庭仕事とかいろいろやることがありまして・・息子の駅まで用の安物クロスパイクですが、シフトケーブルのアウターが劣化しまして芯線が飛び出して変速不能となりました。しかし、自転車用のケーブルアウターは何であんなに耐候性がないんだろう? バイクだったら1969年製のケーブルだって普通に使えるのに。。で、ジャイアントの純正シフターはスラム製のグリップシフトなんですが、どうせならレバー式に変えちゃおうと思いましたよ。シマノのシフターにはブレーキレバー一体式と別体式がありますが、一体式だとシフターレバーとの自由な位置関係の調整が出来ないので別体式を選びました。(と言うかテクトロの3フィンガーのレバー形状が気にいっているので)それまでラインナップされていたSL-M310が品切れ状態が続いていましたが、最近後継と思われるSL-M315が出て来ましたので入手をしました。ブレーキレバーを抜いてシフターを先に差し込みます。
シフターを仮留めして注油をしたケーブルにアウターを通していきます。変速段数はリアホイールを交換する時にスプロケットをボスフリーからカセット式に変更したのですが、駅まで仕様のため8速化はせず、3X7速のままです。
リヤディレーラー部分のアウターは、元の長さより1cm長く切ったのですが、まだ短かったかな? この後、変速がスムーズに出来るようにディレーラーの調整をして行きます。
ハンドルグリップはグリップ式は短いものが使われていたため、長いタイプに新調しました。
前モデルとの違いは良く分かりませんが、今回のモデルはシフト表示間隔が等間隔ではなく、1→2が広く開いています。変速のリリースが異なるのかと心配しましたが、問題なく変速は出来ています。まぁ、安物ですが流石に信頼のシマノ製。良い製品です。
S800MのVol.4が出ていました。今回はダッシュボードです。流石に大きさには感動ものですけど、材質の質感が上手く表現されていないと感じます。全体に艶消しが強くこのスケールにしては計器の表現も1/43スケールの戦闘機並みです。
後ろは本物のパネルガーニッシュですが、材質はアルミの黒アルマイトで外周は磨きになっています。経時的にアルマイトが緑がかって来るので個体によって雰囲気が変わります。計器類はタコメーターのレッドゾーンが他と一体な白で表現されていますが、本来は赤ですね。しかし、現存のものは赤の色素が退色して白っぽくは見えます。たぶん現車を取材した結果か? ダッシュボードの上面はS800Mは北米安全基準を満たすため、それまでのS800のダッシュボードの上からスポンジ層を追加したものです。これがMタイプの特徴です。その被覆はこのように完全艶消しではなく、半艶の素材が使われていて、ダッシュボード下部とは艶が異なっています。そこまで表現を求めるのは酷か? 現存の個体は追加されたスポンジ層が劣化して、取り去られている(私のも)個体が多いですから、ひょっとするとMタイプ以前のS800リジット仕様になっているのかも知れません。取材側にそこまでの知識はないでしょうから。イマイチ、ボリューム感が足りないんですよね。あと、トノカバー固定用のギボシ(亀の甲スナップホックA)が8個必要なのですが、いつの号にセットされてくるのか、無い訳にはいかないしなぁ・・
新車カタログがありましたので画像を追加しておきます。ダッシュボードの上面に厚くスポンジパッドが貼られているのが分かると思います。現在、オリジナルの状態を維持している個体は無いのではと思います。
メーターの左側小径は左からアンペア/フュエルメーター、右はサーモメーターです。メーターの外周リングは銀表現ですが違和感があります。オリジナルは側面は艶消し黒で前面のみ銀色の化粧表現としてあります。モデルの部品割りの都合で仕方ありませんが、ガーニッシュの左端の形状が違います。
右端の穴がメインスイッチで左がホーンスイッチになります。折角の大スケールなので、細かな色彩表現を塗装で直して行くと、もっと良い雰囲気になるでしょうね。
で、本題をやらないと叱られてしまいます。ご常連さんからPEN-S ブラックが来ました。この方はすでにブラックを所有されている方で羨ましいですね。そこでまず、オリジナルか? というご心配です。私も何台もリペイントで作りましたからね。おめでとうございます。オリジナルです。
ブラックモデルが作られたのはSの初期ですので#1627XXは整合性があります。簡単な見分けはスプロケットがアルマイト地でスプールがグレーでしょうね。但し、この個体の場合、細かく塗装を直されているようです。シャッターは一応作動しますが、この時代の個体は、途中でO/Hをしていない場合、正常に作動はしませんので、手が入っていると思います。
シャッターユニットを取り外すと・・留めネジが5個。1個多いですよ。これは私もたまにやらかすミスで、内部に入り込んだネジを紛失したと勘違いをしてストックのネジを使ったものでしょう。ストックのネジがあるということは手慣れた方の作業です。
矢印のスリ割りを見ると分解されていることが分かります。また、この頃はターミナルへは半田付けと思いますが、リード線を途中から切って中期以降の接片ダイブに改造したのではないか? まぁ、どちらでも良いですけど・・
オーナーさんからは前所有者が駒数ガラスを交換している。とお聞きしていて「接着が正しくされているか」が心配でしたがやはりダメでした。エポキシ接着剤はメッキ部分より塗装部分に対して親和性が強く、古い接着剤を完全に除去することが非常に困難です。普通の梨地メッキであればやり方によってパリッと剥がすことが出来ますが塗装ではそれが出来ません。古い接着剤が残った状態で新しい駒数ガラスを接着をすると、当然ながら定位置に収まらない訳です。画像の部分が密着していませんね。さて、見なかったことで良いのかなぁ?
あぁ、謎の白い粉・・。定期的に見ますね。ご自分の最良と思う方法なのでしょうけど、洗浄するの大変なんだから勘弁して。
あまり使われていませんね。洗浄をした本体を組み立てて行きます。
ストロボ接点はカバーにカシメられていますので、不良となったものを後期の部品に交換されたのかも知れません。それで接片式に改造する必要が出来たのでは?
カム板/シャッターリングは僅かに腐食があり、オーナーさんから交換希望で部品取り機が来ていますので交換をしておきます。ここのメッキは腐食しやすいので、オリジナルも悪くはない程度ですが。
対物レンズと前面ガラスを分解清掃をして、再度接着をしました。
PEN-Sブラックは一般に市販はされなかったとのことですが、かと言ってまぼろしと言うほどでもなく定期的に修理ご依頼を頂きますね。当時の生産数と現存数はどのくらいなのでしょうね。貴重なブラックモデルを2台も所有されているとは羨ましいですね。
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