亀戸天神の鷽替えは毎年たいそうな賑わいです。
昨年求めた鷽(うそ)を持参して、新しい鷽に取り換えてもらうのです。もちろん有料で、7 .5 cm ぐらいのもので 1 ,000 円です。
( 1 ~ 10 までのサイズがあり、7 .5 cm のものは 3 のサイズで、高いランクのものから求められていくそうです)
家人によると、何万人という人出で長い行列ができ、時間帯にもよりますが 2 時間ぐらいの行列は覚悟が必要とのことです。
( 2015. 3 . 4 撮影)
昭和 48 年 11 月発行の、中村汀女監修の“現代俳句歳時記”には次のような記載があります。
「一月七日の夕刻から、九州大宰府の天満宮でおこなわれる神事。参詣者は木製の鷽を持って集まり“替えましょう、替えましょう”と唱えながら、つぎつぎに他の人の鷽と交換する。中に神社から出す金の鷽がまざっていて、それを換えあてれば幸運が授かるというのである。
東京の亀戸天神でも一月二十五日の初天神にそれに似た行事がおこなわれる。」
そして、次の句が載っています。
鷽替に楠の夜空は雪こぼす 野見山朱鳥
鷽替やまこと顔なる古帽子 岡野 知十
人の世の袂に替へし鷽はあり 福田 蓼汀
鷽替の鷽の小ささ守護(まもり)とす 草村 素子
友ら遠し立身の鷽替へもせず 小林 康冶