開智望小学校を訪問して
まず、入ってすぐ校舎の設計の工夫に気づきました。
教室は廊下と仕切られていますが、腰壁で腰から上がガラス張りとなっています。廊下からでも各クラスの授業の様子が一目でわかるので、これは良いです。生徒達も教室が完全オープンではなく仕切りがあってガラスがはまっているので授業に集中しやすく、かつ、明るくオープンな雰囲気が保てます。
そして、各教室は黒板のかわりにホワイトボードになっていて、天井付のプロジェクターのスクリーンを兼ねています。教師のパソコン画面を照射して授業で活用していました。図解の多い授業や途中式が重要な算数、また、本文を投影できるので英語や国語でも非常に有効ですし、今の子供達はこういうのが好きです。岩槻の総合部にはなかった設備です。
校舎は高級な部材は使用してはいませんが、耐久性がありメンテナンスが容易な部材を使用しています。そして、生徒用のロッカーが廊下と教室にあり、教室には教師用のキャビネット類がありました。
教師は中堅・若手が中心のようですが、副校長先生が「教師が要であるので研修を充実させている。」とのことでした。見学したクラスでは、たしかに、よく工夫された全員参加型の考えさせる授業をしていました。
懐かしいジョン先生の英語の授業も見学しましたが、「今日は体調があまり良くないのでは?」と見えました。
授業見学は案内されるまま校内をまわったので、見学した授業はこの日のために周到に準備されたものかもしれません。次は普段の日に自由にまわれると開智望小学校の良さがもっと理解できると思いました。
授業内容は国際バカロレア(IB)のPYPの特徴を活かし、教科にとらわれない(教科の枠を越えた)探求型の授業と従来型の知識を身につける授業を併用し、体系的知識も獲得させるとのこと。そして、現在は小1、小2の2学年だけなので出来なかった異学年(異年齢)学級を平成28年度に小1~3で実施するとのこと。
ところで、廊下で初対面なのに女子生徒達がニコニコしながら自分から私に挨拶をしてくれました。
理事長補佐北村先生のお話からは「IBを開智望小学校で取り入れるために理論武装されていて、その上で具体化している。」との印象を受けました。
「IBでPYP、MYPと教育していっても高2~3の時点で本当にDPを全生徒に行えるのか?」と疑問に思っていたところ、明確にご説明いただきました。
すなわち、高2の時点でDPを行うクラスと国内大学例えば医学部進学希望者クラスや東大進学希望者クラスなどクラスを細かく分けるとのことでした。
そうであるならば、将来外国大学への進学を希望せず、国内の医学部医学科を志望する生徒も開智望小学校から開智望中学校、開智望高校と進学していって、志望校に合格できるレベルの指導をしてくれる可能性がありそうです。
まだ出来たばかりの開智望小学校ですので、これからいろいろなことが具現化していくようです。
今後の展開が楽しみです。