上野みえこの庭

日本共産党熊本市議の上野みえこのブログです。

エノコログサがいっぱい❗

2016-09-13 20:54:10 | 花だより
孫は、名前を覚えた「エノコログサ」を、とても気に入ってます。
日曜に摘んで来た「エノコログサ」が家の中にはいっぱいです。


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桜町再開発・(仮称)「熊本城ホール」整備450億円は中止して、市民の税金は災害の復旧に!

2016-09-13 12:40:20 | 熊本市政
9月13日、熊本市議会予算決算委員会で総括質疑を行いました。

熊本大地震の復旧・復興に多額の費用が必要とされる中、災害発生前から計画されていた450億円もの負担を市がすることになる桜町再開発・(仮称)「熊本城ホール」整備の中止を求めました。

以下、発言の内容です。

【2016年9月議会・予算決算委員会総括質疑】
                                     上野みえこ
 桜町再開発・MICE(仮称)「熊本城ホール」整備
 今議会には、熊本地震復興に関する補正予算が105事業・731億78万円提案されました。5月の先決と6月補正の269億4400万円、市民病院建替えにかかわる補正26億1553万円合せれば、1027億3753万円の復旧・復興予算の提案です。莫大な復旧費に対し、激甚災害指定による国の支援があったとしても、本市負担がかなり大きなものになることは間違いありません。現在提案されている復興計画には財政計画が示されておらず、大災害からの復旧復興を本市がどのように進めていくのか、その財政的な裏付けはどうなるのか、議会はもちろん、多くの市民も不安を持っています。特に、熊本地震発災前から、本市の一大事業として計画がすすめられてきたMICE施設・(仮称)「熊本城ホール」の建設は、熊本市が450億円を費やす市政史上最大の箱もの整備であることから、今議会の一般質問でも複数会派から、財政的な負担を心配する意見が出されました。
市長は、その効果等について繰り返し力説されましたが、漠然とした答弁は市民や議会を到底納得させるものではありません。そこで、お尋ねいたします。
まず、「整備の効果」についてです。
1、「桜町再開発など、今後実施される大型投資事業は、幅広い民間投資を呼び込む」と述べられていましたが、どのような形でどの程度の民間投資が呼び込まれ、地域経済活性化に具体的にどのような効果をもたらすのかご説明ください。
2、「桜町再開発事業の(仮称)『熊本城ホール』整備での経済波及効果額が170億円、再開発事業全体の経済波及効果が500億円と試算される」と答弁されました。経済波及効果の効果額の積算根拠と、熊本の地域経済への効果がどの程度になるのか、具体的にご説明ください。また、(仮称)熊本城ホール」の経済波及効果は、いつ算定されたのでしょうか。
また、市債返還も含めた(仮称)「熊本城ホール」整備の収支バランスをお示しください。
3、「再開発事業ができなくなった場合、新規雇用や関連企業においては役1700人の雇用が危ぶまれる」と答えられました。新規雇用がどこで何人と想定されているのか、関連企業での約1700人の雇用の中身とはどのようなものか、その積算根拠をお示しください。
4、昨年の9月、ちょうど1年前の予算決算委員会の総括質疑の折、「年内をめどにどういうテナントが入って、賑わいが増すようになるという説明が当然なされると思う」と答えられていましたが、3月議会の一般質問でも、「テナント誘致は協議検討中」で、キーテナントも決まっているという答弁ではありませんでした。何度も言いますように、保留床・権利床含め、商業施設部分のテナント誘致がきちんとなされるかは、再開発事業成功のポイントであります。具体的な企業名ということでなく、商業施設部分のテナント誘致がどの程度の割合で事業者が決まっているのかお答えください。また、決まっている事業者のうち地元企業の占める割合はどの程度になっていますか。
市長に伺います。

(答弁)

 何を聞いても同じことの繰り返しとしか思えない答弁でしたので、続けてお尋ね致します。
●本市が2014年3月に策定した「MICE施設整備基本計画」では費用対効果について算定されています。大西市長が行われた見直しの前の数値による算定ではありますが、その時点で経済波及効果は約160億円との試算です。その場合、MICE施設利用者のうち、ミーティングとして括られている「一般会議・試験・研修・表彰会等」は、利用者の消費による経済波及効果はあるものの、市民・地元企業等の利用が多数と想定しているため、本施設での経済波及効果の試算には加えないとされています。そういう考えに立つならば、波及効果の試算に加えられているコンサートや子どもフェア・子育てフェア等のイベントやフリーマーケット等の展示会は、参加対象はほとんど市民と思われるので、一律に波及効果に加えていいものか、疑問です。2015年3月の見直し時点で算出したとのことですが、観光庁の「MICE経済波及効果測定モデル」は、2014年7月にバージョンアップされ、経済波及効果を都道府県・開催都市別にも算出が可能となり、計算結果も経済波及効果の直接効果・間接1次効果・間接2次効果、粗付加価値誘発額、就業効果、税収効果などが図表によってわかりやすく示されるようになりました。170億円の経済波及効果については、内容をきちんと検証するためにも、測定モデルにおける入力データの内容、試算に加えた想定催事の内容・日程・参加者・使用施設の面積等をきちんと示すべきではないでしょうか。
 また、測定モデルによる実際の算出データを資料として提供し、説明責任を果たしていただきたいと存じますが、いかがでしょうか。
市長に伺います。

(答弁)

●「再開発による新規雇用は約1600人と想定している」ということであります。しかし、県民百貨店だけでも1000人、センタープラザなど、再開発事業の実施によって桜町地区から締め出された方々はほぼ同数と考えられるので、当然です。
また、「関連企業の雇用約1700人というのは、九州産交ホールディングスとその連結子会社8社の全従業員」ということです。再開発事業を実施しなければ、なぜ産交グループの従業員の雇用が危なくなるのでしょうか。再開発事業者からの説明ということのようですが、桜町再開発が実施されなければ、バス事業も含めた産交グループの従業員全員の雇用が危なくなるというのは、あまりにも暴論ではないでしょうか。グループ全体の大部分を占めるのが従業員1000人以上を抱えるバス事業です。公共交通を担うという事業の性格上赤字路線へは補助金も出され、赤字に陥ることを予防する仕組みになっています。再開発をしなければ社員全員が路頭に迷うというようなことには絶対になりません。また、九州産交グループの公開された直近の財務諸表を見ると、桜町地区の地権者になっているランドマークを除き、他のグループ企業は黒字です。再開発をやっていない今でも事業がきちんと継続されている産交グループで、桜町再開発が実施されなければ、産交グループの全企業が倒産するようなことは考えられません。
再開発事業を実施しない場合、「産交グループ」の構成企業の社員全員の雇用が奪われるような要因・理由とは何でしょうか。
 また、再開発による新規雇用1600人のうち、地元からの雇用がどのくらいあるのでしょうか。
市長に伺います。

(答弁)

●先日の一般質問ではHIS本社を熊本にという質問もありましたが、議会としても、桜町再開発やMICE・熊本城ホールの整備が本当に熊本の地域経済に貢献するのか、真剣な思いで心配しています。桜町再開発は、県民百貨店・センタープラザテナント他、千数百人の雇用を桜町地区から奪ってスタートしたわけです。同程度の雇用がそこで生まれることは当然ですが、それが地元の雇用であって初めて、雇用を確保したといえるのではないでしょうか。しかし、そこは全く不透明であります。
 テナント誘致も、ほとんど毎議会質問してきましたが、協議中とか、期待しているとか、不透明な答弁の領域を一歩も出ません。400数十億の事業費を市が負担し、市が保留床を取得しなければ事業の成立さえ難しいと市が明言しているのに、多額の事業費だけは負担をし、400数十億の事業費の出資者である市民には、事業内容やその進捗をほとんど説明しないというのは全く理解できません。観光庁の経済波及効果測定モデルでは、「税収効果」も示されるようになっていますが、地元が事業に様々な形でかかわらなければ、本市における税収増見通しも変わってくるのではないでしょうか。財政計画では540億円とされていた工事費はじめ、コンサルタント、設計、鑑定その他、再開発事業費のほとんどは県外の大企業が担います。商業施設部分に地元事業者が参加しなければ、出来上がるビルの床もほとんどを県外業者が占め、誰のための再開発なのか、とまたまた疑問になってきます。
市長は、保留床の取得金や起債の償還でも節約をしたと言われますが、見直し前の計画では、市債の利息まで含めれば480億円から490億円もの事業費をつぎ込む市政史上最大の箱モノです。しかも、市長就任直後の見直しで減るかと思っていた事業費が9億円も増えていたのですから、節約して当然です。今回の節約分を入れても、450億円から460億円ものお金が必要となるのですから、その負担の大きさ、市財政への影響を認識していただきたいと思います。今回、再開発全体の事業費は増えて755億円となったそうです。そのうち補助金も含めれば市の負担は424億円、なんと総事業費の6割近くを負担するわけです。言い換えれば、再開発全体の床のわずか19%を取得するのに、事業費の6割近くを出すわけです。しかも、これだけの負担をしながら、再開発の恩恵を受けるのはHISという大企業や建設を担うスーパーゼネコン・大成建設などです。
市長は、「MICE整備をしなければ、地域経済に甚大な影響を及ぼす」と言われますが、地元中小企業の経営者からも「MICEはやめたほうがいい」という声が上がっています。そのこともご認識いただきたいと思います。

続いて、「再開発事業の見通し」について伺います。
1、市長は、一般質問で、「(仮称)『熊本城ホール』の事業継続、延期、中止とした場合の地域経済や本市財政運営等に与える影響になどを踏まえ、改めて熟考した」とお答えになりました。熟考の材料にされた「事業継続・延期・中止とした場合の影響予測」について、具体的なデータを示しご説明ください。
2、MICE施設の利用見通しと想定催事件数の積算根拠をお示しください。
3、MICE施設の想定催事件数は、展示会やミーティングなど、メインホール以外の会議室・展示スペースも含めた分を年間1484件とされています。このうち、メインホールでの催事開催予定件数は、をお示しください。
市長に伺います。

(答弁)

●メインホールでの催しは年間104件とのお答えです。市民会館大ホールは、昨年度実績で年間の利用日数が246日で、272件の利用があり、稼働率は75・5%でした。利用見通しで、熊本城ホールは市民会館の4割弱しかありません。しかも、会議や大会で2000人規模以上は、わずか27件しかなく、それ以下は市民会館など、他のホールで対応できるものです。コンサートも2300人規模が60件となっていますが、必ずしも2000人規模のものばかりではないと思います。市政史上最大の投資しながら、この程度の利用で施設が必要だといえるのでしょうか。
 また、言うまでもなく、MICEというのは、企業等の行う会議や研修旅行、国際機関や団体、学会等が行う国際会議、展示会や見本市、イベント等、多くの集客を見込むビジネスイベントなどで、海外からの集客なども呼び込んでいくものです。しかし、本市のMICE施設は、メインホール利用・104件のうち、MICE事業といえる学会・国際会議や大会などはわずか44件で、コンサートの60件がメインホールの6割を占めています。コンサートが「ノー」とは言いませんが、MICE誘致による交流人口の増加という本来の目的から見て妥当であるといえるのでしょうか。また、経済波及効果にもつながりますが、市民が参加するコンサートは宿泊もなく、学会・会議・大会といった宿泊を伴い、県外からの参加者を呼び込むMICEとは、経済効果も大きく違うはずです。この点を、市長はどのように説明されるのでしょうか。

(答弁)

●いま全国的にも、MICE施設は増え、建設計画も各地で進められています。一方で、MICEの開催件数は必ずしも増えてはおらず、MICEの誘致競争は激化しています。国は、2013年6月に、東京・横浜ほか、全国7都市を「グローバルMICE都市」に選定し、国際的なMICE誘致競争を勝ち抜く都市として誘致力向上のための支援事業を実施してきました。さらに、昨年6月、札幌・仙台・千葉・広島・北九州を「グローバルMICE強化都市」に選定したところです。後追いになってしまったMICE施設は、市に多大な財政負担をもたらす一方で、真のMICE事業の施設として激化する誘致競争の中で果たすべき役割を果たして行けるのでしょうか。

(答弁)

★熊本市は、学会・国際会議等の誘致が難しいことを、コンサート開催で補った形にしていますが、これが本来のMICEではないと思います。
MICEが単なる箱モノ建設であってはいけないと、WEDGE(ウェッジ)という雑誌の中で、業界関係者が「日本のいたるところでMICE施設が建設されていけば、ゆくゆくは誘致競争に負けた施設が地元の催しものを行う公民館のような施設として使用される可能性も高い」と厳しい指摘をされていました。
★また市長は、「平成31年度開催の世界女子ハンドボール大会やラクビーワールドカップなど大型国際スポーツイベントが本市で開催される予定で、世界中から来熊する観光客を官民連携してもてなす取り組みを計画している」と、MICE施設とスポーツイベントの関連を幾度も強調されていますが、スポーツコンベンションの開催に大会議場であるMICE施設の整備が必要でしょうか。MICEがなければ大会が開催できないというのならともかく、MICE施設はなくても、おもてなしは十分にできます。

続いて、財政面での問題でお尋ねいたします。
「今年3月に公表された『中期財政見通し』は収支バランスすると見込んでいたが、地震の影響により、多額の復旧・復興経費が必要となることから、復旧・復興における本市負担の軽減を国に要望する」と述べておられましたように、地震の発生によって「中期財政見通し」は大きく変わらざるを得ません。そういう中で、MICE施設は必要と考え「震災復興計画」に含めた。とも言われています。震災の復旧・復興による財政計画の収支バランスがくずれると思われる中で、補助金含め400数十億の支出を賄うために、何を削って何を確保するとお考えになったのでしょうか。

(答弁)

●お尋ねいたしました具体的な行財政改革の内容についてはお答えがありませんでしたが、多額の復旧・復興費が必要となるので、本市負担の軽減に向け、国に最大限の支援を強力に要望するとの答弁でした。確かに、国の支援を強く要望していくのは必要なことです。しかし、国の支援にも限りがあると思います。
直近の大災害であった東日本大震災、その被災自治体で政令市でもある仙台市の災害発生直後の2011年度の3月補正時の予算では、一般会計当初予算額4412億円に、1年間で災害救助・復旧費等の災害対策の補正が2245億円組まれていました。その財源内訳は、国庫支出金が1020億円、県支出金が218億円、一般財源が202億円、市債803億円で、約半分の1000億円超が市の負担です。東日本大震災は、被害総額が16兆9000億円と推計され、桁違いの大災害となったことから、国の支援も大きかったようですが、後年度の交付税措置があるとはいえ、市債約800億円が大きな割合を占め、当面は自治体が借金、国の支援は後からということで、財政運用は厳しかったようです。東日本大震災を上回る支援措置の見通しがあるのでしょうか。
 市長はまた、MICE整備も含めた復興計画の遂行のために、あらゆる行財政改革を取り組むとも述べられています。事務事業や仕事のあり方を根本から見直し、不要不急の事業の廃止や縮小・徹底した事務事業の効率化・人員の適正配置・時間外勤務の縮減等を進めるということです。しかし、これまでも、行財政改革は鋭意力を入れて取り組まれ、業務も人も財政も削られてきました。これ以上の行財政改革が果たして、行政サービスの質を守ってけるのか、疑問であります。
今議会に提案された約730億円の復旧・復興予算のうち、熊本市の負担となるのが、一般財源と市債返還にかかる本市の負担分等で約120億円とのことです。熊本地震前に作成された中期財政計画では、今年度の収支見通しはわずか1億円のプラスです。赤字ぎりぎりの見通しです。100億を超える自治体負担は大変大きいと思います。今後12月や3月の補正にも引き続き復興費が計上されていけば、当然市の負担分が発生していきます。
 復興財源ねん出のために、今回の補正に合わせ、各局の当初予算が約100億円削減されています。内容はさまざまです。昨日の総括質疑でも一部質問がありました。市営住宅の修繕や老朽化した施設の修繕などの維持補修関係や、中止となったイベントの経費など、今回削った分の多くは次年度以降に実施が求められるものです。関係局も、次年度の予算措置を心配されているのではないでしょうか。今回先送りした予算の確保が次年度きちんとなされる見通しがあるのでしょうか。
市長に伺います。

(答弁)

地震発災前に計画された市政史上最大の箱モノを、地震の復旧・復興という大事業の中で、「復興」という冠を付けて従前の計画通りに進めていくことには大きな無理があると思います。
 地震の復旧・復興の全体事業費がわからない、事業費に対する国の支援も不透明、県に設置される基金がどれだけ本市の支援に使われるのかもわからない、本市の負担がどうなるのかわかりません。そういう中で、地震で壊れたものでもないMICEに450億円を何が何でもつぎ込むことに異論が出るのは当然ではないでしょうか。しかも再開発事業者のために60億円もの資金を無利子で提供しようということまで聞けば市民はどう思うでしょうか。
 私どもが現在行っている市民アンケートには、生活や住まいなどの再建を強く要望されるとともに、復旧・復興で優先してほしいものでは、「再開発・MICE施設を急ぐ」という項目に丸を付けている方はほとんど見られませんでした。 
市長は、過去の大規模震災の被災自治体でも、大規模な投資を行いながら、国からの手厚い支援と自らの行財政改革により、財政破たんすることなく、震災からの復興が進んでいるので、本市でもあらゆる行財政改革に取り組むといわれていますが、復旧・復興で市民が何を望んでいるのか、地域の声にしっかり耳を傾けていただきたいと思います。
 私たち日本共産党市議団は、市民のみなさまの声に耳を傾け、その要求に応える復旧・復興をすすめていく決意を述べまして、質疑を終わります。



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