人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

菊池洋子+三ツ橋敬子+日本フィルでモーツアルト「ピアノ協奏曲第26番」を聴く

2014年09月29日 07時00分35秒 | 日記

29日(月)。昨日家族が増えました いえ、人間ではありません。「ネザーランドドワーフ」と言っても分かりませんね。ウサギです 娘がウサギを飼いたいというので「うさぎのしっぽ吉祥寺店」と中野の「Love Rabbit」を見学に行ったのは9月21日(日)でした。「うさぎのしっぽ」で気に入った男の子(兔)がいたので、あらためて娘だけが23日(秋分の日)に予約に行き、昨日やっとわが家に迎え入れたのです この1週間、娘はどういう名前にしようかとさんざん迷っていました 私も「ラッキー」はどうだ、とかアイディアを出しましたが、冷たく却下されました。どうもパチンコ屋みたいで歓迎されなかったようです 結局、娘が「モコタロ」と名付けました。5月24日生まれの4か月です。娘がモコタロに私のことを「ほら、これがお金を出してくれたスポンサーだよ」と紹介してくれました。なにしろ彼に6万円近い投資をしましたからね というわけで、今日はモコタロのtoraブログ・デビューです これから当ブログに頻繁に登場しますので、よろしくお願いいたします

 

          

          

 

  閑話休題  

 

昨日、サントリーホールで日本フィル第362回名曲コンサートを聴きました プログラムは①ロッシーニ「歌劇”セヴィリアの理髪師”序曲」、②モーツアルト「ピアノ協奏曲第26番ハ短調K.537”戴冠式”」、③レスピーギ「交響詩”ローマの松”」。指揮は2010年のトスカニーニ国際指揮者コンクール準優勝者・三ツ橋敬子、②のピアノ独奏は2002年モーツアルト国際コンクール優勝者・菊池洋子です

 

          

 

自席は1階21列3番、左ブロック右通路側です。会場は7割方埋まっている感じです 日本フィルのアシスタント・コンサートマスター千葉清加の合図でチューニングが行われ、髪を後ろで束ねた小柄な三ツ橋敬子の登場です

1曲目はロッシーニの歌劇「セヴィリアの理髪師」序曲です。三ツ橋の軽やかなタクトのもと、オケが軽快に演奏します 三ツ橋の指揮は左手の動きがきれいなのが特徴です。まずは名刺代わりの演奏です

ステージ左後方からスタインウェイがセンターに運ばれます。ソリストの菊池洋子がダークブルーのシックなドレスに身を包まれて、三ツ橋とともに登場します

モーツアルトのピアノ協奏曲第26番K.537は通称「戴冠式」と呼ばれていますが、これは、1790年10月15日、レオポルド2世の戴冠式の祝典期間にフランクフルトで開かれた演奏会で演奏されたため、そのように呼ばれるようになったものです

第1楽章「アレグロ」がオケによって、いかにも祝典的な雰囲気で開始されます。そしてピアノが軽やかに入ってきます 菊池洋子は肩の力を抜いて軽快に演奏を展開します。続く第2楽章「ラルゲット」こそモーツアルトの神髄でしょう モーツアルトは曲想が単純なだけに、緩徐楽章が最も難しいのではないかと思います。菊池洋子のピアノは澄みきっていて非常にきれいです 淡々と美しいメロディーを奏でます

そして間を置かずに第3楽章「アレグレット」に移ります。この楽章ではソリストも指揮者+オケも愉悦感に満ちた演奏を展開します。喜びを噛みしめながら演奏しているかのようです

三ツ橋のタクトが下りると会場一杯の拍手がステージを包み込みます。三ツ橋が指揮台から降りて菊池にハグを求めます。小柄な三ツ橋に対し背丈のある菊池のハグは、一見「チグハグ」でちょっと滑稽に見えますが、三ツ橋は相当、菊地の演奏に感激したのでしょう 素晴らしい演奏でした

菊地はアンコールに、まさかのモーツアルト「アヴェ・ヴェルム・コルプス」を静かに演奏しました

 

          

                    

休憩後はオケのメンバーが大幅に拡大し、プッチーニのオペラ「マノン・レスコー」の”第3幕への間奏曲”から始まります この曲は今月24日にボローニャ歌劇場フィルハーモニーで聴いたばかりです。冒頭はチェロとヴィオラのソロから入りますが、このオペラの悲劇性を凝縮したような悲しみに満ちた音楽です 三ツ橋は日本フィルがまるでイタリアのオケであるかのように存分に歌わせます

オケがさらに拡大、パイプオルガンもスタンバイし最後の曲、レスピーギの交響詩「ローマの松」の演奏に入ります 第1部「ボルゲーゼ荘」の冒頭は、管弦楽の音が輝いています。まさにレスピーギの世界です 第2部「カタコンベ付近の松」を経て第3部「ジャニコロの松」に移りますが、クラリネットの独奏が素晴らしく、しみじみと会場に響き渡ります 最後のところでナイチンゲールの鳴き声が聞こえるのですが、いったいどこから流しているのだろうか・・・・たぶん、鳥の鳴き声を模した音の録音を拡声器を使って流しているのだと思いますが・・・

第4部「アッピア街道の松」に移る前に、パイプオルガン席のすぐ前にトランペット奏者3人とトロンボーン奏者2人がスタンバイします そして、いよいよ「ローマの松」の大団円です。オケは持てる力を振り絞って指揮者・三ツ橋の指示に応えます。フィナーレは圧巻でした

鳴り止まない拍手に、アンコールを演奏しました。ちょっと聞いた限りではレスピーギのローマ三部作の一つ「ローマの噴水」の中のどれかかと思いましたが、曲想が噴水というよりも清水のような流れを感じたので違うと思いました あとでロビーの掲示を見ると、レスピーギ作曲「ボッチェルリの3種の絵」から”第3曲”であることが判りました

この日のコンサートはイタリアのヴェネツィアに住む三ツ橋敬子のこだわりの選曲で、ロッシーニ、プッチーニ、レスピーギの名曲と、イタリアにも演奏旅行で訪ねたことがあるモーツアルトの名曲を組み合せた楽しいプログラムで、十分楽しむことが出来ました

コメント (2)
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