金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

繕いのやり直し依頼 その1

2021-03-10 11:04:34 | 磁器の繕い例

繕いの再依頼です。

 
マグカップです。
接着剤で修復した後、漆を塗って、錫粉を蒔いたものなんですが、こんな風に蒔いた錫がはがれて。
水漏れもしだして。
 
大阪から自転車で持参されます。
お母さんが毎日のように愛用している品物とのこと。
高温で使うので、良くなかったのかなと息子さん。
磁器物は、漆がはがれやすいので少し難しいのですが。
 

これまで接着剤を信頼していたのですが、こんなことは初めてです。

それで、最近ベースから漆を使う本格的な繕い方法も気になっていましたので、早速、時間がとてもかかりますが、やり方を変えてスタートです。

 

先ずは、繕い部分をきれいにして。

 
そして、接着は生漆をテレピンで少しだけ薄めたものをひびの入った部分にしみこませる作業で。
 

内側からも。

そして、こんな風にゴムバンドも使って、しっかりと固定して。

漆が乾くまで、湿気のあるボックスに入れて、暖かな床暖房の上において。

こんな風にスタートです。

この後も日にちを置いて、また生漆を浸透させる作業を続けます。

続く。