遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

鬼まんじゅう

2021-09-25 16:16:49 | 日記

令和3年9月25日(土)

鬼まんじゅう : 芋まんじゅう

 

甘藷(さつまいも)はヒルガオ科の一年生作物、中国原産。

我国へは中国から宮古島へ入り、琉球から薩摩に伝わった。

江戸の享保年間に、青木昆陽が普及させ日本中へ広めた。

畑に植えられた甘藷の苗は夏の間に蔓が伸び、葉が地面を

覆うようになると地下の塊根も太り、初秋頃から芋掘りが

始まる。

鬼まんじゅうは、日本が戦中戦後の食糧難の時代に、手軽

に手に入り易かったサツマ芋を小麦粉を使って作り、お米

の代用品として広まった。

戦後間もない頃は小麦粉は粗悪品も多く、蒸してまんじゅ

うを作っても黒っぽいものとなり、角切りにしたサツマ芋

の角がゴツゴツ見え、これが鬼の角や鬼の金棒を連想させ

「鬼まんじゅう」と呼ばれる。

その後も農家等では腹持ちの良い安価なオヤツとして重宝

された。

作り方は、1cm角に切ったサツマ芋を小麦粉、砂糖を混

ぜた生地に入れ、蒸し上げたもの。

近年はふんわりとした蒸しパンのような生地のものを電子

レンジで作るレシピが広まり、我家でもこれを使用した物

をカミさんが作る様になり、私も好んで食べている。

私は、戦後の食糧難の時代に「ふかし芋」をオヤツとして

毎日食べ(させられ)、今ではカミさんの好物の焼き芋さえ

も食べなくなった。それでもこの鬼まんじゅうは好みだ。

鬼まんじゅうは主に、愛知県を中心とした東海地方に多く見

られる。 愛知県、岐阜県の和菓子店にはこの季節になると

必ずといってよい程、店頭に並んでいる。

これは、芋饅頭

 

最近では、敷島製パン、フジパンなどの大手食品メーカーが

参入し、スーパーマーケット等で販売を開始した。

 

今日の1句

藷嫌ひ鬼まんじゅうを食べてをり   ヤギ爺

※ 藷 : しょ、いも(サツマ芋のこと)