22日(水)。昨日午後、大学の先輩であり、かつての職場の先輩でもあるU氏とS氏と3人で池袋東武デパート13階のとんかつ屋で遅めのランチを取りました お互いに顔を合わせるのは昨年9月の新聞関係団体NSKのOB会以来です 話題は年齢相応の「健康」の話、「OB会メンバーの消息」(生きているか死んでいるか)が中心でした NSKで上司だったKK氏が今月19日に病気で亡くなった(享年89歳)という話も出ました KK氏はNSKを退職後、東大新聞研究所教授を務め、その後、立命館大学や東京情報大学などでも教鞭を執りました KK氏と同じ東京外国語大学卒でNSKでKK氏と同期生だった推理小説評論家のGM氏(この人も かつての上司)はまだご存命とのことです カフェに移ってコーヒーを飲みながら引き続き歓談しましたが、私が夜コンサートを控えていることもあり、また春に再会することを約して解散しました
ということで、わが家に来てから今日で3662日目を迎え、米共和党のトランプ氏(78)が20日、第47代大統領に就任し、2021年1月の連邦議会議事堂襲撃事件をめぐり、約1500人に恩赦を与えるなどの大統領令を連発し、気候変動対策の国際ルール「パリ協定」からの離脱や、バイデン前政権による78件の大統領令の取り消しを命じた というニュースを見て感想を述べるモコタロです
米国第一・トランプファースト時代再来の幕が開いた 再びすべてが利害関係で動く
昨日、夕食に「豚バラ大根」「生野菜とアボカドとモッツアレラチーズのサラダ」「エノキダケの味噌汁」を作りました 豚バラが続きましたが、たまにはこういうこともあります
昨夜、サントリーホールで読売日響「第644回定期演奏会」を聴きました プログラムは①ショパン「ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 作品21」、②ショスタコーヴィチ「交響曲第11番 ト短調 作品103 ”1905年”」です 演奏は①のピアノ独奏=イーヴォ・ポゴレリッチ、指揮=上岡敏之です
オケは12型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつもの読響の並び。コンマスは林悠介です
1曲目はショパン「ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 作品21」です この曲はフレデリック・ショパン(1810-1849)が1829年から翌30年にかけて作曲、1830年3月17日にワルシャワで初演されました 第2番となっていますが、楽譜の出版が遅れたためで、実質的には第1番です 第1楽章「マエストーソ」、第2楽章「ラルゲット」、第3楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ」の3楽章から成ります
ピアノ独奏のイーヴォ・ポゴレリッチは旧ユーゴスラビアのベオグラード生まれ。モスクワ音楽院で学ぶ 80年のショパン・コンクールでは個性的な演奏で審査員の評価が割れ、本選に進めなかったことにマルタ・アルゲリッチが審査員を辞して抗議するという大スキャンダルとなり、世界的な注目を集めました
大きな拍手の中 ポゴレリッチが楽譜を携えて登場、ピアノに向かいます 譜めくりの男性も斜め後方にスタンバイします。ポゴレリッチはこの曲をCD録音もしているし、得意中の得意の曲のはずですが、必ず楽譜を譜面台に置いて演奏します
上岡の指揮で第1楽章が管弦楽により開始されますが、ごく普通のテンポで演奏されたので意外に感じました 私の予想ではもっと遅いテンポで演奏されると思っていました この間、ポゴレリッチは椅子の高さを調整したりして神経質な様子を見せます やがてポゴレリッチのピアノが入ってきますが、最初はオケに同調するかのように ごく普通のテンポで演奏します しかし、曲が進むにつれ予想通りテンポが落ち、ポゴレリッチ独特の世界に転換します 第2楽章が白眉でした ますますテンポが落ち、ポゴレリッチは一音一音を慈しむように丁寧に奏でていきます その音色の美しさは他の何物にも例えられません 第3楽章はマズルカ風の主題の演奏が独特で、流麗というよりも音楽が呼吸しているような印象を受けます 全楽章を通じて、唯一無二のショパンです ポゴレリッチを前回聴いた時もショパンの第2番でしたが、今回も遅めのテンポの演奏に納得させられました
満場の拍手とブラボーが飛び交う中、カーテンコールが繰り返され、ポゴレリッチは楽譜を携えて拍手に応えました すると、まさかのことが起こりました 何と今 演奏したばかりの第2楽章「ラルゲット」をアンコールに演奏したのです 同じ繰り返すなら、普通は力強く終わる第3楽章を演奏するところでしょうが、ポゴレリッチは聴衆が「ラルゲット」を聴きたいことを知っているのです こんなに素晴らしい演奏を2度も聴けて本当にラッキーでした
プログラム後半はショスタコーヴィチ「交響曲第11番ト短調 作品103 ”1905年”」です この曲はドミトリー・ショスタコーヴィチ(1906-1975)が1957年の十月革命40周年記念のために1956年から57年にかけて作曲、57年にモスクワで初演されました 「1905年」という標題は同年のペテルブルクでの「血の日曜日事件」を描いています この事件は改革を求める民衆10数万人が行ったニコライ2世の冬宮への大行進に対して軍隊が発砲、大惨事になった動乱で、ロシア革命の端緒となりました 第1楽章「宮廷前広場:アダージョ」、第2楽章「1月9日:アレグロ」、第3楽章「永遠の記憶:アダージョ」、第4楽章「警鐘:アレグロ・ノン・トロッポ」の4楽章から成りますが、間断なく続けて演奏されます
弦楽器が14型に拡大し、上岡の指揮で第1楽章に入ります 上岡得意の弱音重視の演奏で、ひと言で言えば「嵐の前の静けさ」を表した音楽です 独奏トランペットが素晴らしい 第2楽章は一転、「血の日曜日事件」の惨劇を表す激しい演奏が展開します 管弦楽が咆哮します 第3楽章はチェロとコントラバスのピッツィカートに載せて演奏されるヴィオラの葬送のメロディーが印象的です 第4楽章は一転、勇壮な音楽が力強く演奏されます。咆哮する管楽器、炸裂する打楽器、渾身の弦楽器によりクライマックスが築かれます やがて静けさが回帰され、イングリッシュ・ホルンが悲し気なメロディーを奏でますが、北村貴子の演奏が素晴らしかった フィナーレは、まだまだ続く悲劇と混乱を暗示するかのようなコーダで曲を閉じました
満場の拍手とブラボーの嵐の中、カーテンコールが繰り返されました 全曲を聴き終わって思ったのは、上岡氏の並外れた統率力と最弱音から最強音までのダイナミックレンジの広さです また、この曲はCDで予習しておいたものの、やっぱりライブで聴かないと本当の良さが分からない、とあらためて思いました
この日の公演をもって16日(木)から続いた6日間連続コンサートが終了しました 確実に腰痛が悪化しました 今日は大型書店で文庫本を何冊か仕入れてこようと思いますが、その後はベッドに寝ながら読書して身体を休めたいと思います
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