雨曇子日記

エイティライフの数々です

良寛忌

2017-01-06 18:27:11 | つれづれ

             

 

曹洞宗の僧 良寛は、天保 2 年( 1831 ) 1 月 6 日 74 歳で亡くなった。

桑原武夫編岩波新書「一日一言」一月六日の欄は良寛をとりあげ、次のように書いてある。

 

この日死んだ村の聖者。越後出雲崎の人。

18 歳で出家。諸国行脚ののち越後に住み、

無一文で托鉢に生きた。詩歌と書にすぐれていた。

 

冬ごもり 春さりくれば 飯乞ふと

草のいほりを 立ち出でて 里にい行けば

たまほこの 道のちまたに 子どもらが

今を春べと 手まりつく ひふみよいむな

汝がつけば 吾はうたひ あがつけば

なはうたひ つきてうたひて 霞立つ

長き春日を 暮らしつるかも

 

霞立つ長き春日を子供らと手まりつきつつ今日もくらしつ

 

ネットには“良寛忌”をテーマとした記事がたくさん出ていた。次の句は、その中から拾ったもの。

肥の国の毬唄きこゆ良寛忌     栗山恵子

笑み賜ふ自画像のあり良寛忌    野田しげ子

 

“はじめての「般若心経」サライ編集部”には、次のような一節があった。

<心無罣礙>の生き方を徹底したのが良寛だ。

ある日、庵に客が訪ねてきたので、鉢に水を汲んで足をすすがせた。

翌朝、客が起きると、良寛はその鉢で粥を炊いている。

足を洗った鉢で食事を作るなんて、と客は仰天するが良寛は平気だ。

きれい・汚いという区別をとうに捨て去っているからだ。

この区別する心が<罣礙>である。


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