入賞までは今年クリアできました。後輩様方、来年は何としても優勝してください。
7年ぶりの入賞と言いましたが、東大は7年前に小戸大会で3位を取っているんですね。
余談ですが、よくよく思い出せばその七大学戦をヨットの世の字も知らない高校1年生の自分は見ていました。
当時は、今年も七大戦で優勝した某大学を目指していましたし(現役受験時惜しくもない点数で落ちました)、「東大にもヨット部ってあるんだなあ」くらいにしか思ってませんでした。それが今では東大ヨット部として小戸でレースしています。人生って不思議ですよね。
話が逸れましたが、今年の七大学戦は自分にとってとても楽しいものでした。
一緒にレースをしてくれたレースメンバーのみんな、サポートをしてくれたみんな、速報を追ってくださったLB、保護者の皆様、本当にありがとうございました。
七大学の友人たちと、必ず全日本インカレで戦おうと誓いました。今年の全日本では七大学が入賞争いにどんどん食い込むようなレースになったら絶対に楽しい。
そんな日を夢見て、最後の夏全力で走り切ります。
東京大学運動会ヨット部
主将 小野万優子