日本共産党都議会議員(町田市選出)池川友一「市民とつくる都政への架け橋」

日本共産党東京都議会議員の池川友一のオフィシャルブログです。地方政治の現場からいろいろと発信していきます。

日ロ領土問題──千島列島と色丹・歯舞

2010-12-24 | 町田市政・市議会のこと

 市議会最終日。意見書の表決がおこなわれました。日本共産党の提出した意見書は、「介護保険の給付削減、負担増を行わないことを求める意見書」が賛成多数で採択されました。

 また、私が紹介議員になった「UR賃貸住宅を公共住宅として継続、発展させ、居住者の居住安定策の確立を求める意見書」と「学業と両立できる就職活動の実効性あるルールづくりを求める意見書」は全会一致で採択。(詳しい内容はコチラ

 また、私は意見書に対する反対討論にもたちました。その一つ「ロシア大統領の北方領土訪問に対し、毅然とした外交姿勢を求める意見書」に対しての反対討論。結果は採択をされたのですが、この反対討論後「よくわかった」「歴史問題は共産党が一番詳しい」など声をかけていただきました。

 反対討論は以下の通りです。

 第29号「ロシア大統領の北方領土訪問に対し、毅然とした外交姿勢を求める意見書」についてです。
 政府もマスコミも、ロシアとの領土問題というと、歯舞(はぼまい)、色丹(しこたん)、国後(くなしり)、択捉(えとろふ)の四島のことをさして「北方領土」という言葉を使っていますが、日本の歴史的な領土は、この四島だけではありません。
 そもそも、歯舞と色丹は、もともと北海道の一部です。千島列島という際には、国後と択捉から、その北にある得撫(うるっぷ)から占守(しゅむしゅ)までの北千島までを含む千島列島全体が、日本の歴史的な領土なのです。
 歴史的には、千島列島の1855年に徳川幕府と帝政ロシア政府との間で「日ロ通好条約」が結ばれました。この条約では、択捉島と国後島の南千島は日本領、得撫島から占守島までの北千島はロシア領とし、択捉島と得撫島のあいだの海峡を日ロ間の国境とすることが決まりました。しかし、樺太島については、両国間の境界を決めず、従来どおり日本人もロシア人も自由に活動できる“雑居の地”とされました。
 その後、1875年に結ばれた「樺太・千島交換条約」が結ばれ、樺太全島をロシア領とするかわりに、北千島を日本領としました。この結果、千島列島全体が最終的に日本の領土となったのです。
 このように千島列島は、日本が暴力や戦争で他国から奪った領土ではなく、平和的な外交交渉によって日本への帰属が最終的に確定したものであり、日本の歴史的な領土を問題にするなら、1875年の樺太・千島交換条約で画定した国境が、日本とロシアとのあいだの歴史的な境界線となるべきことは、日ロ外交史が示す結論です。
 今日の日ロ領土問題の根源は、第2次世界大戦終結時におけるスターリンの覇権主義的な領土拡張政策にあります。スターリンは、ヤルタ会談(1945年2月)でソ連の対日参戦の条件として千島列島の「引き渡し」を要求し、米英もそれを認め、この秘密の取り決めを根拠に、日本の歴史的領土である千島列島――国後、択捉から、占守までの全千島列島を併合しました。
 これは1943年11月の「カイロ宣言」などに明記され、自らも認めた「領土不拡大」という戦後処理の大原則を蹂躙(じゅうりん)するものです。しかもソ連は、千島列島には含まれない北海道の一部である歯舞群島と色丹島まで占領をおこないました。第2次世界大戦終結時に強行された、「領土不拡大」という大原則を破った戦後処理の不公正を正すことこそ、日ロ領土問題解決の根本にすえられなければなりません。
 この点では、歴代政権の誤りを正し、対応を根本的に解決してこそ、この問題は解決をしていくということを指摘しなければなりません。
 第一の誤りは、1951年、サンフランシスコ講和条約第2条C項で、千島列島にたいする「すべての権利、権原および請求権を放棄」したことです。歴代政権は「千島放棄条項」をあらためるという態度をとってきませんでした。
 第二の誤りは、ヤルタ協定とサンフランシスコ条約の「枠内」で領土問題の「解決」をはかろうとして、国際的に到底通用しない議論を領土交渉にもちこんだことであります。日本政府は、1955年に始まった日ソ国交正常化交渉のなかで、突然それまでの立場を変え、「国後、択捉は千島列島ではないから返還せよ」と主張し、歯舞、色丹とあわせて「四島返還」を要求しはじめたわけです。しかし、サンフランシスコ講和条約で日本が放棄した「千島列島」に国後、択捉が含まれることは、日本政府自身が講和会議と同条約の批准国会で、公に表明してきた解釈であり、それを後から覆す主張は到底通用するものではありません。
 こうした誤った立場に固執しつづけた結果、日ロ(日ソ)領土交渉は、何一つ具体的な成果があがらないばかりか、日本側の一方的な譲歩だけが繰り返されるという事態となっています。
 わが党は、政府に対して、歴史的、国際法上の道理に立った方針転換をはかることを強く求めるものです。そして、歴史的、国際法上の道理に立って考えたときには、北千島まで含めた千島列島と歯舞群島と色丹島が歴史的領土であるとの立場から、議員提出議案第29号には反対をします。

 領土問題に対する日本共産党の詳しい見解は、日本共産党のホームページへ。

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