東電福島第１トリチウム海洋排出を開始

　東電は本日１３時トリチウムの海洋排出を開始し、今後３０年続けられることになる。漁業への影響はないというが、風評被害も含めて日本いや世界の人々に対しても、安全性について科学的根拠・証拠に基づいて発信し続ける責務があるだろうし、風評被害等に対応する保障を十分にし漁業関係者等の暮らしを護らなければならない。
　では、現実に福島第一原発の排出量と原発を保有する各国のトリチウム排出量を検証してみよう。
　福島第１のトリチウムの年間排出量は事故前の管理目標と同じ２２兆ベクレル未満としており、濃度を国の規制基準の４０分の１、世界保健機関（ＷＨＯ）の飲料水基準の７分の１に希釈した上で流す方針。放出後には海水と混じり、さらに薄まっていく。
　東電は本年度、全4回にわたり計約3万1200トンの処理水を海に放出する。1日当たりの放出量は約460トンを見込む。トリチウムの総量は約5兆ベクレルで、年間放出量の上限とする約22兆ベクレルを大幅に下回る。
　トリチウムの除去は技術的に難しく、海外でも基準値以下に薄めてから海洋や大気中に放出している。中には、福島第１の排出量を大きく超過する事例も少なくない。
　経済産業省によると、中国では秦山第３原発が約１４３兆ベクレルと福島第１が予定する６・５倍、陽江原発は５倍、紅沿河原発は４倍。韓国でも月城原発が３・２倍、古里原発が２・２倍に上る。
　欧米では、数字がさらに跳ね上がる。フランスのラ・アーグ再処理施設は４５４・５倍。カナダのブルースＡ、Ｂ原発は５４倍、英国のヘイシャム２原発は１４・７倍とけた違いだ。
　しかし日本は民族性なのだろう、他人を攻撃して打ち負かすようなことはしない。侍魂というか撫子人情というか。中国や韓国にたいして「お前の所より濃度は低い」と声高に喧嘩を売ることは決してしない。尖閣や独島問題でもそうだから・・・。