三食昼寝付き

　前職を離脱し講演・著作業そして新聞社・学習塾と働き続けてきて、これから三食昼寝付きの至福な日々が送れると思っていた。
　好きな写真やカラオケ三昧が楽しめると・・・そう思い込んでいた。
　ところがである。なに仕様もない物足りなさ、満たされない日々が流れている。
　「忙中閑あり」が・・・よほど幸せな日々であったような気がしている。
　趣味は多忙に明け暮れるその間に間に解放されるからこそ楽しいのだと痛感している。
　毎日毎日、することがない。写真撮影に出かけてアルバムを整理する楽しさは、多忙な合間にするその楽しさとは雲泥の差があった。
　毎週二回ほど塾の仕事に就いたものの、日中の退屈さは埋まらない。生涯現役を貫く決心をしたが、何もないというストレスは辛いということを痛感した。
　これも日薬で次第に慣れてくるのだろうが、満たされない空虚さは埋められるものなのだろうか。
　前職時代は午前様の連続だったが、休暇ともなればゴルフに競馬、麻雀、パチンコ、そして写真にドライブ。たまには温泉旅行と遊びに没頭した。
　ストレスらしいストレスを感じない私だが、仕事も遊びもとトコトンやる主義。それゆえに報酬は悪くはなかったものの、付き合いも多くその上に遊びにも費やしたので家計はいつも苦しかったと妻は嘆いていた。
　独立して自分の生き甲斐で生きて行きたいという思いから自主退職し、いろいろ踏み越えて今日へと続いた。
　締切に追われ、日々緊張していたことから解き放たれて天空に舞い上がったものの・・・物足りなさが続いている。嗚呼