杵築市は大分県北東部に面し人口31000人弱、江戸時代は松平氏33000石の城下町でした。

この城下町の特徴はサンドイッチ型城下町と言ってお城から真ん中が商人、北、南の高台が武家屋敷になっています。

今日からこの杵築で「ひいなめぐり」(ひな人形めぐり)が行われます。
JR杵築駅からスタート。
最初のお雛様はギャラリー「と~ちき」。古民家を借りてギャラリーをされています。
次は重光家。

次男「葵(まもる)」は外交官で昭和18年外務大臣となり、同20年日本国を代表してミズリー号艦上で
降伏文書に調印しました。
このほかにも法政大学創立者の金丸鐵(まがね)、伊藤修などの方が杵築出身です。
しばらく歩くと「鏝絵」のある家に差し掛かります。
大黒様が描かれています。

横には造り酒屋「中野酒造」があります。ここは明治7年の創業で試飲に誘われ中にはいりました。
試飲した「桃色濁り酒」は甘くてとてもおいしかったです。

お酒の雛飾りもありました。
10分ほど歩くと杵築の市街地に入ってきました。
商店を見てみますと店舗がみんな「白」に統一されています。

その中の一つ、金物屋さんの雛かざりをみせてもらいました。

向えには演芸場もあります。

その先のアトリエ「わかこ」に入ってみると、
絵が展示されており聞くとこれは押し花だそうです。
その出来具合を見てみるととてもこれが押し花だとは信じられないくらいです。

他にも今年の干支「巳」の雛人形などがありました。

大きな建物は、杵築市役所です。こちらも「白」で統一されています。

市役所の玄関を見ると「カブトガニ」のモニュメントがあります。
そういえば杵築のマンホールも「カブトガニ」でした。
カブトガニは人類誕生のはるか昔から2億年以上も前からその形を変えずに生き続けています。
岡山・笠岡の瀬戸内海から九州北部の沿岸に分布しています。今は絶滅危惧種に指定され捕獲などは禁止されています。
杵築では杵築城近くの守江湾で繁殖しているそうです。
カブトガニは夏至の大潮のころに産卵にやってきます。
我が博多湾でも生息しています。子供のころは干潟に行くとこのカブトガニにがいました。
グロテスクな姿が子供のころは怖くて触ることができませんでした。
漁師さんの網にかかるとやっかいなのでその場で捨てたりしていたのではないでしょうか?
杵築市民同様、私の町でもカブトガニを保存しようという活動が行われています。
大切に守っていきたいですね。
飴屋の坂を上っていくと南台武家屋敷跡に入ります。(坂の名前はお店の名前から取っているそうです)

途中杵築カトリック教会があります。武家屋敷の門と教会のコラボ面白いですね。

伊藤邸には紅梅、白梅の花が満開でした。

ここにはもう誰も住んでいないそうですが、このひいなまつりの時だけ公開されているそうです。
かき餅、火鉢など昔を感じさせますね。ここではお茶と黒豆の接待を受けました。
南台武家屋敷を歩いていると大きな家が見えてきます。
ここは「一松(ひとつまつ)邸」で市庁舎の移転によりこちらに移転してきました。

一松邸からの眺めが素晴らしく杵築城も見えます。

お雛様とお内裏様の位置が違うのは大正に入ってからだそうです。それまではお内裏様が右、お雛様が左でした。
一松邸を下りてくると食事処松樹の「だんご汁」の看板が・・・・・・
このだんご汁、福岡・筑後では「だご汁」大分では「だんご汁」と呼ばれています。
私はこのだんご汁に目がありません。
どう違うかというと、大分はきしめんみたいに伸ばしてだんごにします。福岡、熊本では、だごの状態で入れます。
どちらも好きでこの看板を見るとお腹がなります。
私は「カキフライ定食」、家内は大分名物「とり天定食」を注文しました。
どちらもだんご汁がついています。
ゆっくり回っていると時間が経ってきます。
今日のゴールは杵築駅に3時まで着かなくてはいけません。連絡バスを利用するとしても2時25分までにはバスセンターに
行かなければいけません。地図を見るとあと数か所見なければいけません。
食事を終わるや否や再スタートです。
この期間中杵築では和服のレンタルサービスがあります。
武家屋敷を和服で歩いている光景なんか様似なりますね。

きつき城下町資料館では、藩主松平氏と後藤家の雛が展示されています。
残念なことに撮影禁止のため写真を撮ることができませんでした。
志保屋(お塩屋さんがあったのでしょう)坂を下ると杵築で有名なお味噌屋さんがあります。
綾部味噌、中に入らせていただきました。

藩主の屏風や箱雛などが飾られていました。
綾部味噌の横の酢屋の坂を上ると「北台武家屋敷」です。

ここは上級武士や家老などの住居があった所です。
先ずは「大原邸」

襖は、絵を貼っていて3Dみたいに浮き上がって見えます。

「能見邸」杵築藩主松平氏の出身である三河の国能見を姓としています。

「磯矢邸」藩の御用屋敷(休憩所)として使われました。

「藩校の門」

「勘定場の坂」
北台武家屋敷を降りてくると勘定場の坂になります。

この石垣と石畳は素晴らしいですね。何か映画のシーンにでも使えそうですね。
時間も2時を過ぎてきました。
今日のゴールの受付は3時までにJR杵築駅。城下町から杵築駅まで少し離れていますのでバスを利用しなければいけません。
3時までにつくバスを調べますと2時26分があります。
勘定場の坂を大股で下り杵築バスセンターへ。何とかバスに間に合いました。
今日の杵築ひいなめぐりはゆっくり回られ杵築の城下町の素晴らしさが発見でき有意義な町歩きでした。
博多からは少し遠いですけど機会があればまた歩きたいと思いました。