あの有名なフロイトが卒業し、そこで教鞭を取ったウイーン大学で開催
された「世界心理学会」に大昔参加したことがあった。
その国際学会は今まで参加したどこの国より盛大で、各国からの参加者も
多く華やかで圧倒されるようだった。会では学会では各国からの参加者の
ために、古城見学、古城でのコンサート、クルージング、名所めぐり、ワイン
専門の居酒屋など、沢山の観光も準備されていて、こんなにサービスの良い
国も初めてで大変驚いた。S教授と友人と一緒に参加したのは、古城コンサート
クルージング、ワイン居酒屋だったが、古城でのコンサートは、演奏も
ムードも、本当に素晴らしく今でも忘れられない。
友人と私は、広い会場で基調講演をなさるS教授の資料を、大勢の参加者に
配るお手伝いをした。パワーポイントで英語で講演をなさるお姿に、私は何故か
胸が熱くなった。すでに大学教授だった友人は発表していなかったが、もしか
したら、それが彼女を「国際心理学会で発表」しようと決意したのかも知れない。
「あなたも一緒にやらない」と言われたが、学識のない私にはとても高い壁
だった。いつも観光気分で出席していた国際心理学会だったが、その日の感動
や友人の一言が私を駆り立てたのかも知れない。
毎日必ず夢を見るが、あまり楽しい夢は見たことがないが、今度はとても
懐かしい楽しい夢だった。次はパリかインドの夢を見たいと思っているが
そう簡単に見られるはずがない。昔心理学で「夢は大脳の疲労を取るため」
と学習したが、私はその反対なような気がしてならなかったが、でも、こんな
楽しい夢なら確かにそうかも知れないと思った。
それにしても・・・月日の流れは何と早いのだろう。
現在の私とはあまりに違う毎日だったあの頃、また眠れなくなった。