人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

飯守泰次郎 ✕ 池田香織・二塚直紀・佐藤泰弘・金子美香他 ✕ 新交響楽団でワーグナー「トリスタンとイゾルデ」(抜粋・演奏会形式)を聴く ~ 新交響楽団第244回演奏会

2019年01月21日 07時20分24秒 | 日記

21日(月)。わが家に来てから今日で1571日目を迎え、トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が2月下旬に2回目の首脳会談を開くことが18日発表された というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

      政権3年目に入ったトランプが 成果を演出するため 安易な妥協をしなきゃいいが

     

         

 

昨日、池袋の東京芸術劇場コンサートホールで新交響楽団の第244回演奏会を聴きました 曲目はワーグナーの歌劇「トリスタンとイゾルデ」(演奏会形式・抜粋=第1幕への前奏曲、第2幕全曲、第3幕第3場)です 演奏は、トリスタン=二塚直紀、イゾルデ=池田香織、マルケ王=佐藤泰弘、ブランゲーネ=金子美香、クルヴェナール=友清崇、メロート=今尾滋、牧童=宮之原良平、舵取り=小林由樹、管弦楽=新交響楽団、指揮=飯守泰次郎です

 

     

 

自席は2階L列22番、センター左ブロック左通路側です。会場はほぼ満席です

オケは左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスという並びです

飯守氏がゆったりした歩みで指揮台に向かい、さっそく第1幕への前奏曲が開始されます 冒頭、チェロによる「憧れの動機」が奏でられた瞬間から、聴衆は「飯守✕ワーグナー」ワールドに引き込まれます この前奏曲はこの歌劇のエッセンスを凝縮した魅力あふれる音楽です 弦も管も素晴らしい演奏を繰り広げます

前奏曲が終わるとステージの照明が落とされ、薄暗いなかをイゾルデ役の池田香織とブランゲーネ役の金子美香が静かに入場し、ステージ後方の高台にスタンバイします この日の演奏は第1幕が省略されるため第2幕から始まります。第2幕はトリスタンとイゾルデの逢引きの場面、そして その場にマルケ王とメロートが踏み込んでくるシーンを中心に物語が進みます   有難いことにステージの左右には日本語字幕スーパーが表示され、歌手が何を歌っているか分かるようになっています。アマチュア・オケでここまでやるか、と思うほどの力の入れようです


     


イゾルデを歌った池田香織は慶応義塾大学法学部を卒業後、二期会オペラスタジオを修了したという変わり種、またトリスタンを歌った二塚直樹は大阪芸術大学を卒業し、第32回イタリア声楽コンコルソ・ミラノ部門入選などの経歴の持ち主です この二人はワーグナーに求められる声量もあり歌唱力も抜群でした また、マルケ王を歌った佐藤泰弘は東京藝大修士課程を修了していますが、トリスタンの裏切りを嘆く長い歌唱は説得力を持ちました この幕では、バスクラリネットが素晴らしい演奏を展開していました

第3幕第3場で池田香織が歌う「イゾルデの愛の死」を聴いていて 不覚にも涙が流れました   本当に素晴らしい歌唱でした

飯守泰次郎指揮新交響楽団は、トリスタンとイゾルデの陶酔の境地をある程度 節度を持って表現していたように思います

このオペラは、イゾルデの従者ブランゲーネが、イゾルデから死の薬を用意するように命じられたのに媚薬を渡したため、それを飲んだイゾルデとトリスタンが猛烈に愛し合うようになってしまい、最後には二人とも死んでしまうという身も蓋もない内容なので、もし ブランゲーネが命令通り死の薬を渡していればトリスタンもイゾルデも第1幕で即死、はい終わり、なのです それをワーグナーは「薬の取り違え」という要素だけで、正味5時間もかかる歌劇に仕立てあげてしまうのですから針小棒大、誇大妄想ここに極まれりです ワーグナーは毒です。皆さん、気を付けましょう

 

     

コメント
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