レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

サッポロ北街ひとり日誌 (18-1) − 旅情あれこれ

2018-04-14 21:00:00 | 日記
さて、今回はひさしぶりに「サッポロ北街ひとり日誌」です。約一年半ぶりになります。昨年は日本へ戻る機会がありませんでした。

ケフラビク国際空港からヨーロッパへ向かうフライトは、圧倒的に早朝発が多いようです。最近はツーリズムの発展に伴って、フライト数も、乗入れ会社も増えてきたため、一日中を通してフライトはあるようですが、何というか伝統的な路線は相変わらず早朝便が多数派のように見受けられます。

今回の私のフライトは7:45。コペンハーゲン経由で成田へ行きます。以前はフライトの一時間前に空港へ来れば十分でした。実際にそのように航空会社は言っていましたから。

私の自宅から空港までは、早朝なら約40分で着きます。ちなみに私はいつも自宅からタクシーで空港へ向かいます。贅沢なのは承知していますが、さすが六十歳近くになって、シャトルバスで長旅を始めるのは、しんどくなってきましたので許すことにしています。

で、何事も早めに回していくたちの私は、フライトの100分前にはチェックインのラインに並べるように逆算して、5:20にタクシーを予約しました。ここ数年は定番のタイムテーブルです。

ところが、空港が最近拡張したことを聞いていたので、何か主要なシステムの変化があるだろうか?と気になり、ネットで確かめたのです。すると「フライトの二時間半前には空港へ来ることをお勧めします」とか書いてあるではありませんか!

何と、昨今のツーリストの増加の影響で、さすがにノンビリのアイスランド人も「早め」を勧め始めたようなのです。二時間半前、とはかなりの変化です。

何事も「悪い方目」に計算する性格のワタシは、計算し直してタクシーの予約を4:50に変更しました。これなら、5:30には空港に着くし、フライトの二時間十五分前。さすがに二時間半前というのは、真に受けられませんでした。

というわけで、前夜は午前零時過ぎに寝に入り、4時起床、となりました。空港はそれほど混んでもおらず、時間は十分でしたが、セルフチェックインのマシンで、ボーディングパスのプリントを忘れたり、荷物のセルフドロップオフの仕方を教わったりと、眠い中を苦労しながらも順調にコペンへ向かいました。

風向きがよろしいようで、予定より二十分短い二時間四十分のフライト。一時間は眠ったようなので楽でした。

コペンではお土産用にチョコレートを三箱購入。イースターの名残りの卵チョコ。小さな箱三つなのに、何と一万クローナ以上。信じらんな〜い。でも、喜ばれるのは確か。

日本へ帰る時はいつも、コペンまでは「前菜」という感じで、コペンからが旅の本番という気持ちがします。そこから成田まで十時間半。さらに成田から千歳まであり、そこから札幌市内までありますから。その間、成田空港での六時間半ほどの休息時間も。




一年半ぶりの札幌 冬と春の合間


コペンからはSASのフライトなのですが、だいたいいつも同じ席を取ります。中央部トイレ近くの列で、窓側、通路側という二席のうちの通路側の方です。コペン−成田は割と空いていることも多く、隣りの席が空いていることも珍しくありません。

ですが今回は、私が席まで来た時にはすでに窓側の席に座っている人があり、「隣りなし」の夢は始めから消滅。でも、そこにいたのは清楚な感じの若い女の子でしたので、がっかりもせず「ハイ」。すると向こうも恥ずかしそうに「ハイ」

私は隣りの人をまったくシカトするようなのは好きではなく、一応挨拶するようにいしています。そんなに話しかけることもありませんが。ただ、今回、そこにいた女の子は、相当可愛い女の子で、何となく前に見たことがあるような気がしました。もしかしたらアイスランド人で日本語を勉強している学生ではないか?

と、いうわけで「話しかけよう」と思ったんですが、何というか、心の中のもう一人の自分が「ああ、六十前の初老期のおじさんが、喜んで若い女の子に取り入ろうとするのは、見るに哀しいものがありますなあ」などと言うのです。モジモジ。

その後、映画を三本観てフライトは割と楽に進みました。アベンジャーもの二本(バットマンとスーパーマンが出てくる話し− なぜかスーパーマンは始めは死んでいた- と、雷神ソウルと超人ハルクが出てくるもの)とSPYというコメディ。

フライト中にアベンジャーものを見るのは好きです。単純で深く考える必要がないのと、多少話しを見逃しても困ることがない。逆に普段、観ろ!と言われても遠慮しますが。

そして成田が近着き、あと一時間で到着という時になって、やっと隣りの席の可愛い女の子とお話しできました。すごく真面目で感じの良い子で、すっかり気に入ってしまいました。マンチェスターの子で、アイスランド人ではありませんでした。始めて日本へ遊びに行き、東京、名古屋、京都へ行くとのこと。

実は名古屋には私も寄る予定があったのですが、「名古屋に何か特別に見るものがある(失礼!)?と訊くと「友だちが住んでいるから」とのこと。なるほど。

名前を訊くようなことはしませんでしたが、良い旅であり日本大好きになってくれますよう。荷物受け取りの時、もう一回会えないかと思いましたが、残念賞でした。二週間くらいのバケーション、と言ってましたから、帰りにまた一緒になれないかしら?私も二週間強の帰省です。へへ。




市電は札幌の魅力のひとつですね


その後、夕方のJAL便で千歳へ着き、JRの快速エアポート線で札幌へ。今回はエアポート線もわざわざ指定席を買い込んで乗ったのですが、隣の席の女性は、私が来てもチラリとも関心を見せず、携帯を見つめたまま。正直言って感じ悪いです。まあ、そういうもんだろうな。

しかし、さらにちょっと驚いた光景がありました。おそらく、多くの皆さんには「当たり前」のことなのでしょうが、外から来た私には不思議に思えるものでした。

一応、車掌さんが切符の点検をします。今回は若い女性の車掌さんでした。彼女が前でお辞儀をして、切符のチェックをすることを告げると、日本人のお客さんたちは皆、チケットを前座席の背の部分についているチケットホルダーに差し込んで、あとは知らんぷり。「勝手に切符を取って、仕事をしてくれ」ということです。

私はそう言うのは嫌なので、ちゃんと車掌さんに手渡しして、挨拶ではありませんが、会釈というか「ご苦労様です」というアイコンタクトをしました。

一心不乱に携帯を覗き込んで、車掌さんが来てもまったく「関係ないよ」というのは、どういうものでしょうか?サミシイ気がしましたし、それ以上に不安になりましたよ。これで将来、大丈夫なのでしょうか、この国は?

外国在住の日本人が、たまに帰国してこういう感想を漏らすと、反感を買うのは承知していますし、あまりそういうことはしないようにしているのですが、今回は敢えてそういう物言いをしてみたいと思います。

基本的な人間関係 −見知らぬ人間同士の、その場限りの状況の中での人間関係としても− の処し方を知らず、携帯を通じてのネット関係に閉じ篭るというのは、私には相当危機的な現象に思われます。「い〜んですか?い〜んですか?そんなにヒトをシカトしちゃって」という感じです。

札幌駅に着くと、気温はまさしくレイキャビクの自宅を出た時と同じ。やっぱり、兄弟都市だな、と感じました。まる二日、かかりましたが、また札幌へ無事に着きました。これからしばらくはここをブラブラします。


藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com

Home Page: www.toma.is




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