伝統ある英国のTANNOY IIILZで聴く、音楽の父J.S.バッハ音楽を知る喜び・・・

音楽好きのIIILZ Monitor Goldユニットの箱を改良して楽しむダメオヤジ金ちゃんです。

「ドイツ組曲」とも言われるJ.S.バッハのパルティータ全曲をイルマ・イサカーゼ(irma issakadze)のピアノ演奏で考察

2019年07月05日 | クラシック音楽・オーディオ

最近筆者の音響装置を変更して音質が変わった事は、ピアノ演奏の音が随分良くなった感覚がする。一般的に弦楽器の音が良くなるとピアノの音が悪くなるそうだが、アンプを真空管に替えエージングの進むにつれ、両方共すこぶる音質は向上したようだ。確かにヴィンテージTANNOYは火屋のアンプとの相性は頗る良質な音が響くピアノ曲を聴くのも楽しみになった。

それと今までグレン・グールド盤は敬遠してきた、勿論グレン・グールド自信の演奏は素晴らしいが昔のソニーのレーベルは敬遠して来た、静岡のソニーのプレス工場での苦い体験もあり、またオーディオ装置についてもソニーの音質に疑問を持っていたのが原因であると思うかなり古い時代の事であった。

CD発売された当時はレコードとCDのどどちらが音がいいのか?はオーディオ雑誌でもよく取り上げられていたがオトキチ君は何時の時代にもいるようである、この世界に足を入れると入口さえ見えなくなる時が一番危険状態です。

この時期独特の湿度の多い梅雨時期は苦手であるが、田畑の成長時期には大切な時期であろう・・・

思えば今年も半年過ぎ、真空管アンプを聴き出し半年すぎやっと安定した音楽が聴ける様になってきたやはり演奏に使うピアノは圧倒的にスタインウェイ・グランドピアノが多いようである。スタインウェイ・グランドピアノは、初期の最上のコンサートピアノの完成に満足することなく、現代に至るまで次々に改良を重ね、特許を取得している点が他のグランドピアノと異なる点です。

その設計思想は下記のポイントに要約されます。

強固な構造を持つこと、楽器全体がよく響くこと、高音域は繊細でクリアな音色、しかも豊かで伸びが良いこと、低音・中音域は豊かな音色でかつフォルテッシモ(最大の音)とピアニッシモ(最小の音)の幅、すなわちダイナミックレンジを広げること等が挙げられる。


上記は筆者の使うパワーアンプのSV-501SCは整流管の代わりに6BM8を初段MT管に使っているがこの管での音質の違いも少なくなく今まで多くのMT管を試し最近やっと松下製に落ち着いた。

お欠点はトランスの容量不足のために、大音量は苦手のようだ。だが家庭で普通の音量でのピアノ演奏は隅々まで良く聴こえるような事も含め製作しているのだろう、オーディオ装置でそこそこの音を響かせるのは至難の技共言えるが、小音量で今まで聴けなかった音が聴こえる感じになってきた。

さて真空管アンプに付いて最近聞いた話は昔のヴィンテージアンプのは真空管のポテンシャルを目一杯引き出しているため真空管が長持ちしないことがデメリットと聞く、其の点最近の真空管アンプは其の辺りを考慮して優しい設計をしていると聞く。

スタインウェイ&サンズの創設者ハインリッヒ・シュタインヴェーグは、1836年、ドイツ・ゼーセンの自宅台所で最初のグランドピアノとなる「キッチン・ピアノ」を完成させました。大規模なコンサート会場で、どのような小さな音を弾こうとも、会場の端までその美しい音色がはっきりとメロディを奏でることが必要であり、反対にどのような大音量で弾こうとも、その音色は豊かで美しく心に響くものでなくてはなりません。「神々の楽器」と呼ばれるもうひとつの理由がここにあります。

その他の違いは、スタインウェイのグランドピアノがすべて手作りだという点です。創業者のハインリッヒは、祖父は炭焼き職人、父は林務官という木に造詣の深い家で生まれ育ちました。このため、スタインウェイは伝統的に木材に対するこだわりが強く、グランドピアノの命である響板やリムなどの場所によって、適材適所の木材を選ぶ鑑識眼が脈々と受け継がれています。

グランドピアノの外側を囲む「リム」と呼ぶ板にもこだわりがあります。リムの美しい曲線は15枚から18枚の薄い板を貼り合わせた1枚の合板で作られています。その合板を一挙にグランドピアノの形に成型するという技法は、スタインウェイが開発したものです。

Bach: Partita No. 1, Gould (1959) バッハ パルティータ第1番 グールド 

誠に残念に思うはグールド盤は圧倒的にソニーレコードが多く敬遠してきたが、最近は長年の呪縛から開放されたようにグレン・グールド盤でJ.S.バッハは楽しんで聴いている。

特に「ゴルトベルク変奏曲」等の演奏中にブツブツとハミングして演奏する音はかなりシビアに再現されグレン・グールド盤だと感じる、オスカー・ピーターソンも演奏中にハミングするのがわかる。

勿論何度聴いてもグレン・グールド以上のピアノ演奏家は非常に少ないようだ。今まであまり聴かなかった事に大いに反省する。

筆者が思うが、J.S.バッハの鍵盤楽器を含め透明感のある演奏が良く聴こえ、楽器もむしろピアノ演奏よりハープシコードの演奏がバッハを聴くには良いと思っていたが、どうしてピアノ演奏も澄んだ透明感の強い演奏は数少ないので実に快く聴こえる。

押鍵された鍵盤はテコの原理でアクションに伝わり、ハンマーを上方向に跳ね上げます。力の方向が同一方向に伝わるため、アップライトピアノに比べ打弦エネルギーが2~3倍となり、ダイナミックレンジ(音の強弱)はより広く取れます。

ハンマーが自重で戻るため完全に戻らなくても次の打弦ができるため、素早い連打やトリルが可能です。また、アクション機構は、調整箇所が多いので繊細な調整や整音が可能のようです。ご家庭でピアノ導入されようと思う方は一番小さなグランドピアノ導入を薦める、アップライトと音が全く違う。

今回紹介する表題は「クラヴィーア練習曲集。プレリュード、アルマンド、クーラント、サラバンド、ジーグ、メヌエットおよびその他の当世風舞曲よりなる。愛好家の心を楽しませるために、ザクセン公およびヴァイセンフェルス公の楽長にしてライプツィヒの音楽監督、ヨハン・ゼバスティアン・バッハが作曲。

作品1、作曲者により刊行。1731年。」この曲集が「ドイツ組曲」と呼ばれたことがあるが、バッハに由来する名称ではないし、様式の上からもこれは適切でない。《フランス組曲》や《イギリス組曲》がそれぞれフランス的、イギリス的な典型とは言えないように、イイタリア語風に《パルティータ》とした。

演奏者はイルマ・イサカーゼIrma Issakadzeは1976年にジョージア州ティフリスで旧ソビエト連邦の最も著名な音楽家の1つに生まれました。彼女は3歳の柔らかい年齢で彼女の母親から彼女の最初のピアノレッスンを受けました。そのときイルマは短いピアノ曲を作曲しました。ベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番とジョージアン州立管弦楽団による9歳の時のソリストとしての彼女のデビューの後、彼女の特別なキャリアが始まりました。


「彼女こそ、グールドの再来」と評価される、話題の新人だそうである!
彼女の演奏は、アリアの冒頭から心が込められています。いかにも独創的な装飾音の付け方には少々驚く人もいるかも知れませんが、この独特な味付けに慣れていくとどんどん彼女の世界にはまっていくことでしょう。微妙に揺らす右手のメロディと左手のメロディが交錯したところに現れる不思議な響き。これは一体バッハに内包されるべき音なのだろうか? と戸惑ううちに、あっさりと終結部に至ります。アリアだけでここまで心が揺り動かされる演奏はそうそうあるものではないでしょう。
それに続く変奏の見事なこと。聴き手は30の異なる世界へと案内されることでしょう。例えば第3変奏での雄弁な左手の動きや、第4変奏での巨大な建築物がそそり立つような堂々とした音。曲が一つ進むたびに新たな扉が開いていくようです。音楽評では「グールドの再来」と言われています。しかし音楽の作り方は、グールドとは全く違うですが、もしバッハ演奏家の最大の讃辞がその言葉であるのなら、間違いなく彼女のための惹句となり得るでしょう。

筆者が思うに「ゴルトベルク変奏曲」を聴く限りはイルマ・イサカーゼの独特の癖がある演奏が気になった、音符は読めないがニュアンスの違いが気になる、確かにその辺りが彼女の魅力と言われれば、勿論うなずける事ですが・・・・


ここでも1曲1曲を磨き上げ、音に宝石のような輝きを載せて聴かせます。「パルティータ」とは、17世紀にはほとんど「変奏曲」と同じ意味であったジャンルですが、18世紀になると、舞曲と変奏曲の境が曖昧になり、「統一の主題と気分を持った組曲」という意味合いに変化したもので、このバッハの作品も大きな舞曲集に近いものと言えるでしょう。そんな曲集を彼女は丁寧に音にしていきます。

ゆったりとした曲の叙情性がたまりません。オーディオ機材の更新から一番魅力的に感じることは兎も角ピアノの高音の音色の何処までも伸びる透明度であろう、今までの音質との違いに驚いています。

昔聞いた話で子どもたちがピアノを習い初めバイエルを習得し次の課題は意外と多いのがピアノ学習者ならば必ず勉強する「インヴェンション(2声)とシンフォニア(3声)」(全曲)のだそうです。

これら15曲は、バッハが鍵盤楽器の習熟のために書いた練習曲とされていますが、無味乾燥さとは無縁の、創意と工夫に満ちた作品群です。

Partita No. 1 in B-Flat Major, BWV 825: II. Allemande

バッハの練習曲は番号が重なるに連れ難しくなり、番号で練習の進み工合がわかる。

  1.パルティータ 第1番 変ロ長調 BWV.825

  2.パルティータ 第3番 イ短調 BWV.827

  3.パルティータ 第4番 ニ長調 BWV.828

  1.パルティータ 第2番 ハ短調 BWV.826

  2.パルティータ 第5番 ト長調 BWV.829

  3.パルティータ 第6番 ホ短調 BWV.830

【演奏】イルマ・イサカーゼ(ピアノ)

【録音】2010年3月21-23日, 5月3-5日 バイエルン放送 第2スタジオ

海水水槽を見ながら涼しい部屋で淹れたての熱い珈琲で、今週はデスクワークが続く。

J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲 BWV.988
 Disc1:アリア~第15変奏 [39:53]
 Disc2:第16変奏~アリア(rep) [45:24]
 イルマ・イサカーゼ(ピアノ)
 Grand Piano: Shigeru Kawai SK7

録音時期:2004年8月19~21日
録音場所:カリフォルニア、メディア・ハイペリウム・スタジオ

イサカーゼのデュナーミクは必要以上に強いものではなく、どちらかというと古来のアゴーギクによる表現が主体だ、ゴルドベルクはアリア主題の変奏が30個続くのだが、その内訳は3つの緩徐な変奏曲と1つの急峻なカノンをペアとして整然と並べたものだ。アリアの変奏は割と揺らぎの大きいアゴーギクで滑らかにゆったりと弾かれ、そしてカノンはどれもが耳を疑うほどの高速演奏で、これはグールド云々というレベルではないほど精密で高速だ。カノンでは時間軸方向の揺らぎは全く付けていない代わりに、僅かであるがデュナーミクを効かせていて心地よいバッハだ、彼女は自らの世界を構築することに熱心です。ここでも1曲1曲を磨き上げ、音に宝石のような輝きを載せて聴かせます。

伝記イルマIssakadzeは1976年にジョージア州ティフリスで旧ソビエト連邦の最も著名な音楽家の家に生まれました。彼女は3歳の柔らかい年齢で彼女の母親から彼女の最初のピアノレッスンを受けました。そのときイルマは短いピアノ曲を作曲しました。

ベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番とジョージアン州立管弦楽団による9歳の時のソリストとしての彼女のデビューの後、彼女の特別なキャリアが始まりました。

バッハの『パルティータ』とは、17世紀にはほとんど「変奏曲」と同じ意味であったジャンルですが、18世紀になると、舞曲と変奏曲の境が曖昧になり、「統一の主題と気分を持った組曲」という意味合いに変化したもので、このバッハの作品も大きな舞曲集に近いものと言えるでしょう。そんな曲集を彼女は丁寧に音にしていきます。ゆったりとした曲の叙情性がたまりません。今後のバッハの試みが楽しみでもあります・

彼女は、ロシアのピアニストおよび教育学者であるウラジミール・クラネフと共に、ハノーバーの音楽大学で1996年から2003年にソリストクラスを終えるまで勉強しました。

若いピアニストの並外れた個性は、スペイン、イタリア、ドイツ、ジョージア、スイス、フランス、そしてアメリカの国際舞台で注目を集め続けています。

しかし最後にグレン・グールドのパルティータを聴いたが録音の音質はイルマ・イサカーゼ(ピアノ)が良いが、演奏はやはり筆者としてはグールドが良く聴こえた、やはりこの差は大きい一般的な練習曲パルティータの演奏を聴けば基本をいかに忠実にレッスンしたかが演奏の差になるのであろう。

確かにこの辺りの音の差が感じられるのは伝統ある英国製スピーカーがよく解る、勿論スピーカーにより特徴はあるがその辺りがメーカーを選ぶコツかも知れない。

今週はデスクワークが続くバッハを聴きながらの時間に。ブラボー!