タイムキーパー制はラグビーに合っているのか?

 1月2日に東京から帰省したラグビー好きの友人が我が家に来てラグビー大学
選手権のSファイナルをTV観戦したのだが話題になったのがタイムキーパー制。


 つまりレフェリーがケガ人などが出ると時計を止めるので場内の大時計が規定
の時間である40分になるとホーンが鳴り、その時に行っているプレーが止まった
時点で試合終了という事になる。


 これはW杯をはじめとした国際試合や国内では大学選手権やトップリーグで
行われているシステムで観客には試合終了時間が分かりやすいという利点が
ある。


 ところが一昨年行われたラグビーW杯などを見ていても残り時間が5分を切る
とリードしているチームがボールを持っていると露骨にボールをキープして時間
稼ぎをし、ホーンが鳴ると同時にボールを どこにでも蹴り出してプレーを切って
試合を終わらせるというシーンが多々見られていた。


 ケガなどでプレーが途切れると審判が時計を止めて所定の時間になったと
同時に試合が終わるというシステムは、バスケットボールやアイスホッケーに
アメリカンフットボールなどアメリカ系の種目が多い。


 これは分かりやすさを求め白黒ハッキリ付けたがるアメリカ人気質にあった
システムだろうし、80レークプラシッド五輪のアイスホッケーでアメリカが優勝
した時に観客達のカウントダウンで0になった時点の盛り上がりが印象深い。


 一方ヨーロッパ系のサッカーなどはロスタイムを審判の裁量に任せるので
場内の大時計の残り時間が0になっても試合は終わらないので分かりづら
くはあるが、プレーが切れる度にドキドキするスリルが楽しめる。


当然ラグビーもサッカーと同じヨーロッパ系なのでロスタイム制できていたが
サッカーとの差別化を計るためにアメリカンスポーツのようなタイムキーパー
制を採用するようになったのだろうか。


 私はラグビーを観戦し始めて今年で37年目になるのだが過去行われた
ラグビーの名勝負にはロスタイムの奇跡というのが多いし、87年に雪の積
もった中で行われた早明戦ではレフェリーのロスタイムが異常に長くゴール
前での明治の猛攻を凌ぎ切った早稲田の選手達がフルタイムの笛を聞いた
途端に喜びを爆発させたシーンなどは今でも記憶に新しい。


 ただタイムキーパー制度になると そういうプレーを切る時に少しでも遠くに
蹴り出そうとする姿勢などは全く見られずにホーンが鳴ると同時に どこでも
いいから蹴り出すというシーンは興味を殺いでしまう。


 そういう要素を考慮すると個人的にはサッカーとの差別化をアピールする
よりもヨーロピアンスポーツの特徴であるロスタイム制の方が、ラグビーの
本質には合っているのではないかと思うのだが・・・・

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