10日(水).わが家に来てから244日目を迎え、ウィスキーの匂いを嗅いで顔をそむけるモコタロです
みんなが好きな We好き~と言うけど、苦手だな この匂い
閑話休題
昨夕,東京オペラシティ・リサイタルホールでハンブルク・トリオの「ブラームス ピアノ三重奏曲全曲演奏会」を聴きました プログラムはブラームスの①ピアノ三重奏曲第1番ロ長調,②同第2番ハ長調,③同第3番ハ短調です
演奏するハンブルク・トリオは,ヴァイオリン=ハンブルク・フィルハーモニカーの塩貝みつる,チェロ=北ドイツ放送交響楽団のヴィタウタス・ゾンデキス,ピアノ=ベルリン芸術大学のエバーハルト・ハーゼンフラッツというメンバーです
東京オペラシティコンサートホールはお馴染みですが、リサイタルホールは初めてです 会場のホールはオペラシティの地下1階奥にありました.開場時間少し過ぎに会場に着きましたが,全自由席のため前方の通路側席はすでに埋まっていたので,センターブロック最後列の左通路側席を押さえました
ざっと数えると椅子は220席程度ありますが,ほぼ満席状態です
この日のプログラムはハンブルク生まれのブラームスのピアノ三重奏曲全3曲をハンブルクトリオが演奏するというものです
黒で統一した3人のメンバーが登場し1曲目のピアノ三重奏曲第2番ハ長調の演奏に入ります この作品はブラームス自身が自信をもっていたようで,出版社ジムロックへの手紙で「ここ10年,これだけ美しいトリオを受け取っていないのではないか」と書いています
聴く限り,全体的には明るい曲想の中で,第2楽章ではうら悲しさを漂わせています
第3番ハ短調のとくに第1楽章は情熱がほとばしる曲想で思わず引き込まれます 2番にしても3番にしても,何回か繰り返し聴かないと本当の良さは分かって来ない音楽ですが,一度音楽の全体像が頭に入るとその魅力のとりこになります.ブラームスの室内楽にはそういうところがあります
休憩時間にロビーに出ると,エンカナさん(都響第2ヴァイオリン首席・遠藤香奈子さん)が誰かとお話ししていました 私の知らない音楽評論家でしょうか?ハンブルクトリオとどういう関係で聴きにこられたのか分かりませんが,ヴァイオリンの塩貝みつるさんもエンカナさんも桐朋学園出身なのでその繋がりなのかもしれません
遠くから見ると美人ですが,近くから見るともっと美人です
休憩後は,お待たせしました,第3番です この日のコンサートはこの第3番を聴くためにやってきたようなものです
何年か前にチャイコフスキー国際コンクール入賞者でもあるチョン・ミュンフン姉弟のトリオでこの曲を聴いたことがありますが,第1楽章のテンポがあっけないほど速く,がっかりした覚えがあります
理想はヴァイオリン=デュメイ,ピアノ=ピリス,チェロ=ワンによる演奏です
さて,ハンブルクトリオのテンポ設定はどうか・・・・・冒頭ピアノが,次いでチェロが,そしてヴァイオリンが入ってきます・・・・理想のテンポです 良い演奏と言うのは,その曲を作った作曲家の素晴らしさを認識させるものですが,その意味では,このトリオの演奏は「やっぱりブラームスはいいな
」と思わせる立派な演奏でした
個人的にはチェロのゾンデキスの豊かな響きの演奏が印象に残っています
3人はアンコールにメンデルスゾーンのピアノ三重奏曲第1番の第2楽章を朗々と演奏しました やっぱりメンデルスゾーンはいいですね