令和3年9月3日(金)
女郎花 : おみなえし、粟花
秋の七草の一つで、オミナエシ科の多年草。
枝の先に小さな黄色の花を傘状に付け、粟飯に似ている事から
「粟花」とも呼ばれているが命名の妙から言えば「丈郎花」に
軍配が上がる。
秋の七種としての知名度の割には、山野に見つける事が少ない。
それだけに名前が広がるイメージや語感が大切にされる。
茎丈が高く、かすかな風にさゆらぐ風情は野趣に富む。
漢字で「女郎花」を歴史的仮名遣いで「をみなえし」と書くが
をみな(女)は若く美しい女性を言い、楚々とした美女のイメ
ージである。
切り花に用いられたり絵に描かれたりと、名脇役として秋を演
出する。女郎花は宿根草なので、地上部分が枯れても株自体は
残り、数年間は花を採取できる。
「女郎花」(オミナエシ)は女性らしい印象に例えられ、近
縁種に「男郎花」(オトコエシ)が在り、オミナエシに比較し
一回り大きく丈夫な花で、その男性的な力強さと比べて女郎花
としたという説がある。
オトコエシ
男郎花(オトコエシ)
また他に、女飯(オミナメシ)は黄色の粟飯を女郎と呼び、
その黄色の飯を盛った、宿場の飯盛女の事を女郎と呼んだこと
からこの黄色の花を「女郎花」という説が在る。
東山植物園
公園等で、オミナエシの黄色い花を見かけない様になった、、、
白鳥庭園、徳川園などの手入れの行き届いた園庭に見かける。
白鳥庭園
以前はよく、公園や堤防沿い等でよく見かけたのだが、、、
今日の1句
小暗がり風戯へする女郎花 ヤギ爺
※戯へする:そばえする、風に揺られてゆらゆら動くこと。