青少年なやみ相談室

相談室だより

vol.41 「かまきりりゅうじクン」からのエール

2012年02月23日 15時27分54秒 | 相談室だよりvol.41~50
    おれはかまきり

                   かまきりりゅうじ



  おう なつだぜ おれは げんきだぜ

  あまり ちかよるな おれの こころも かまも

  どきどきするほど ひかってるぜ

  おう あついぜ おれは がんばるぜ

  もえる ひをあびて かまを ふりかざす すがた

  わくわくするほど きまってるぜ         



 ラジオが好きでよく聞いています。
5月の末の「日曜訪問」(NHK)のインタビューで、詩人の工藤直子さんのお話を聞きました。「のはらうた1」に収録されている「おれはかまきり」の朗読を聞いて、
「わあ~っ、このかまきりりゅうじクン、思春期真っ只中のかまきりだ……。中高生の男の子を   代弁している……」
と、感激してしまいました。

70歳を過ぎているという工藤直子さんが、思春期真っ只中の中高生の気持ちになりきって朗読していることにも感激しました。
ドスをきかせ、いかにも屈折しているような声で、「オレはかまきり、かまきりりゅうじ。セブンティ-ンだぜ、屈折してるぜ…」と前置きしての朗読でした。
すっかり工藤直子さんという詩人に魅せられて、その日のうちに本屋さんに走りました。

 そして、「のはらうた1~5」に収録されている「かまきりりゅうじクン」に大いに共感しました。また、この詩集にすっかりはまってしまいました。
2008年発行の「のはらうた5」のかまきりりゅうじクンはもう大人になっていました。1984年発行の1集から5集までは24年間経っていました。

青少年のみなさん、夏を前にして、ちょっとやる気がなくなった時や、めいってしまった時  など、かまきりりゅうじクンになりきり、声に出して読んでみてはどうでしょう。  



   でっかいこころ

 
   おれ ちびだったときも こころは、でかかったぜ

    おきにいりの はっぱのかげで むんっ!と むねをはり

    ちびちびのカマ    ふりあげてたぜ

   おれ つらいときもあったけど   こころは でかかったぜ

   たくさんの なつのひびが   がんばれ がんばれ がんばれと

   はげましてくれて    おれは しっかり いきてきた

   ゆさゆさと からだをゆすり    さんかくの かおをかたむけ

    おおきくなった   カマをふりふり

   おれ しみじみ かんがえる   おれ よくやった

   おれ たいしたもんだ   でっかいこころを ささえにして

    おれ いっしょうけんめいだった        

   そうだ いつも    「でっかいこころ」

    おれのなかにあり    おれの ほこり!        



 発展途上人のみなさんを応援していますよ。屈折していることがあったって当たり前。
たまにエッチなこと考えたってちっともおかしくないよ、普通だよ。みんないろいろなこと経て 大人になっていくんだから……。      (2010年 7月)



  - 掲載詩は くどうなおことのはらみんな「のはらうた1」「のはらうた5」より -                 

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