「古都逍遥 京都・奈良編」「花の詩」「日常のこと」や花や風景写真

 京都・奈良を中心に古刹・名刹や「花の詩」等の紹介。花や風景写真、オリジナルの詩、カラオケ歌唱など掲載しています。

「泉涌寺」(せんにゅうじ)  

2006年07月06日 22時59分05秒 | 古都逍遥「京都篇」
 月輪山の麓にこんこんと涌き出でる清水があるとしり、車を飛ばして東山36峰の麓、月輪山の麓に静かに佇む大伽藍を訪れた。うっそうと茂った樫の木、楠木のトンネルの彼方に仏殿が、まるで映画のスクリーンに映し出されたかのように見える。大門を入ると正面に仏殿、その後ろに舎利殿、月輪山を背後にして本坊と御座所、霊明殿、山すそに月輪陵が配されているここ泉涌寺は、天長年間に弘法大師がこの地に庵を結んだことから始まる。
 建保6年(1218)に月輪大師 が時の宗の法式を取り込んで大伽藍を営み、当地の一角より清水が涌き出たことにより、それまでの寺号「法輪寺」を改め「泉涌寺」と号した。仁治3年(1242)に四条天皇が当寺に葬られてからは、歴代天皇の山陵となり、皇室の御香華院(菩提寺)として信仰を集め、御寺と呼称されるようになった。当寺には必見の観音像が祀られてある。大門をくぐるとすぐ左手に楊貴妃観音堂がある。楊貴妃は、世界3大美女の1人と称される唐代の玄宗皇帝妃であった。不運にも処刑された楊貴妃を偲んで、等身坐像にかたどった聖観音菩薩像を彫らせた。 建長7年(1255)湛海律師によって当寺に移された。観音像の姿の美しさはモナリザの微笑みを思わせる。  
御座所は、霊明殿再建時に明治天皇により御所内の御里御殿が移築され、光格天皇遺品の桑製の机が置かれてある。静まり返った境内に鳥のさえずりが心地よい。

  交通:JR京都駅から市バス泉涌道下車。京阪電鉄東福寺から徒歩20分。

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