今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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2回巻上げのPEN-FTの巻

2019年06月21日 18時05分23秒 | ブログ

東京オリンピックのチケットは残念ながら外れました。開会式などは宝くじのような倍率なんでしょうね。それと最近、眼精疲労が辛いので、ブログのエントリー数を減らそうかと思っていますが、アクセス数を見ると、毎日見てくださる方が大勢いらっしゃるので申し訳なくて、ついついUPしてしまいます。で、S800MのVol.3が発売されていました。今回はフロントバンパー、タイヤ、ホイルキャップ、ハンドルなどですので、BOX額縁によるオブジェを製作する予定の私としては外せません。ハンドルの真ん中に付いているのはホーンボタンではありませんよ。ホーンはメーターパネルのメインスイッチ左にレバー式のホーンレバースイッチアッセンブリー(3530-533-006)として付いています。本物をエスハチから外して来ましたら、外周リングが錆び錆びになっていました😢。速攻で磨きましたよ。今回では右端に入っていますけど、実測11mmで本物は約75mmなので1/6としてはアンダースケールです。ハンドルはS800M以前まではフタバラケット製の本物の木製でしたが、S800Mからはプラスチックになったのは残念なところ。但し、木製のハンドルは積層の接着が剥がれて使用するのは危険だと思います。ナルディーのウッドなども使用したことはありますが、現代の走行では小径革巻きの方が良いです。

ステアリングホイールエンブレム(53130-533-000)は、あと一つ新品をストックしてあります。隣りはMOMO用の社外ホーンボタン。比較するとオリジナルが大きいのが分かりますね。

 

で本題。PEN-FT #2328XXとしては標準的な劣化具合の個体。露出メーター不動(リード線断線)、2回巻上げなどが気になります。では、洗浄組立・・

 

 

巻上げ関係を組んで行きます。

 

 

問題発見。2回巻き上げの原因は巻き上げギヤ(軸)に問題がありますが、もう一つ、⇧の巻上げカムを押すピンのカシメが緩んグラグラしでいます。

 

 

この分部はレバーに組立後カシメられているので分解が出来ません。組んだ状態で再カシメをしておきます。

 

リンクバネを取付(接着)てから本体に組み立てます。

 

 

巻上げギヤ軸の右側が摩耗しています。

 

 

昨日のの土曜日は、定期通院で新宿に行きましたが、突然の雨に走ったり、地下通路を埋めるほどの外国人観光客の流れに圧倒されて疲れ果てて帰宅しました。よって、作業は進んでいません。完成したシャッターユニットを本体に搭載したところまで。電池室のリード線の新製と2回巻き上げを修正して、非常に調子の良いシャッターです。画像はシャッターを切ったところですがシャッター羽根の動きを止める同調は難しくて出来ません。

何とか体力も戻ったので再開します。しかし、昨日のF1はつまらなかったです。レッドブルホンダのガスリーは無理だね。ホンダもスペック3のエンジンを投入しても力不足です。で、この頃の接眼プリズムのコーティングはモルトの影響で劣化しています。清掃をすると右側の弧の部分のコーティングはなくなります。

プリズムを清掃して組み込みました。アイビース枠は欠けていましたので新品と交換して組みます。

 

 

ハーフミラーもダメですね。新品と交換します。

 

 

露出メーターの基板ですが、電池の液漏れを起こした個体は、リード線に漏れ液やガスが伝わって基板のパターンを腐食させます。再半田付けは非常に困難です。

この個体 #2328XX(1968-7製)はすでに前板を留めるネジが+ネジに変更になっていますね。

 

 

画像はその時の個体ではありませんが、先日やりました #2446XX(1968-8製)はまだ-ネジのままでした。製造№も若くて翌月製造なのに変更前の仕様に戻っています。この部分は単にネジの頭が違うだけではなく、本体側のネジの長さ(画像の部分が短い)や前板側の皿ネジ用のザグリの大きさも異なり、本体と前板は変更前と変更後はセットで使用しなければなりません。変更の過渡期には、このようなことも起きますね。

組立は完成。露出計の感度調整やピント調整などをして行きます。

 

 

23万台で殆どのユニット変更は終わっていますが、あとは製造からどれだけ時間が経過しているか(経時劣化)という違いですね。非常に素性の良い個体でした。

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