今週末の土曜日、11月16日はDagur islenskrar tungu 「アイスランド語の日」と定められています。1996年に初めて祝われたのですが、その主旨は言うまでもなくアイスランドの言語をきちんと維持し大切にしていこうということにあります。
なぜ11月の16日かと言うと、この日がアイスランドを代表する詩人であるヨナス・ハットゥルグリムスソンの誕生日だからです。この人は十九世紀前半に生きた人で、 新一万クローナ札の肖像画にもなっています。
ヨナスはデンマーク統治下のアイスランド人に、詩を通してアイスランド語の美しさとアイスランド人であることの誇りを鼓舞したとされています。大酒飲みで三十八歳の若さで世を去ってしまったことは前にも書きました。
さて毎年この日にはアイスランド語にまつわるシンポジウムのようなものが開催されたりするのですが、今年はもうひとつ面白い企画があります。これまでにも企画されたことがあったようなのですが、私は気がつきませんでした。
それは「最も美しいアイスランド語の言葉」を投票によって決めるというものです。言葉のコンテストですね。主催するのはアイスランド大学の人文科学部です。
コンテストは二段階に分かれ、まず九月から十月下旬にかけて一般の人から「最も美しい言葉」を募集します。応募する人々は年齢によって15歳以下、16-25歳、26歳以上の三つのグループに分けられます。そして審査チームが応募された言葉の中から各グループごとに十ヶの言葉を選びます。
そして11月上旬の第二次投票期間に一般の人たちが改めて一次選考に残った三十ヶの言葉の中から、グループ毎にひとつの「最も美しい言葉」を選んで投票するのです。最終的には絶対数で一番得票した言葉がチャンピオンです。後日(11月16日?)に発表されるとのこと。
この年齢別グループ毎に十ヶずつの言葉が選ばれ、計三十ヶの言葉が紹介された際に審査委員二人がテレビのトークショーに出演しました。第一次の応募では8.500人が言葉を送ってきたとのこと。
「最も美しい言葉、ということですが「美しい」とはどういうことなのでしょうか?言葉が指し示す概念?音の響き?書いた時の形態ですか?」という司会者の質問に委員のお二人:「それらのいずれでもあります。美しさも多面性がありますから」
実はこの「最も美しい言葉」を応募する際には、応募する人はただ言葉を書いて送るだけではなく、なぜそう思うのかという説明も付け加えることになっていました。委員の人の話しを聞いていると結構この説明がものを言っているような気がします。
例えば15歳以下のグループでBest10入りしている言葉のひとつは「フェーレルゲブズュ」Fyrirgefdu(ごめんなさい)。これは実は文で、きちんと書けばFyrirgef thuとなります。(Fyrirgefa「許す」の命令形プラス「あなた」)
この言葉のサポートの論理はこうです:「この言葉は壊れた友情や変な方向へ進んでしまった諸々のことを癒すことができます。あたかもこの言葉が魔法の力を持っているみたいです」
子供らしくていいやなー!v(^^)/
同じグループのもうひとつの言葉は「マンマ」Mamma(ママ)です。サポート:「(母親)どうしてママがきれいな言葉だと思うの? (子供)だって、ママがあたしのママだから」(母親はとろけてしまう)
他にも面白い言葉とサポートがありますので、それは次回ご紹介したいと思います。
応援します、若い力。Meet Iceland
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
なぜ11月の16日かと言うと、この日がアイスランドを代表する詩人であるヨナス・ハットゥルグリムスソンの誕生日だからです。この人は十九世紀前半に生きた人で、 新一万クローナ札の肖像画にもなっています。
ヨナスはデンマーク統治下のアイスランド人に、詩を通してアイスランド語の美しさとアイスランド人であることの誇りを鼓舞したとされています。大酒飲みで三十八歳の若さで世を去ってしまったことは前にも書きました。
さて毎年この日にはアイスランド語にまつわるシンポジウムのようなものが開催されたりするのですが、今年はもうひとつ面白い企画があります。これまでにも企画されたことがあったようなのですが、私は気がつきませんでした。
それは「最も美しいアイスランド語の言葉」を投票によって決めるというものです。言葉のコンテストですね。主催するのはアイスランド大学の人文科学部です。
コンテストは二段階に分かれ、まず九月から十月下旬にかけて一般の人から「最も美しい言葉」を募集します。応募する人々は年齢によって15歳以下、16-25歳、26歳以上の三つのグループに分けられます。そして審査チームが応募された言葉の中から各グループごとに十ヶの言葉を選びます。
そして11月上旬の第二次投票期間に一般の人たちが改めて一次選考に残った三十ヶの言葉の中から、グループ毎にひとつの「最も美しい言葉」を選んで投票するのです。最終的には絶対数で一番得票した言葉がチャンピオンです。後日(11月16日?)に発表されるとのこと。
この年齢別グループ毎に十ヶずつの言葉が選ばれ、計三十ヶの言葉が紹介された際に審査委員二人がテレビのトークショーに出演しました。第一次の応募では8.500人が言葉を送ってきたとのこと。
「最も美しい言葉、ということですが「美しい」とはどういうことなのでしょうか?言葉が指し示す概念?音の響き?書いた時の形態ですか?」という司会者の質問に委員のお二人:「それらのいずれでもあります。美しさも多面性がありますから」
実はこの「最も美しい言葉」を応募する際には、応募する人はただ言葉を書いて送るだけではなく、なぜそう思うのかという説明も付け加えることになっていました。委員の人の話しを聞いていると結構この説明がものを言っているような気がします。
例えば15歳以下のグループでBest10入りしている言葉のひとつは「フェーレルゲブズュ」Fyrirgefdu(ごめんなさい)。これは実は文で、きちんと書けばFyrirgef thuとなります。(Fyrirgefa「許す」の命令形プラス「あなた」)
この言葉のサポートの論理はこうです:「この言葉は壊れた友情や変な方向へ進んでしまった諸々のことを癒すことができます。あたかもこの言葉が魔法の力を持っているみたいです」
子供らしくていいやなー!v(^^)/
同じグループのもうひとつの言葉は「マンマ」Mamma(ママ)です。サポート:「(母親)どうしてママがきれいな言葉だと思うの? (子供)だって、ママがあたしのママだから」(母親はとろけてしまう)
他にも面白い言葉とサポートがありますので、それは次回ご紹介したいと思います。
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