◆撮影:2012年6月17日、鵜川にて
2012年6月17日(日)
『T山の会』
<比良山系・鵜川左俣>
■参加者:Abちゃん、Umeさん、Moくん、Yusun
<沢登りを手軽に楽しむ>
美しい岩床、豊かな水量、完登できるであろう手頃な複数の滝、沢に沿って続く仕事道、などと、沢登りを手軽に楽しむことが可能な川が比良山系東面に存在するとは今日まで僕は知らなかった。Umeさんがこの沢をWebで探してくれたのだが、「沢ナビ」というHPがあり其処で見つけたのだという。
金曜日夜から降り始めた雨が、昨日も降り続き今朝の7時ごろまで降っていた影響だろう。沢の水量はかなり多く、最初沢に入ろうとした堰堤辺りの流れは轟然激しき様相を呈していたため、沢に入ったのはそれより上手、二俣を過ぎてからであった。
二俣を過ぎて暫くしてから現れた6mの滝、Moくんが登ったので僕も登る。流れの右側を慎重に登る、それは滝下から見ていたよりも意外と容易であった。次の滝は、次の二俣を右へとってから直ぐに現れた。先ずは10m、その直ぐ上で右へと6mが続くのだが、僕達はこの二つの滝の右岸を巻いた。これら二つの飛瀑は凄まじい爆音と激しい飛沫を形成しけっして攀じれるという雰囲気ではなかった。もし次やって来る機会があったなら是非登ってみたいと、残念に思った。最初に登った滝(6滝)の上手に美しい滑床があった。ただ余りにも水量が多くその様子を明確に見ることができなかったことも心残りとなった。帰路は沢横を通る仕事道を下った、処々で道は川へと変化していた。
琵琶湖には竹生島が浮かび、国道横を走るサイクリング道を北小松駅へと歩くとき、振り返ると遥か彼方雲上に三角形の伊吹の頂が覗いていた。その右横には霊山が横たわる。そして天空の青空中に白の絹雲があった。
鵜川では立浪草(ホナガタツナミ)に度々出合った、それは激しい流れの傍らで青色の花冠をそっともたげていた。国道路傍では黄花のハンゴンソウが勢力を伸ばしていたし、姫女苑も同様に繁茂していた。因みにそれら二種の植物はいずれも外来種だ。帰路、堰堤上を通るとき100mほど上流に、鵜川に覆い被さるように張り出した樹木の上部に薄紫の花があった。裸眼の我が老眼ではしっかりとそれを見ることは叶わなかったが、フジのように思えた。キチョウやモンシロチョウは夏の訪れを楽しむが如くゆったりと舞った。モンキアゲハは慌ただしく飛翔し我が眼前より直ぐに姿を消した。
蝶の姿を追うとき、僕が子供のころに行なった蝶採集の話をするとAbちゃんは言った。「僕は虫が嫌いやった。僕は花を育てたんや。色々育てたんやけど、コスモスは難しく花は咲かへんかった」と回顧した。さて、そのときのAbちゃんの脳裏には50年以上も昔の如何なる情景が映っていたのだろうか。その言葉に僕は、Abちゃんの優しい心根を垣間見ることとなった。
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