4日(月)。昨日、子どもたちと、入院中の母を見舞いに行きました。ちょうど甥のK夫妻と子供たちが来ていて久しぶりに再会しました 母は幸い呼吸も脈拍も安定しており、前に見舞ったときよりも顔色も良く、安心して病院を後にしました その後、妹夫婦の住む実家に寄って猫のミラに再会しました。ミラとは未来の略ではなく、ミラクルのミラです 何しろ体重が7キロと”奇跡的”にデブなのです 大きな身体の割には小心者で普段は”猫をかぶっている”のですが、チョッカイを出すと反撃してきます。見てください、この7キロの体重から繰り出す肉球パンチを
閑話休題
2日(土)の日経「夕刊文化」欄に、小松潔編集委員の「コンマスと指揮者」というエッセイが載りました要約すると、
「本当にいいコンマスだと指揮者の仕事は半分ぐらいですむという あるコンマスの話では一番緊張するのは本番ではなくゲネプロ(本番と同じ条件でする総リハーサル)とのこと。ソロを弾くと、腕前が衰えていないか、楽員が皆、耳を澄ますのがわかるという 危機管理の役割も担う。1984年のベルリン・フィル来日公演の際、R.シュトラウスの「ドン・ファン」のはずが、カラヤンは別の曲と間違えて指揮を始めた。その時、コンマスの安永徹は楽員に無意識に開始の合図を出し、カラヤンもわかったというそぶりでやり直した これには後日談があり、ホールにいた日本人関係者は”あれは翌日のプログラムにあったドビュッシーの交響詩『海』と間違えた”と語ったが、会場で聴いていた先輩コンマス、ミシェル・シュバルベは”あれはチャイコフスキーの『第5番』”と言い切ったという カラヤンは直前にこの曲が入ったヘッドホンステレオをもらったとのこと。しかしシュバルベはそのことを知らない。昨年10月、シュバルベは92歳でこの世を去った。先に逝ったカラヤンは笑顔で迎えたに違いない」
コンマス恐るべし である。曲の冒頭の合図を出す指揮者の表情や仕草で、プログラムと違う曲を始めようとしているなと瞬時に判断して楽員に合図を送ることができるのです しかも、ベルリン・フィルのコンマスは何の曲と間違えたのかも当ててしまう その伝統は現コンマス、樫本大進に受け継がれているわけです。ベルリン・フィル恐るべし
も一度、閑話休題
数日前の朝日朝刊に韓国のヴァイオリニスト、チョン・キョンファの「ヴァイオリン・リサイタル」の広告が載りました 早速チケットを買いに走りました リサイタルは6月11日(火)午後7時からサントリーホールで開かれます。プログラムは①モーツアルト「ヴァイオリン・ソナタK.379」、②プロコフィエフ「ヴァイオリン・ソナタ第1番」、③バッハ「シャコンヌ(無伴奏パルティータ第2番より)、④フランク「ヴァイオリン・ソナタ」です。何とも魅力的なプログラムです
チョン・キョンファは1948年3月26日にソウルで生まれました。姉のチョン・ミュンファはチェリスト、弟のチョン・ミュンフンは指揮者という音楽一家です。彼女は12歳でジュリアード音楽院に留学しイヴァン・ガラミアンに師事、その後、ヨーゼフ・シゲティにも師事しました
LPレコード時代を中心に多くの録音を残していますが、私もチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲をはじめとする名演奏をLPやCDで聴いてきました。しかし、残念ながら生で彼女の演奏を聴く機会はありませんでした 以前から是非とも生で聴きたいと思っていたので、日本でリサイタルを開くと言われれば聴きに行くしかありません
彼女は1984年にイギリス人の実業家と結婚、出産を機に一時活動を休止していました。その後現役復帰したものの、2005年から指の怪我のため長期療養が続き、2010年に再度復帰しました 待望のヴァイオリンの女王の復活リサイタルです。どんな演奏になるのか、今から楽しみです