今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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きれいなジャーマニー・ローライ35の巻

2020年11月26日 20時35分00秒 | ブログ

では、販売前のメンテナンスに戻ります。ローライ35ジャーマニーですが、一般的にへこみの多いカメラですけど、この個体は良いですよ。メンテナンスをして行きますが、多くの個体で、このネジ(SHOULDER SCREW)が緩んでいることが多いです。この個体もユルユルです。ネジの規格がM1.4と細く、緩み止めも塗布されていないため緩んでしまいます。ここが緩むとフィルムカウンターの作動不良の原因にもなります。

お約束の巻上げレバーアテが欠損しています。製作して交換します。

 

 

この個体は#31249XXですが、物の本によると1966~1971の生産分で、大よそ1967年頃の生産と思われますが、すでにギヤは樹脂製となっています。ファインダーは初期型特有のプリズム製です。シャッターはスローが安定しないのでガバナーのメンテナンスをしておきます。

 

レンズも概ねきれいですが、後玉コーティングの劣化(点)があるのは惜しいところ。

 

 

シャッターのO/Hとレンズの清掃をして組み立てます。

 

 

この個体は調整シムが4枚入っていました。厚みはいろいろあります。

 

 

初期型のプリズム製ファインダーはアイビースの形状も微妙に異なります。巻上げレバーアテは取り付けました。

 

まぁ、どうでも良いのですが、せっかく美品の個体ですからGUIDE FRANGEのハゲをタッチアップしておきます。

 

本当に欠点のない保存状態の良い個体です。ジャーマニー製が欲しい方は見つけたら購入してください。

 

 

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