今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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ニコンFとキヤノネットG-Ⅲの組み合わせの巻

2014年07月20日 23時33分08秒 | インポート

Img_468425_2ニコンFとキヤノネットG-Ⅲという取り合わせも面白いですね。両方とも、特に故障はないようですが、入手されて点検のご依頼です。疲労の少ないFですが、長期に使われなかったようで、幕に癖がついており、巻き上げの最後で抵抗感が大きいようです。また、巻き上げのゴリつき感が気になります。シャッター速度は1/60は良好ですが高速側が急速に遅くなります。1/250=1/185 1/1000=1/434 さすがに光学兵器 メーカーですから作りは兵器(道具)のそれで分解を考慮した丈夫な部品構成ですね。

Img_468769完全にグリス切れですので、各部の注油とグリス交換をしていきます。












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右カバー先端の小片の接着が外れていましたので接着をしてからカバーを取り付けます。










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ARリングにグリスを塗布して組み立てます。











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巻上げレバーを取り付けて、ペンタ部のモルトを貼っておきます。巻上げはかなりスムーズになりましたね。








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私の塗るオリーブ色に似ているので、一瞬、自分の作かなぁと思いました。過去に塗ったことがあるような記憶がないわけでもない?? 手慣れた塗装ですが、私の作業ではありませんね。








Img_469158 バッテリーチェッカー付の接眼レンズの接着が脱落しています。バッテリーボタンにテンションが掛かっているので、確実に接着をしないと剥がれてしまいます。接着剤の硬化具合から、それほど作業から時間は経過しいないのではとも思います。裏蓋はシボ革は剥離せず、マスキングでリンクル様の塗装をしてあります。焼付ではないということ。




Img_469279 内側を見ます。ちゃんとメッキは剥離してありますのでアマチュアではないでしょう。中央付近の塗料が回っていない部分に持ち手を付けて塗装をしたということ。









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プロなら焼付塗装かなと思いましたが、ビスを留めた周辺が盛り上がっていますね。これは、完全に硬化していない状態で組立をした証拠。とするとウレタン塗料を使用したものか? 塗装の工程(癖)は作業者よって異なりますが、この方の塗装は、1回塗りで厚めに吹いていることが、窓周辺の盛り上がりで分かります。どれが良いということではありません。その方の感性(流儀)の問題です。


Img_469444 接着には接着力の弱いクリアー接着剤を使用したために剥離をしています。すべて清掃をして再接着をします。










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ファインダーを清掃しておきます。












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こんどは剥離しないように接着さてありますよ。











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関東地方は梅雨明けで暑いので、簡単にUPしておきます。妙な組み合わせの二台ですね。
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