2022年東京都議会第三回定例会がはじまりました。
代表質問は28日、一般質問は29日、わたしの所属する財政委員会は30日が質疑、10月5日が決定、7日が本会議表決という日程です。
20日の初日は、小池知事の所信表明が行われました。(全文はこちら→https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/governor/governor/shisehoshin/04_03.html)
所信表明の冒頭、安倍元総理の国葬に言及し、「世界からも深く慕われる稀有な政治家」だと評価したことは、本当に驚きました。これだけ国葬が問題になっているときに、あまりにも一面的すぎると思います。
干ばつや大洪水が起こっている問題に触れ、「異常とも言える事態は、地球温暖化に歯止めをかけられない人間社会に対する警告」という発言もありました。しかし、そこまでいうなら、利潤第一主義の枠組みを変えることが不可欠です。
世界から後れを取る問題の一つとして、「ジェンダーギャップ」について言及。「この現状を打破するためにも、その影響が先鋭的に表れる首都・東京の行動が鍵を握る」というのはその通りだが、結論として何に取り組むかは見えてきませんでした。
「長期化する燃料費高騰などへの対策も急務」という発言があり、今回の補正予算でこれまでは絶対にやらなかった、医療、保育、介護、農業などの直接支援に踏み出したことは大事です。一方で、中小企業などに対する直接支援はないということは質問の中でも明らかにしていかなければならないと思っています。
スタートアップについては、補正予算で都単独の予算がバンバンついています。その中身は、「SusHi Tech Tokyo」「GovTech東京」など、謎の言葉がオンパレードだと、異口同音に同僚議員が語っていたことはとても印象的でした。
さらに、虎ノ門のシェアオフィスで「顔の見える空間で、同じ空気を吸い、マインドを共有する。都庁各局の精鋭たちが常駐し、密度の濃いサポートをワンストップで提供」という発言もありました。行政と民間企業はそもそも担うべきものが違うわけで、ここまで一体化することに対して、かなり疑問があります。
オリンピック・パラリンピックのレガシーを展開というが、いまオリパラで問われているのは、深刻な汚職疑惑であり、五輪の徹底検証です。 とにかく「よかった」と五輪をバラ色に描き、都合の悪いことはなかったことにする姿勢は、本当に深刻です。この問題についても、徹底的に追及していきたいと思います。
余談的ですが、小池都知事の所信表明では、必ずと言っていいほど、渋沢栄一、後藤新平が登場します。登場させないことは許されないのかと思ってしまうほど毎回です。所信表明の中に出てくる、「東京ベイeSGプロジェクト」のSは渋沢、Gは後藤という。個人の名前を計画にするというところまで徹底しています。
日本共産党都議団として、代表質問、一般質問の準備を進めていますが、都政にいま何が求められているのか、都民のくらしや営業をどう守るのか、さらに練り上げていきたいと思います。
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