上野みえこの庭

日本共産党熊本市議の上野みえこのブログです。

一般質問報告その7・・・「住いは人権」、市営住宅の改善を

2022-12-14 16:27:25 | 熊本市議会

住まいは生活の基本であり、憲法25条が保障する生存権の土台です。
格差と貧困が社会問題の今、公営住宅の役割はますます重要で、既存の公営住宅の改善、安価で良質な公営住宅の供給による住生活の向上が求められます。

空き室による家賃収入の損失は、年間4億8,000万円
現在市営住宅の管理戸数は13228戸で、管理戸数のうち1917戸の空室があり、入居率は85・51%です。家賃収入の入らない空き室は、大きな損失です。空き室による家賃収入の損失は、4億8,000万円です。
空き室の解消は急務です。

空き室解消のためにも、老朽化した市営住宅の改善が必要です
市営住宅の空室は、この間課題となってきました。
高齢化に加え、空き室が多いと、コミュニティにも支障をきたし、10月に市民連の方々と市営住宅改善を要望した時も「草取りや掃除に参加できない人が多い」「空き室が多く、共益費の負担が多い」などの声がありました。
民間ならば、空室は経営に直結するので、住みたい部屋への改装、入居促進の努力は最優先です。
市営住宅のうち、すでに耐用年限を超えているのが145戸、耐用年限の2分の1を超えているのは5361戸、老朽化がすすんでいます。
しかし、空き室の入居促進に昨年10月から始まった通年募集では、募集戸数374に対し、入居は約半数、60歳未満はその半分、若い人の入居に繋がっていません。
生活様式も大きく変わり、旧態依然の市営住宅では家賃以外に魅力はありません。若い層はじめ、入居促進には、老朽化した団地の洋式化、バリアフリー改修などの必要が必要です。

遅れた計画修繕の抜本的推進が必要です
計画修繕は遅れた状態が続いています。
目標周期に対する積み残しは、畳替えで2948戸あり、解消は21年先、風呂釜と浴槽取替は1532戸の積み残しで6年先までかかります。給湯器取替が931戸、解消は12年先、風呂設備の新設は1806戸あり、あと7年かかります。
計画修繕・維持補修費の拡充が必要です。
特に、今入居者の要望があるのは、加齢や病気・ケガなどの理由から、古くて深い浴槽では入ることができない人がおられます。「10年も浴槽に入っていない」という切実な声もあります。
身体的な理由で古くて深い浴槽に入れない人については、一定の条件を設け、浴槽取替をすみやかに対応してほしいと思います。

5億円近い空室による損失は、快適な住まいへの改善、入居促進は急務と言えます。
住いは人権です。居住者がお風呂にも入れないような旧態依然の古い仕様は直ちに改善されるよう強く要望しました。
答弁では、「高齢者にもやさしい居住環境になるよう取り組む。身体的理由でお風呂に入れない人の浴槽取替は、対象条件を検討する」とのこと、早期の対応を求めていきます。


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