わたしには兄がひとりいます。
父親は平成七年に死去しました。
母親はたぶんですが他界しているでしょう。
たぶんというのは、両親は離婚していますので。父親に育てられて、母とは音信不通です。
中学二年の冬でした。母が家出してしまい、そのまま帰らずです。
大正14年(1925年)生まれです。
ですのでおそらくは他界しているでしょう。
兄は、わたしの子どもふたりをのぞけば、ゆいいつの肉親です。
言いわすれていました、わたしもまた離婚をしています。
子どもたちとは恥ずかしい話ですが、現在は音信不通です。
正直、良い父親とはいえません。
経済てきにも苦労をかけましたが、なにより父親としての愛情をそそぐことに失敗した気がします。
わたしのidentity 確立失敗にかかわることなのですが。
とうとつですが、お尋ねします。
あなたは、愛情を信じられますか? 感じられますか?
お持ちですか? そもそも愛情とは、なんですか?
辞書には、明快に書いてあります。
好ましく思うこと、慈しむこと。
「ありのままの相手を受け止め、成長を願うこと」と表されている辞書もありました。
わたしにしても、子どもをこのましく思い、いつくしみたいと願い、すこやかに成長してくれることを信じました。
ですが、いつの時もいつの場でも、まずは自分がいちばんでした。
いえ、食べるとき、観るとき、触れるとき、ほとんどのことにおいて、子どもを優先させました。
子どもの意思を確認してから、動きました。
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