四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

「大磯の美しき蝶」写真展

2012-10-30 09:14:00 | 湘南
10月18日から28日まで、大磯のちいさな美術館にて「大磯の美しき蝶」写真展が開催されました。


大磯小さな美術館入口


写真の展示風景1

大磯には61種類の蝶が観察できるそうですが、そのうち約35種の写真が展示されていました。會田さんと一緒に撮影する機会も多いのですが、蝶に対して愛情を込めて丁寧に撮影する姿が目に焼き付いています。美しい写真を拝見しながら、撮影した場面の話などお聞きし、楽しい一時を過ごさせていただきました。


写真の展示風景2

写真やテーブル・小物の配列は、すべて美術館長によるもの。蝶愛好家の方々やプロカメラマンも来られ、蝶談義が交わされていました。わくわく日記のえむりさんもご夫婦でお見えでした。初めてお会いし、篠原でのギフチョウ撮影のことや北岳登山、使用しているカメラのことなど、色々お話ししました。またどこかでお会いしましょう。


美術館全景

館内の全景です。記帳台の手前側は10席程度の喫茶コーナーになっており、次々に訪れたお客様が寛いで談笑する場になっています。この美術館のもう一つの特徴は、美術展や写真展の会場で、声楽家や器楽アンサンブルのミニ・コンサートが行なわれることです。今回のコンサートの日は都合で行かれませんでしたが、きっとアットホームな雰囲気で蝶にまつわる曲の数々が歌われたことでしょう。

會田さん、どうも有難うございました。次回の写真展も楽しみにしています。

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大磯の美しき蝶展 開催のお知らせ

2012-08-31 10:24:00 | 湘南
大磯での蝶の観察会で知り合って以来親切にしていただいている會田重道さんが、大磯ちいさな美術館で「大磯の美しき蝶展」を開催することになりました。





湘南などお近くにお住まいの方、大磯に生息する蝶や写真に興味のある方、どうぞお出かけください。開催日は10月18日(木)~10月28日(日)、水曜日は休館となっています。

會田さんは大磯在住で、大磯丘陵をフィールドとして蝶の観察と撮影を続けられています。当日、会場で著書「大磯の蝶 写真集」の販売も行われます。
最終日の10月28日(日)には、チョウ(蝶)をテーマにした名曲の数々の歌とピアノによる演奏も行なわれます。


<大磯ちいさな美術館周辺の地図・アクセス(拡大)>




<大磯ちいさな美術館のコンサート予定>


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大仏坂切通しと極楽寺切通し

2012-06-12 17:04:00 | 湘南
鎌倉古道を歩く企画で、鎌倉の七切通しのうち、未踏の二つを歩きました。大仏坂切通しと極楽坂切通しです。

前回の鎌倉古道の記事はこちら→「鎌倉の3切通しを歩く」



鎌倉駅西口から、市役所通りを西に歩く途中で、横山隆一の元居宅がありました。


北条氏常盤亭跡の平場

長谷隧道を潜って直ぐ左のタチンダイと呼ぶ所に、北条氏常盤亭跡の平場が広がっています。この平場は、V字型の谷を東西北が切り立った崖で囲まれる形に造成したもので、北条氏一族の有力者の別邸がありました。

今は一面の草原になっていますが、ほとんど全面を、アカタテハの食草であるカラムシの大群落が覆っており、アカタテハ、キタテハ、ルリシジミなどが飛んでいました。


やぐら

平場の西北端には、やぐらと呼ばれる岩窟が残されています。鎌倉時代頃の墳墓です。



途中立ち寄った八雲神社の参道に咲く紫陽花。


大仏坂切通し

住宅街の路地を入り、大仏坂切通しを越えていきました。1241~1250年頃に開削されたと推定されています。元は長谷付近から藤沢へ通じる生活道路だったものが、後には鎌倉防護のための軍事道路の色彩が増したようです。
この切通しの森の中を、モンキアゲハが2頭、悠然と飛んでいました。



御霊神社に咲く紫陽花。


成就院の参道に咲く紫陽花と由比ガ浜海岸

極楽寺坂切通しを歩き、成就院の参道を上ると、左右に紫陽花が咲き、大勢の人が訪れ、報道関係者が撮影をしていました。振り返ると由比ガ浜海岸が目に飛び込んできました。この光景は人気があるようで、神奈川版の新聞記事にも出ていました。
紫陽花の咲く人通りの上を、1頭のモンキアゲハが通り過ぎました。とても印象的な場面でした。



成就院に咲くイワタバコの花。イワタバコは、湿った崖などに生えます。今まで鎌倉の日影の崖に生えているのを何度か目にしましたが、花が咲くのを見たのは初めてでした。

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鎌倉の三切通しを歩く

2012-05-15 19:56:00 | 湘南
鎌倉には、西から極楽坂、大仏坂、化粧坂、亀ヶ谷坂、巨福呂坂、朝比奈、名越の七つの切通しがあります。今回の鎌倉古道を歩く企画では、巨福呂坂、亀ヶ谷坂、化粧坂の三切通しを歩きました。


巨福呂坂切通し付近(5月11日)

鎌倉駅から小町通りを抜け、巨福呂坂洞門の手前に青梅聖天社への階段があり、この上に巨福呂坂切通しがありましたが、現在は通れません。


亀ヶ谷坂切通し

円応寺を左に、建長寺境内を右に見ながら進み、長寿寺の手前で右に折れると、亀ヶ谷坂(カメガヤツザカ)の上りになりました。写真(↑)は、亀ヶ谷坂切通しです。亀ヶ谷坂切通しは、建長寺や円覚寺のある山ノ内から鎌倉市中を結ぶ、経済的にも軍事的にも重要な場所でした。


扇ヶ谷を歩く

坂を下り、扇ケ谷と呼ばれる谷あいを、正面の源氏山に向かって歩いているところです。


立ち寄った薬王寺


マルバウツギ

マルバウツギ(ユキノシタ科ウツギ属)が咲き、アオスジアゲハが訪花していました。中央上の花の向こうの黒い影がそうです。


化粧坂切通し

岩船地蔵堂を見学し、JRの線路をくぐり、左に折れて化粧坂(ケワイザカ)を上りました。写真(↑)は、化粧坂切通しです。この坂を越えれば、藤沢、戸塚を経て武蔵国へ通じます。


源氏山公園にて

上り切ると源氏山公園に着きました。写真は、源頼朝公の像です。


銭洗弁財天にて

銭洗弁財天に立ち寄り、鎌倉駅に向かいました。

往時に思いを馳せながら、五月の緑、薫風の中を気持よく歩いてきました。

途中、吸蜜したり飛翔するアオスジアゲハ、切通しの崖で舞うスジグロシロチョウ、アカタテハ、民家で遊ぶヒメウラナミジャノメと出会いました。「アカタテハが食草のカラムシの葉に産卵していますよ」と近くの人に教えていると、珍しかったのか興味を持ってもらえました。

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温暖な大磯へ

2012-02-19 16:37:00 | 湘南
温暖な湘南へ蝶の探索に出かけました(2月17日)。



Mさんのご案内で大磯のミカン畑を目指しました。
途中の林の陽だまりでアカガシを見上げると、ウラギンシジミが白く輝いているのが見えました。多摩丘陵で観察中のウラギンシジミは、1月下旬から2月上旬の、10年来なかった厳しい寒さで残念ながら葉裏から去ってしまいましたが、湘南では無事に越冬を続けている個体がいてほっとした気分になりました。



足元のイラクサを見ると、葉を折りたたんで作った巣の中に、アカタテハの幼虫が潜んでいました(Aさん発見。巣を開いて撮影)。それにしても、Aさんの行動は素早く、直ぐに見付けてしまいます。
相模大野では、アカタテハ幼虫群生地が線路際のカラムシ群落の刈取りで失われましたが、こちらでは自然の中で順調に幼虫が越冬中。アカタテハは、成虫越冬が基本ですが、ここでは幼虫でも冬越しできるようです。



丘陵地のみかん畑。お目当てのモンキチョウを、暖かな日向で弁当を広げて待ちましたが、残念ながら現れてくれませんでした。モンキチョウは、早春にいち早く羽化します。



草地で咲くホトケノザ。タンポポやオオイヌノフグリも咲き、春はもう近くまできていると感じます。



淡い紫色のオオイヌノフグリの花を見付けました。イヌノフグリも淡い紫の花ですが、花のサイズが小さく3mm位です。



イボタノキの枝にTさんがウラゴマダラシジミの6個の卵塊を見付けました。皆で3,4本のイボタの木をさんざん探して諦めかけた頃の発見でした。Tさん良かったですね。ウラゴマダラシジミは6月頃に羽化します。



スイバの葉裏でSさんがベニシジミの幼虫を見付けました。みかん畑付近に自生していたたくさんのスイバでは見つからず、移動中の道路脇の日向斜面でようやく発見。ベニシジミも早春に羽化します。待ち遠しいですね。

ご案内いただいたMさん、有難うございました。寒さのせいで飛翔する蝶には会えませんでしたが、冬季の卵・幼虫探は貴重な経験となりました。
大磯には懐の深い自然が残されているのを感じました。内陸の多摩丘陵と異なりみかん畑が多いので、初夏からのアゲハ類観察も楽しみです。

2月17日の天候:晴れ、午後より曇り、最高気温8℃(辻堂)
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