東京大学運動会ヨット部

東大ヨット部の現役部員によるブログです。練習の様子、レース結果、部員の主張から日記まで。

J24世界選手権2024 DAY2 

2024年09月29日 15時43分40秒 | 通常練習

DAY2・現地時間27日

お世話になっております。仰秀2年の木藤です。またまた木藤で申し訳ないです・・・。ただ、残縁ながら今後を期待してもこのシアトル報告に木藤以外の執筆者がいないので明日も明後日も「他のつら出せよ」とかの苦情が来ない限り10日間連続おそらく木藤です。ごめんなさい。

シアトル2日目の今日は主に整備を行いました。朝から船底にコンパウンドを擦って、ハルコートを塗って。デッキの上ではブロック付けやマストに登ってのシーブの整備。やることは洗底作業がなかった分だいぶ楽でした。今日のハイライトは早速各国の方と仲良くなれたことです。USAのマーカス、カナダのノエル。お二人ともJ24のレジェンドで大会主催者側としていらっしゃっていたのですが、我々が東大仰秀、from Japan と知ると「20年くらい前にイタリアのジェノバに出ていた東京大学だろ?」と覚えていてくださり「君達の先輩のことはよく覚えているよ」と、そこから何かと気にかけてくださり我々の整備バースを確保してくれたり下架を手伝っていただいたりと非常にお世話になりました。誤って他のチームの荷物が我々の荷物に混ざって我々のバース移動と共に持ってきてしまった時があって、マーカスが申し訳ないと謝る我々に「I know you Japanese never steel.Don`t worry.」といって間に入ってくださりました。優しさに感謝です。ちなみに僕の記憶が正しければジェノバは1999年のJ24worldchanpoinship。そして、仰秀が初めて世界選手権に出場した大会。この間の仰秀総会でいらっしゃったLBの中にもこの大会に出られたメンバーの方々がいらっしゃいました。いつもセール等ご支援いただいている望月さんが当時の2年生でいらっしゃったとのことだったと思います。そのジェノバから始まった仰秀の世界選手権への挑戦。そう考えると先輩方が紡いでくださった歴史の中の仰秀を感じて感慨深かったですし、それをきっかけとしたワールドセーラーとの出会い。やっぱり嬉しかったです。

明日から本格的に計測初日ということもあり今日から会場設営が本格化していて僕たちが自作のサンドウィッチを食べていたお昼過ぎにハーバーに世界各国の旗が立てられ始めました。マリーナの建物にはJ24worldchampionshipの旗が掲げられ、僕たちの船にも76番のバウナンバーと世界選手権・大会協賛各社のステッカーがはられました。すれ違う海外セーラーたちに挨拶を交わしつつ着々と準備は進み遂に下架の作業へ。海外の選手たちは自分達でクレーンを動かし下架するのですが、日本のハーバーの下架の機構とは全く違いすぎてやり方がわからず困っているとまたもやマーカスとノエルが手伝ってくださり、なんとなんとその場に通りかかったSiestaの今井さんにまでお手伝いいただきました。「日本の大学生のひよっこセーラーがなんか困っているぞ」と色々なチームの方々が見にきてくださり大勢の方々に見守られる中でやっっとのことでクレーンで船を吊るすことができました。そこまでは良かったのですが、船をつって数秒いきなりバウ側に船が大きく傾き、そのままバウから海面へデッキラインから海面までの角度が50°くらいの状態で辛うじてつっている状態になり周りの方々も「Oh, my god !」とこのままバウチンでもするんじゃないかと大焦りでしたが、なんとかそのまま着水させられ一安心しました。

たくさんの方々に助力いただきなんとか下架し終わり今日の整備は終了。

その後、昨日お世話になった倉石さんにシアトルの市街を案内いただきました。

シアトルの中心部は郊外のハーバーから海岸線をたどって南下して10数分、一見すると高層ビルが所狭しと立ち並ぶ小さな都会。市街のすぐそばにまで海岸線は迫り海岸線をバックにすぐ先には坂道を基調とした石畳の下町チックなダウンタウンとシアトル美術館を中心とした近代的でアカデミックな町並みが混在した小台地的な地形が広がっている、台地の奥側には斜面を利用して段々になって全体のビル群として整合性の取れた高層ビルの集合体が聳え立っているといった感じ。石畳の昔ながらの坂道を抜けると海鮮市場があって、近くにはダウンタウンが並んでいる。その一角にこじんまりとスタバの初号店があって中では店のキャパオーバーの観光客がごった返し。店のイメージは今の街中でよく見るモダンなスタバとは大きく異なっていてローカルな個人コーヒー店のような出立ちでイメージマークもグリーンのそれではなくて街並みのオールドファッションさを模したような薄いセピア色。個人的には抱いていたイメージとはだいぶ違ったんですが、スタバの原型を見れたことに満足しています。ホントは記念撮影でもしたかったんですが、店頭の記念撮影の列が長蛇の列で断念しました。もう一つ感じたのは街中の星条旗の多さです。高層ビルの頂上にはかなりの頻度で見えるし、市街地の店先、埠頭の先にも海風に星条旗が靡いていました。考えてみると日本ではあまり日の丸って見ませんよね。祝日に官庁で掲揚するかなくらいのイメージ。アメリカに来て2日目、街の至る所に星条旗が見えます。公的においているものもあれば個人仕様のものもあり。もちろん人同士の距離の近さや度量の大きさもさることながら日本との一番の国民性の違いはこの国旗からも見えるようなナショナリティかなとも感じます。我々外国人に対しても寛容であると同時にすごくアメリカに生きていることに自信を持っている感じ、すごく素敵な国民性だなと思います。「ストロングアメリカ」の根源を見たような気がしました。

観光を終えてからは少しジャンキーなハンバーガーをテイクアウトして宿で食べました。

倉石さんには今晩も遅くまでお付き合いいただきありがとうございました。

明日からは本格的に海に出る予定です。

疲れたので早めに寝ます。おやすみなさい。

僭越ながらsiestaの今井さんにお手伝い頂いている仰秀

見づらいですが各国の国旗が並んでいます

埠頭の星条旗

今日も元気に増量に励む友成さん


J24世界選手権2024 DAY1 ーシアトル到着・1日目!ー

2024年09月29日 15時31分14秒 | 通常練習

DAY1・現地時間26日

お世話になっております。仰秀2年の木藤です。無事シアトルに到着しました。今日は教養ある若者としてYOUTUBEでシアトルの深夜、自民党の総裁選中継を見ながら書いております。めちゃめちゃ適当なことをお許しください。

9:00 、シアトル・タコマ国際空港到着。アメリカに降り立ちましたー!肌感としては前評判の通り日本より肌寒く感じます。日本で言うと11月くらいの秋感といった感じです。入国審査は意外と細かいことまで聞かれて驚きました。最初に「YOUはどうしてUSAへ?」的なことを聞かれてテンプレ的に「sightseeing」と答えたんですが、さらに「どこにいくんだ」と問われ、仕方なく「コリンシアンヨットクラブだ。」と答えると、「perdon?」的な反応で「グランドキャニオンではなく?」的な話になり。仕方なく「実は観光ではなくヨットレースに出るんだ」と答えると「これは怪しいアジア人だ」的な感じでかなり詰められたのですが、なんとか通過。後から聞くとみんな似たり寄ったりだったようで。諒真は「本当にそんなヨットレースはあるのか?」と問われたそう。ちなみに我らが主将は保安官の質問にお得意の笑顔で「え?なんて?(ニコ)」を繰り返した結果、保安官に諦められて無事最速通過でした。さすが世渡り経験値がレベちでした。何はともあれ全員無事に通過。ゲートを出るとシアトル東大淡青会の倉石さんがお出迎えくださいました。4年生ズが倉石さんの車で2・3年生ズがレンタカーでそれぞれハーバーに向かいました。空港出た時の実感としては「道路が右側通行なのアメリカだな。」と言う感じ。町並みは中心部以外はcountryと言う感じでまさに森と海の境界の街。古くはこのシアトルからゴールデンドリームを求めてアラスカへ渡った者たちの港町だったようですがまさにその名残を感じるような町並みでした。海岸線は長く、大陸的な直線でありつつ海は四方を陸にかこまれた巨大な湖のような比較的穏やかな見た目。木々は上に尖った針葉樹林が広がっていて北米を感じました。

途中で倉石さんにお昼ご飯をご馳走になり今回のワールド初ご飯を食べました。ボリューム感マックスのサンドウィッチにアメリカンの洗礼を受けました。めちゃめちゃ美味しかったです。倉石さん、本当にありがとうございました。

ハーバーに到着すると既にハーバーに船は到着していました。ものすごく綺麗な船で感動しました、「これ洗底の必要なくね!?これで2日目くらいから海に出れるやん」船のオーナーのKenにもお会いできました。「Never been cleaner !」、これ以上綺麗にならないよと言って船を受け渡しくださいました。ありがたすぎますねー。Kenに仰秀勢の自己紹介を終えると「Ryo,Ryoma?Are you Yusuke,No,you are Yuki. OH my god….」と紛らわしいjapaneseの名前に困らせてしまいました。ニコニコされたとても良い方でした。友成さんと源さんを引き連れて整備用品の買い出しにも付き合ってくださいました。友成さんはその車の中で「君は私の片足くらいの重さなんじゃないのかい?」と言われたそうです。笑 心の大きさもジョークもさすがアメリカンでした。

他の方々が整備している間に僕と太智は近くのスーパーに夕飯の買い出しに行きました。広くて買うものに迷ってしまいました。太智が翌日の昼までの献立を考えて買ってくれました。僕は飛行機での睡眠不足が祟って充電が完全に切れたので本場のモンスターで充電をしました。その後は船の上の整備をして今日は早めに宿に戻って夕食を食べて寝るところです。宿は綺麗なところです。普通の民家に半地下の部屋があってそこを寝床としておかしいただいています。ピンポンしたら真っ先にわんちゃんが出てきて吠えられてしまいましたが、お婆さんがワンコに「吠えちゃダメよ」と言いながら出てきて「wellcome!」と迎えてくれました。とても過ごしやすいです。ちなみに僕は友成さんとダブルベットです

僕は今ちょうどYOUTUBEのライブ配信で石破さんの決選投票の勝利を確認したところでこちらの時間では23時過ぎです。明日に響くのでもうそろそろ寝たいと思います。

日本の皆さん、おやすみなさい

Kenの船。これでWorldに出場します

スーパーの前におっきなパンプキンが

最初の食事はサンドウィッチでした

初日夜、アメリカを語る太智

 


J24世界選手権2024 DAY4

2024年09月29日 14時22分55秒 | 通常練習

DAY4

お世話になっております。仰秀2年の木藤です。今日4日目です。今日は若干休息メインの日でした。

いつも通り7時に起床、アメリカンぽくシリアルを朝食にし、ハーバーで艤装してから前日に続いて海に出ました。偽装をしていると横では釣りから帰った人が釣れたサーモンを捌いていました。この辺ではサーモンよく取れるらしいです。レース3日目にサーモンパーティもあるらしく楽しみです。さてさて話を戻して。出艇時にエンジンが付かなくてやむを得ずメイン出艇を試みることになったんですが、やはり慣れないことはするものではなく、危うく隣のGermany船や、超大型クルーザーにぶつかりそうになるような冷や冷や出艇でした。それもありつつ、結局やはり今日は時差の疲れもあるからレースに備えて休息日にしようということでお昼過ぎには着底して午後は休息にしました。宿でお昼寝したり夕飯を作ったりブログを書いたり各々に時間を過ごしたあと17時からシアトルの海面に関するトークセッションと超ハイテクのバカロスというGPS付きコンパスの使い方講習会が開かれたので再びハーバーへ。いざ会場のヨットクラブ内に入ると人がぎっしり。すぐにトークセッションが始まり何やらすごいらしいセーラーの方が色々とシアトルの海面を説明してくれました。基本的に北風は左がいいとか潮は場所によっては非常に強いがレース海面はまだましだろう的なことを言っていたのは理解できました。でも、もっと大切なのはタックをなるべく減らすこと、フレッシュを掴むことと言っていました。詳しくはこのあともう一回聞き直して復習します。でもやはり基本に忠実にですね。バカロスはなんとも優秀なコンパスでした。GPSがついていて角度や艇速が出るのはもちろんなんですが、ヒール感や前後バランスまで測ってくれるんですね。さらにすごいのは各艇のバカロスをレースコミッティーが接続するとバカロスにスタートラインまでの高さと時間が表示されるんですね。そしてクリアスタートをすると緑ランプ、OCSをしたりすると赤いランプとOCSの文字が表示がされるという。レースコミッティー側もこれで一括でリコール艇を確認できるというわけなんですね。このバカロスのおかげで最近の世界規模の大会はゼネリコがないらしいです。J24のWorldでは今大会が初使用だということです。

それを聴き終えて今から寝るところです。

僕も今日は疲れてるので早めに寝ます。適当でごめんなさい。

おやすみない。

トークセッションの様子

我々が帆走出廷してぶつかりかけた超超巨大船

巨大に作りすぎたサンドウィッチに仲良く齧り付く太智と僕。トムとジェリーってアニメご存知ですか?なんかこの写真の僕はジェリーにしてやられて顎が外れた時のトムみたいな顔してて笑