「駿台予備校市ヶ谷校舎は医学部・歯学部受験に特化した校舎で、ここに入れば医学部に合格すると駿台の職員が言った。だから、息子を駿台市ヶ谷校に入れた。駿台の授業を欠席せず、教材もマスターしたが、結局医学部に合格しなかった。駿台の職員は平気で嘘をいい、まんまとだまされた。」
こんなクレームを言った父母ってどうでしょう?
「駿台予備校市ヶ谷校に入って、そのテキスト授業をマスターすれば、全員医学部医学科に合格する?!」
そんなわけないでしょう!また、駿台の職員も全員合格すると言うはずがありません。
駿台予備校市ヶ谷校の大学受験学年(現役+浪人)の在籍数と合格者数(頭数)を比べれば、すぐにわかります。
たしかに、駿台予備校市ヶ谷校は医学部・歯学部受験に特化した予備校で、他の予備校より医学部・歯学部の合格率が高いです。しかし、だからと言ってそこのテキストだけやれば全員合格するわけではありません。実際に合格している学生は駿台のテキストはもちろんそれ以外に大量に自主的に勉強し、人一倍努力しているのです。だから、他の受験生より抜きん出た結果、医学部医学科に合格したのです。普通にやっていたのでは普通の成績しかとれず医学部に合格するのは困難です。―これは受験の世界の常識です。
上記文章の「駿台予備校市ヶ谷校舎」という言葉「開成」「桜蔭」「豊島岡」「海城」「栄東医学部コース」に置き換えてみてください。
つまり、○○に入ればすべてOKではないのです。入った後の努力に比例して道は開けるのです。普通の努力には普通の結果です。本人が努力しなければ○○という学校が素晴らしかったとしても、その本人は全然素晴らしくありませんし、その学校にふさわしくありません。
結局、「学校選び」は「環境(教育システム+先生+生徒)選び」であり、その後の成否は本人の努力にかかっているのです。
努力に結果が比例する受験の世界は実業界よりはるかに公平で、私はこのままでイイと思います。