人生修行の旅

「笑って、野垂れ死ぬ!!」
そのために、この人生をどう生きて、この命を何に使うか?人生一度きりの生き方を実験中!!

第1次山の開拓団日記0〜原爆と祖父〜

2020年08月14日 | イベント
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第1次 山の開拓団の様子を報告しています。
(予定)
0  原爆と祖父
1  いざ未開の山へ
2  生き物たちが蠢く夜
3  挑戦者達の声
4  エピローグ
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「足が痛くておいねえから、揉んでくれよ」

昭和3年生まれの祖父が珍しく懇願してきました。

ベッドに横たわってもらい、脚をさすっていると

「広島に原爆が落ちた時、広島にいただよ」

えーーーっ、本当に!?

39年生きてきた私が初めて聴く話し。

というか祖父から戦争の話を聴いたことはなかった。

「大丈夫だったの?」

「大丈夫だったけど、あのあたりの子どもはみんな死んじゃった。死んだ人を火葬しただよ。あれは本当に大変だった」

「原爆が落ちた時は何していたの?」

「大野浦にいただよ。学校で勉強してただよ」

「何の勉強?」

「それは秘密だっぺよ。あの頃は秘密のことが多かった」

「どんな秘密?」

「それはでえじ(大事)なことだよ。潜水艦の秘密をもらしちゃいけねえから」

「ちなみにどこの軍なの?」

「大日本帝国の海軍」

「いつ千葉に戻ってきたの?」

「10月くらい。残って残務処理や人を助けてただよ、家では死んだと思っていただよ。」

今まで聞いたことのない過去をポツリ、ポツリ話してくれた祖父。

過去を思い出すことに疲れたのか、

秘密を話せてスッキリしたのか、

スーッ、スーッと寝息を立てていた。 

波の音を聴きながら実感する。

無数の奇跡と、

数えきれないたくさんの想いが、

紡がれて生きている

今。

翌日から新たな風が未開の山に吹き始めます






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