遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

添 水

2021-09-28 16:27:02 | 日記

令和3年9月28日(火)

添 水 : 鹿威し

田畑を鳥獣が荒らすのを防ぐ為に竹を用いて水の力で

音を立てる仕掛けを作り獣等を脅す道具。

竹筒の中央に支点を置き、竹の節の片方に水を受けて

溜まった水の重みで竹が傾ぎ、竹の中の水が吐かれて

勢いよく戻った拍子に受水の石を叩いて音を出す。

近年では、本来の目的の「鹿威し」というより、庭園

や料亭などの坪庭等に設えて情緒を楽しむ方が多い。

添水の仮名使いは、元々「曾富騰」(そほど)の語形

の変化である。(そほどは、案山子のこと)

熊本地方では「鬼鼓」ともいう。

この装置の有り様から、「ばったんこ」「ばった」、

「唐臼」等とも言われている。

 

普段、余り目にする(耳にする)事はないが、名古屋

の庭園の徳川園等へ吟行で出かけるとお目にかかる。

徳川園の添水、

 

以前、と在る料亭の座敷に通された折に静まり返った

一瞬に、鹿威しの音が響き渡り思わず庭に目が行った。

 

今日の1句

料亭の黙深まりて添水落つ   ヤギ爺

※黙 : もだ、黙っていること。沈黙。