数日前に都内から発送されて到着を待っていた中古市用のローライ35が先ほど到着しました。雪の影響でヤマトの配送が遅延しているとのことですが、昨日こちらから発送したカメラは先方に今朝届いているのです。ローライ35ファンの方のために1台でも多く出品したかったのですが今回は締め切りに間に合わないのでPENを続けます。ご常連さんがお友達に譲られた生産の新しい? PEN-FT #3700XX ですので特に問題はないと思いますけどね。
では、分解を始めましたが、さっそく問題がありました。巻き上げユニットを分解するためには駒数計を作動させるためのアイドルギヤを外す必要がありますが、左ネジを緩めてもギヤが抜けて来ません。分解歴のある個体の場合、普通の右ネジと思い込み、締め込んでしまいネジ山を壊している個体もあるのですが・・
あるいはこれです。軸とギヤのカシメが不良でギヤが空転している場合。見事に回っていますね。おそらく駒数計は不正確ではなかったのかな?
再カシメをする場合でも、アイドルギヤを抜いた状態でないとカシメ治具に掛かりません。無理をすると軸はナマクラ材質なので簡単に曲がってしまい、ギヤが変形して回転してしまうのです。
アイドルギヤが緩まないため、組み立て状態でなんとかカシメましたが、駒数計の将来的な精度は保証できません。
その他は特に問題はないと思いますので簡単にUPです。シャッターユニットはチャージギヤ(軸)の摩耗は少ないので使用は少ないユニットです。ユニットの洗浄と注油をしていきます。↗はスローガバナーのガンギ車とアンクルの注油窓。
シャッターユニットを本体に搭載しました。少し気になるのは、ピンセット先のテンションシャフトにガタがあります。過度の使用による摩耗でもなりますが、この個体の場合は使用は少ないので、組立時の勘合部品の交差の組み合わせでしょう。ガタが大きくなるとシャッタースピードに影響が出ます。
最近は生産後期の個体であってもハーフミラーは腐食している個体が多くなってきました。新品と交換して組みます。
半田付けは永久的なものではなく素地(リン青銅)の酸化によってポロっと剥がれます。コンパクトPEN系のストロボターミナルなども剝がれやすいです。再半田付けをします。
メカの組み立て完成。駒数計は正常に作動しています。ストロボ、無限遠、露出計などの調整をしていきます。
付属の異常にきれいなF用38mmを清掃して完成です。1971年2月製造。
トミーのリペイント (tomys800.sakura.ne.jp)