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人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

鈴木清順監督「浪漫三部作」の一つ「夢二」を観る~沢田研二の好演が光る

2015年06月24日 07時01分14秒 | 日記

24日(火).わが家に来てから258日目を迎え,おねーちゃんの2回目の大阪出張の”オミヤ”を確かめるモコタロです 

 

          

             食べ物かと思ったらボール型のストラップだってさ 

 

          

          ”オミヤ”にはタイガース創設80周年記念タオルも たこ焼き(写真略)もあるよ

 

  閑話休題  

 

昨日の各紙朝刊は,次期ベルリン・フィルの首席指揮者がキリル・ペテレンコに決まったことを伝えていました 現在の首席指揮者サイモン・ラトルは2018年に退任するため,後任の首席指揮者を誰にするか5月に楽団員による投票が行われたものの意見の一致を見なかったため,再調整になったものです

キリル・べテレンコはロシア出身で43歳.現在バイエルン州立歌劇場の音楽総監督を務めています 彼が選ばれた理由は,レパートリーが広く,ロシア系だけでなくドイツ系の作品の解釈でも高い評価を得ているからのようです とくに2013年からバイロイト音楽祭に連続して登板し,ワーグナーの「ニーベルングの指輪」を振って実力を発揮したと言われています

私にとってこの人選は”無印良品”でした.英語に直せばノーマークでした 一度も彼の指揮で聴いたことがないので,演奏がどうのこうのと言えない立場です.いつかチャンスがあれば生で聴いてみたいと思います

ところで,当ブログの読者Nさんから「昨日NHKは朝6時から毎回このニュースを流していた.そんなに大ニュースなのか.偏りがあるのではないか」という趣旨のコメントをいただきました NさんはN響の定期会員で,ご子息をアメリカの音楽院に通わせているほどのクラシック音楽通ですが,そうした人から見ると世界でいくつものオーケストラがあるのに,なぜ日本が,日本の”国営放送”が繰り返しベルリン・フィルの次期首席指揮者に時間を割くのか,報道すべきニュースは他に多くあるはず,と疑問に思われるのでしょう

私もそう思わない訳ではないのですが,日本ではやはり「天下のベルリン・フィル」であり,「天下のウィーン・フィル」なのだと思います.それは”呼び屋”さんがそのように煽り立てて,チケット代を吊り上げていることが大きな要因だと思いますが,それにも関わらずこの2つのオーケストラは毎年のように来日して全国ツアーを挙行しています 世界中のオーケストラから,日本は”稼げる市場”だと位置付けられている原因にもなっています 私はここ数年,ベルリン・フィルをはじめとする世界的に著名なオーケストラを聴きに行っていません.それはチケット代が高すぎるということもありますが,オケに魅力がないのではなく指揮者に魅力を感じないからです かつてのカルロス・クライバーのようなカリスマ指揮者は,残念ながら現在では絶滅してしまいました もし,クライバーが生きていて来日公演をやるならベルリン・フィルやウィーン・フィルでなくても聴きに行きます

 

  も一度,閑話休題  

 

早稲田松竹で鈴木清順監督の浪漫三部作が上映されるというので,昨日休暇を取って観に行きました これは鈴木監督が大正時代を舞台に描いた『ツィゴイネルワイゼン』『陽炎座』『夢二』の三部作です このうち『陽炎座』はすでに観たことがあるので,残りの2作を観ました.今日は最初に観た『夢二』について書きます.夢二とはもちろん竹久夢二のことです

夢二は恋人の彦乃と駆け落ちするため,親が煩い彦乃を東京に残し,一足先に金沢にやってきた.そこで彼は銃声を聞くが,隣の村で殺人があったと知る 殺人鬼・鬼松が妻と妻を寝盗った男・脇屋を殺して山に逃げ込んだという.脇屋の妻・巴代は湖で浮かび上がってくるはずの脇屋の死体を待っているが,偶然そこで夢二と出会う.脇屋が本当に死んだのか不安を抱きつつ夢二は巴代と逢瀬を重ねる.しかし,不安は現実になり,脇屋は生きて夢二の前に現われ,夢二にピストルでの決闘を申し込む.さて夢二の運命は

 

          

 

”ジュリー”こと沢田研二が夢二を好演しています ”飄々とした絵描き”夢二を自然体で演じています.両手を挙げて踊るシーンなどは彼のヒット曲「勝手にしやがれ」を彷彿とさせます 原田芳雄は鈴木清順監督のお気に入り俳優ですが,死んだはずの脇屋をユーモアを交えて見事に演じています 女性陣では毬谷友子,宮崎萬純がいかにも夢二好みの女性を演じています 珍しいところでは,坂東玉三郎が初めて男役に挑戦しています

1991年公開映画で,上映時間は128分.「浪漫三部作」の早稲田松竹での上映は26日(金)までです.3作の上映順は日替わりなのでよい子はホームページで確かめてから行ってね

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