ビビッド能里子トーク・サロン

医学的にも珍しい満十年の認知症介護について。自己分析や気分転換、幸せを感じる心の癖の付け方、メチャ料理など楽しく書きます

人生最後の記念写真

2022-09-06 02:47:48 | エッセー

 男女の平均寿命差と結婚時の年齢差から、妻が夫を見送る率が高いが

友人達3人は、突然と言っても良いほど短い期間にご主人を亡くしている。

 今では夫がいるのは私だけだ。夫は70歳から救急車で何度も搬送

されたが、早めに気づき対応したので、まだ一度も心臓の発作は起こ

したことがないのも、多分長生きに繋がっているのだと思う。

 でも、数年前からまるで持病のようになり、脚、背中、腕などいろいろ

なところが、突然激痛になる、原因不明、治療法がなく、痛みを止める

だけしかできない難病の「石灰沈着疼痛」になった。

 その病気だけで救急車で4回、そんな意味では夫は運が悪い、食事には

かなり注意し、同じものを毎日食べていて、私はとても健康なのに

やはり体質の相違で仕方ないのだろう。認知症で自分の年齢が分から

ないため、「あなたは今90歳なのよ」と言うと「嘘だろ、オレそんな

に年取っていないよ」と、本気で言うので可笑しくなる。

※結婚60周年(7年前)

 今日訪問診療の日で、先生のお話では血液検査、尿検査などすべて

ベストだそうで「本当に元気になったね」と褒めてくださったので

それらは全て食生活のおかげだと、私はすっかり嬉しくなった。

 先日長年お世話になった下北沢の写真スタジオで、これで最後に

しようと、夫の90歳記念に二人で写真を撮った。

 今日は私の苦手の天ぷらで、二人で晩酌もしたけど、いつも思う

のはこれ程高齢なのに、毎晩二人で晩酌できる夫婦なんているかしら?

 やっぱり私達は幸せな、末期高齢夫婦かも知れない。

コメント
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