17日(水)。昨日昼0時半頃の地震には驚きました 昼当番のため8階の事務所で食事をしている最中でしたが、大きな揺れが約1分ほど続きました。さっそくテレビを点けて見ましたが、震源は茨城県南部で、栃木、群馬、埼玉各県では震度5弱のところが複数個所あり、東京は震度4でした 当ビルの地震計でも震度4を記録しました。エレベーターは地震管制により最寄り階に自動的に停止しましたが、数分後に自動復旧しました 最近比較的小規模の地震が増えてきたように思っていましたが、震度4の地震は本当に久しぶりです 「これくらいの地震は大したことないや」と過小評価するのを地震過剰と言います お互いに自身をもって予審(余震)に注意しましょう
閑話休題
一昨日、湊かなえ原作の「白ゆき姫殺人事件」を観たばかりですが、彼女の作品「Nのために」(双葉文庫)を読み終わりました 湊かなえは1973年広島県生まれ。2008年に「告白」で第6回本屋大賞を受賞しました このブログでも、いくつか作品を紹介してきました
超高級マンション「スカイローズガーデン」の一室で野口貴弘・奈央子夫妻の変死体が発見された 現場に居合わたせたのは20代の男女4人。このうち次の3人は「野バラ荘」の住人。K大学4年生の杉下希美(のぞみ)。M大学4年生で作家志望の西崎真人。M商事営業部勤務の安藤望(のぞみ)。そして杉下の高校時代の同窓生でフレンチレストランでアルバイトをしている成瀬慎司。共通しているのは苗字か名前の頭文字がNであること
4人の話を総合すると、野口貴弘は妻・奈央子を浮気の疑いで監禁し暴力をふるっていた 浮気の相手は西崎真人だった。西崎は奈央子が監禁されていることを間接的に知り、杉下を巻き込んで奪回作戦を立てて実行に移した。しかし、予想外のハプニングが起こり、夫は頭部を殴られ、妻は脇腹を刺され、西崎の手には燭台が握られていた 西崎は「俺は奈央子を殺したヤツに手をかけた。ある意味、復讐だ。そういった行動に出た自分を悔やむ気にはならなかった。失うものは何もない」と告白しています
しかし、成瀬は10年後に述懐します。「西崎は火を見ることを極端に恐れていたのに燭台を手にするだろうか?西崎に襲いかかる野口貴弘の頭に燭台を振り下ろしたのは奈央子ではなかったのか?それでは奈央子を刺したのはいったい誰だ?」と
この事件では、それぞれ誰かが誰かをかばってウソの証言をしている、あるいは黙秘している それは、それぞれが大切に想うNのためだ。さて、それぞれが想うNとは誰か・・・・見返りを期待しない愛の形を書いた恋愛小説と言えるでしょう