埼玉県唯一の村・東秩父村は笠山・堂平山・大霧山など外秩父と呼ばれる山間にある。その北部、寄居への道を左へ折れて辿って行くと大内沢集落。ここが花桃の郷と称され、今鮮やかな桃色に彩られている。寒の戻りで風の冷たい日だったが、青空に誘われたのか早い時間から車が多い。駐車場に停めて、集落内の道を上へ、そして下へと眺め歩く。濃淡ある桃の花はもちろん、サンシュユや菜の花の黄色、そして道ばたや民家の周りにも数多く咲き誇る春の花。そうした花々と同様、地元の人も優しく声かけてくれる。「あの家の下にたくさん咲いているよ」「畑だけど入って構わないから」などなど。最後にミカンの木を剪定中の方に教えてもらった順路で、この日2番目の目的地の皇鈴山へ。2か月前の登山中に見つけた撮影スポットだが、車でのルートが確認できて良かった。その方も言っていた函館山からの夜景を超える写真を撮りに来よう。そして見下ろして再度眺めた花の山郷へ来年も。