昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

[ブルーの住人]第四章:蒼い友情 ~まーだー~

2023-10-21 08:00:45 | 物語り

(六)原則

「若者だって、そのくらいの計算はしているんじゃないか。
どう猛な獣にいたぶられる小動物然として、よろんの同情を買ったのじゃないかな。
だいいち君をして、マスコミに対し悪感情をだいたじゃないか。
若者のためになみだを流したじゃないか。
同世代の純朴な若者が攻撃されたのが、たまらなかったんだろ?」

「それにだ。
わずかではあっても、ヒッピーに対する偏見をとりのぞけらればと思ってのことかもしれないぜ。
ひょっとして……」

「そのものわかりの良さが、だめなんだよ」
 新一が私のことばをさえぎって言う。

「流されちゃだめだ。
ものの本質が変わるわけがない」

「原則が大事なんだ。
踊らされちゃだめだって」

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿