明日の風

明日は明日の風が吹く。気楽にいきましょう!

総選挙もろもろ

2009-09-07 11:53:00 | 時評
暴風のような民主党旋風が吹き荒れた衆議院選挙から1週間が経ちました。改めて感じたのは「小選挙区制は恐ろしい」。
一般に、小選挙区制には3乗の法則が妥当すると言われています。つまり、各党の実力=得票率がデフォルメされて、その3乗が議席に反映されるということです。今回、得票率は、自民党=38.7%、民主党=47.4%ですから、3乗の法則だと、議席は1対1.84くらいになるはずです。ところが実際は、1対3.45(64議席対221議席)! わが国の場合は、だいたい6乗の法則ということになりそうです。(前回(2005年)の得票率は、民主党=36.4%、自民党=47.8%で、小選挙区獲得議席は、52議席対219議席。5.3乗の法則!? なお、前々回(2003年)はだいたい3乗の法則が当てはまります)
完全に小選挙区制の英米の選挙事情に詳しい知人によると、英米では、この選挙区は何があっても〇×党という堅い選挙区がかなりあるんだそうです。わが国でいうと、前回民主党が勝った選挙区(北海道・岩手・新潟など)や今回自民党が勝った選挙区(北陸・山陰・南九州など)ですね。これが、日本の場合は「かなり」とはとても言えない。せいぜい2割でしょう。
1日の中日新聞の解説記事が適切に指摘していましたが、前回から今回へのオセロゲームは、約600万人~800万人の有権者が自民党から民主党にチェンジしたことによって起きたものですが、この数字は、投票した有権者の約10%、全有権者の約7%にすぎません。有権者の14人にひとりが心変わりしただけで天国と地獄が入れ替わる選挙制度って*(爆弾)* 概して不評の比例代表制ですが、これがなかったら……、とそら恐ろしくなります。
それに比べれば小さな話かもしれませんが、今回も比例代表制をめぐるドタバタがありましたね。比例代表の候補者が足りなくて2議席損したのが民主党、候補者はいたけど小選挙区での得票(重複立候補)が少なすぎて失格し2議席損したのがみんなの党(タナボタは、自民党2議席、民主党1議席、公明党1議席)。みんなの党は、民主党旋風に抗して勝った唯一の政党でしたが、大勝利が小勝利になってしまいました。みんなの党に入れたつもりなのに自民党が当選しているというのは、全く変な話です。
難しい問題で、すぐに解決策は思いつきませんが、どなたかが仰るように、損するのはやむを得ないにせよ、タナボタはやめる(議席は欠員のままにする)のが当面すべきことかもしれません。
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