健康測定を受けるため昨年4月に開いた、新しい施設世田谷区の保健医療福祉
の拠点である「うめとぴあ」へ行った。初めて中に入ったが、相対的に広々とした
空間だった。歌人斎藤茂吉「青山脳病院」の跡地に開設されたが、広大な敷地に大き
な建物が二つあり、また広い庭には病院創設者斎藤茂吉の記念碑もあった。
有名な歌人で精神科医でもあった「斎藤茂吉」さんは、精神科医で作家の斎藤茂太
さんと、私が大好きだった「とくとるまんぼう」で有名な作家、医学博士北杜夫さん
のお父様だ。まして北杜夫さんは我が家から近いらしく、ヨーガ教室の生徒さんは
お隣に住んでいて、北杜夫さんのお話をよく聞かせてくれた。
そんな意味でも私はとても親近感を覚え、懐かしく嬉しかった。
敷地にはさまざまな植物が配置よく植えられているが、誰でも入れる広い芝生もあり
ススキも沢山あって、「こんな街中でススキが見られるなんて」と、嬉しかった。
広々としたラウンジもあり、朝食抜きで健康測定を受けたので、私は辺りを見回
しながらそこでゆっくりコーヒーを飲んだ。狭い空間が比較的多い都内では、閉塞感
が多いが、この広々とした空間、その開放感がとてもステキに思えた。
すっかり嬉しくなって、地方の友人に写メールをラインで送ったら、「素晴らしい
スペースですね。東京の良いところを集めている梅が丘ですね」と、即返信があった。
お調子者の私はまた嬉しくなって(もしかしたらそうかもしれない)ナーンテ思った。
新宿、渋谷まで電車で15分、渋谷行のバスもあり、交通は至極便利、まして我が家は
駅から4軒目。改札を出てから私の短い脚で確か100歩代だ。
私の行動範囲が広かったのは、交通の便の良さだったが、若い頃は銀座から帰って
すぐ新宿へ行くなどよくやってのけた。また、梅丘には警察署、税務署、消防署
小学校から大学まである。さらに去年総合福祉保健センターができた。
駅から近い場所に、都内では最も梅が多く有名な羽根木公園もあるが、四季折々
の風情もあり、地元の私はなかなか良い公園だと思っている。
環境の良さ、交通の便利さなど、梅丘は恵まれているのかも知れない。
(やっぱり死ぬまで梅が丘にいよう)、と改めて思った昨日だった。