レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

世界の「ザ・庶民カー」Yaris

2024-02-03 22:23:32 | 日記
こんにちは/こんばんは。

不安定な天候が続くアイスランドです。レイキャビクでは、もうしばらく晴れの日にお目にかかっていません。ストームが断続的にやってきており、三日突風の日が続くと一日休み、そしてまた三日くらい突風、というような感じです。




清涼感マシマシ用ピック「寒すぎ」の声あり(*^^*)
Myndin er eftir shawnanggg@unsplash_com


降雪はそれほどの量ではなのですが、これも断続的に降り続けています。その間に時々雨。それでも道路から雪が消えることはほぼありません。やれやれ雪国か?

前回書きましたように、私の今の愛車はトヨタのヤリスのハイブリッド。前輪駆動なので、雪に特に強いわけではありません。非常に良い車で、満足度は高いのですが、雪に弱いのだけが心配の種です。

オールドシティの一部である我が西街は、一通だらけの狭い道路網に囲まれており、除雪車が入ってこないため、そこここに吹き溜まりができます。そういう部分の通過には4WDの方が断然強いのです。

そのことは、西街在二十五年目の私は良〜くわかっているのですが、それでも2WDを使っています。なぜ?その経緯をご説明いたします。これって、アイスランドの車事情に繋がっています。

西街での私の「車史」は、トヨタのカローラ・ハッチバックを二回(1999〜2015, 2WD)使ったのちにマツダのCX3(4WD)となりました。これも二回。ちなみにこれらは全部新車で購入しています。それに全部ガソリン車。

CX3は私がデザイン的にチョーお気に入りの車でした。多少、動き出しのが鈍く、また燃費も著しく良くはなかったですが、満足していました。




西街の初代CX3
Pic by my 娘


ところがです。昨年の一月。教会への初出勤の途上で貰い事故に遭ってしまいました。教会のすぐ近くの幹線の交差点。私は左折するのですが、そこには左折用の青信号が出る仕組みになっています。ああ、こちらは右側通行ですので、日本では右折を思い浮かべてください。

日曜の朝で、のんびりした交通事情だったのですが、左折青信号で交差点に侵入した私のCX3ちゃんの目の前に、信号無視の対向車が現れて衝突。幸い(相当のラッキー)私は足にかすり傷を負った程度ですみました。

余談ですが、私はiPhoneを使っているのですが「事故に遭うと自動で緊急連絡します」という機能がありますよね。iPhoneを取り出すと、緊急連絡用の画面にはなっていましたが、通話そのものはされていませんでした。結局、あれは自分で通話ボタンを押さなければいけないのかな?

その前の夏に取り付けていたドライブコーダーに全部記録されていたのと、相手のドライバーが素直に自分の非を認めたので、私は「シロ」確定。ですがCX3は結構ダメージを受け、保険会社マンは「ああ、修理することより新しい車を買うことを考えてね」

で、数日のうちに保険会社が350万クローネで私の事故車を引き取り。ローンが100万残っていたのを差し引くと、私の懐には250万残りました。ところがですねえ、250万では、私が「乗りたい」と思うような車は買えないのです、ここでは。

CX3は今では販売されていません。その後継車であるCX30。その4W Dのガソリン車を覗いてみたのですが、これ、いくらの定価だと思いますか?ちなみに、まったく同じモデル、グレードのCX30が、日本のマツダの正価格で3249000円、約325万です。

これがアイスランドでは650万クローネ! 円とクローネは大体1:1ですから、二倍の価格と言えます。This is リアル ガチ Iceland。

なんでこうなるのか?というと、まずアイスランドでは車の輸入価格に約24%の消費税が被さります。輸入価格が仮に350万円/クローネとしますと、プラス78万の上乗せで403万。それでもまだ納得できる価格です。




考えていたマツダCX30
Myndin er ur mazda.ca


まだ200万以上の格差があるんですけどー?こういう馬鹿げた価格はアイスランドだけなのか?と疑問に思った私は、お隣りデンマークのCX30の同型モデルの価格をチェック。するとアイスランドとほぼ同じ価格であることがわかりました。

どうやらこれは、EUぐるみでのガソリン車に対する価格統制ではないか、という線が濃厚になってきました。ガソリン車を買わせないようにする政策です。どうもこれが「車輌利用税」とか「CO2排出税」とかの名目で40%近くあるらしいのです。これ、どこかの資料で見ればはっきりするのでしょうが、そこまで追求していないので、あくまで私の個人的見解です。

そうすると400万の車は560万に価格アップ。大体実際の売値に近くなります。それでもまだ90万の差がありますが...

250万の元手で、650万の車を買うのは、たとえカーローンを使っても自殺行為です。その頃は夏(2023)に、マツダがロータリーエンジン搭載のEV、MX30ERを出すことが報道されていたので、「じゃあ、夏まで車使わないで貯金するか?」と思い、私は夏までのバス通勤者となったのでした。MX30ERもかなり気になる車だったのです。

車を所持せずに(所有していたらダメです)、バスで暮らすとですねえ、毎月10万以上の節約になります。カーローン4万、保険3万5千、ガス代2万、自動車税2500クローネ等々がなくなります。その代わりバスカード月9,000クローネが加わりますが。(現在はバスカードは月10400krに値上げ)

そして、その「待ち期間」にさらに車を選定。これって結構楽しい時間です。(*^^*) いろいろYoutubeでレビューとかを見ながら比較検討。手持ちのお金が限られていますから、BMWやAUDIなどの高級車は論外。

っていうか、私には車に関してはかなりはっきりとしたポリシーと偏見があります。まず、自分が「乗りたい」と思う車であること、例えばCX3のような。ついで日本車であること。愛国者、車に関しては。最後に「庶民」の車の範疇にあること。

最後のは高級車に乗れないことの言い訳を大義のようにしているだけですが。(^-^;






現在のマイカー Yaris GR Sport 名前はRenée いい車です


マツダのMX30ERはなかなか販売されず、夏になってもまだ一般の人が実際に乗ったレビューも見当たりませんでした。それで残念ながら今回の購入対象からは消えていきました。

そんなこんなで、ヤリスが浮上したのです。ヤリスは日本ではかつてヴィッツとか呼ばれていましたね。2021年だかにフルモデルチェンジして、それまでのヤリス/ヴィッツではなくなったのですが、TOYOTAはヨーロッパでは名車と称されたヤリスの名前を残したかったとか。

ちなみにヤリスの中ではグレードの高いZ仕様。日本の正価格は250万円くらいです。同等モデルがこちらでは約500万クローネ。またしても倍価格です。まあ、これはジタバタしても仕方がない。

結局私は、ヤリスのハイブリッドでGRスポーツというヤリスとしては最高グレードのモデルを注文しました。もっともヤリス自体が、トヨタの中では下から二番目のモデルですが。

注文したのが六月で、ここにやってくるまで四ヶ月の「待ち」とか。これもアイスランドの現実。実際には九月の下旬に納車されました。

でも、いい車です、ヤリス。出足はいい、燃費はいい、格好もいい。私のように同乗者なしで、レイキャビク近辺での使用者にはまったく持ってベストな車と思いますよ。唯一の欠点は4WDでないこと。ちなみにヤリス・クロスという兄弟モデルには4WDがあるのですが、デザイン的に... どうも... (^-^;

普通のヤリスの全駆は日本ではあるようです。ヨーロッパではありません。私のGRスポーツモデル。ヨーロッパだけで、日本やアメリカにはないようです。結構複雑な自動車マーケットです。

え〜とですね。アイスランド車事情を語るには、EVについてが不可欠なのですが、長くなりましたので、EVについては回を改めたいと思います。

ヤリス、最高! 庶民バンザイ!


*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。

藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com

Church home page: Breidholtskirkja/ International Congregation
Facebook: Toma Toshiki

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2 コメント

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Unknown (K’s)
2024-04-05 20:06:59
こんばんは、私のは、日本版ヤリスZ hev e-fourですが、海外版には、e-fourが無いんですね、知らなかったです。もっとも、e-fourと言っても、後輪モーターの馬力が6馬力位しか無く、登坂、緊急脱出用ですが。
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ブログ当事者 (Toshiki Toma)
2024-04-06 05:25:24
K’sさん、コメントありがとうございます。
ヤリスのZe-fourモデルを検索してみてみました。降臨モーターの力が弱くとも、「緊急脱出」の性能があることは羨ましいです。
今年は雪が少なくて助かったのですが、GRスポーツの2WDはやはり雪には弱いということが露見してしまいました。(^-^;
もう少し土地を見ながら販売してもらいたいものです。
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