怪しい中年だったテニスクラブ

いつも半分酔っ払っていながらテニスをするという不健康なテニスクラブの活動日誌

7月28日瑞穂公園テニスコートは台風接近でパス

2018-07-29 07:09:26 | テニス
今までにない針路を取る台風12号。
いつもと真逆の東から西へ日本列島を縦断しようとしている。
28日には東海に上陸かとなって、夏休みに入ったばかりでいろいろな行事が目白押しの週末は大混乱に。
瑞穂陸上競技場で実施予定のグランパスの試合は早々と中止。
隅田川の花火は延期。
各地の祭りも中止とか延期に。我が地元の雁道の夏祭りも28日は中止に。
28日は16時30分から瑞穗公園テニスコートの予約が入っているのですが、これは無理と早々と戦闘態勢を解除したのですが…
28日朝起きると曇り。時折雨が降り出すのですが、弱い雨。
10時過ぎる頃には、雨もやみ晴れ間も出てきた。
一向に降り出す気配もなくて台風はどこへ行った?
雲の動きの予報を見てみると名古屋は18時くらいまでは雨雲がかからず雨は降らない?
11時ごろにはヤッターマンからやるのかと問い合わせのメールが入ったのですが、台風は夜には接近してくるのだし、風も強くなって雨も降りだすのも必定。こんな天気なのでドタキャンしても誰も怒らないだろうし、そもそも参加者が誰も来ないのでは。まあ、中止でしょうと返事しておきました。
結局家でダラダラとテレビを見て過ごしたのですが、雨は雨雲の予報通り17時過ぎまでは一向に降らない。この天気ならばメンバーさえ集まればやってやれないこともなかったかも。多分コートではやる人はやっていたのでしょう。
でも交通機関もJRとかは早々と21時には運休とかでテニスをやってもいつものようにしげ寿司でダラダラ飲んでいては帰れなくなっていたので、これでいいのだ。
我が家では台風接近に備え暗くなる前にベランダの鉢植えとかゴミ箱などを片付けました。

これで残念ながら7月のテニスは桑名遠征の1回だけしかできませんでしたし、あの時も危険な暑さで下手したら倒れたかもしれないということで1時間しかやらなかったし、ほぼ休養の7月になってしまいました。
まあ、凶器のような暑さなので、年寄りは体と相談しつつボチボチやるしかないですね。
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「生物学的文明論」本川達雄・「生命のからくり」中屋敷均

2018-07-28 08:56:03 | 
文系スカスカ脳でも生物学は数式があまり出てこないし、身近な話題から入ることがあって、一般向けの本は比較的手に取るようにしている。
池田清彦のように、面白いけど「ホンマでっか」という話は半分エンターテイメントとして読んでいるのですが、今回の2冊はちゃんとした人がちゃんとしたことを書いてあります。

「生物学的文明論」の著者の本川達雄は、ベストセラー「ゾウの時間、ネズミの時間」の著者というとわかる人も多いはず。この本の方が文明論というだけあって範囲が広くて読みやすく書いてあります。もちろんゾウの時間、ネズミの時間に書いてあることにも触れています。心臓時計は15億回で止まるそうですが、ハツカネズミの心臓1拍は0.1秒。ヒトは1秒で、ゾウは3秒です。ハツカネズミの寿命は2~3年、ゾウは70年近いのですが、一生に心臓が打つ数はどちらも同じ15億回。これは哺乳類と鳥類について調べてみてもほぼ同じ。体重と時間にかかわる現象はそのほとんどが体重の4分の1乗に比例するそうです。ところで体重当たりのエネルギー消費量は、体重の4分の1乗に反比例。ここからエネルギー消費量に寿命という時間をかけてみると30億ジュールと計算されます。これはゾウもネズミも同じです。
それでは人はどうなのか。実は心拍数15億回だと40歳で寿命ということになってしまいます。人生80年と言われ、私もすでに65歳になろうとしているので寿命は尽きている…まあ、江戸時代はそうだったし、人の寿命は本来40歳代と言われれば、老眼は始まるし髪の毛も白くなったり薄くなったり。閉経にもなる。自然界には老いた動物は原則としていない。老いて衰えれば生き残るのが難しいのです。生物学的に言えば生殖活動が終わったものは速やかに消え去らなくてはいけないのです。
では40歳以降の生きている意味は?生殖活動に直接参加できなくても子や孫を育てるのに援助をして生存率を上げることができるのなら老いた世代が生きている生物的意義はある。
う~ん、おばあちゃんは役に立つけどおじいちゃんは金つるにしかならないような気も…
まあ、意義はともかくこの長寿は医学の進歩と衛生的な環境、豊かな生活の賜物で、ある意味技術が作り出した人口生命体!
妙に説得力はありますが、生きていてすいませんという気になってしまいます。子供たちに早く孫の顔を見せろというプレッシャーをかけることぐらいしか生物的は意味はないかも。
ところでヒトの年齢別エネルギー消費量を見てみると体重当たりエネルギー消費量では赤ん坊は非常に大きく20歳過ぎると緩やかに減ってくる。老人のエネルギー消費量は子どもの2.5分の1。老人の時間は子どもの2.5倍ゆっくりだということです。エネルギーをいっぱい使って色々なことをやると、後から振り返ると出来事がいっぱい詰まっていて長く感じる。エネルギーをあまり使わなければ少しのことしか行わないので振り替えればスカスカで時は短く感じる…歳を取ると時のたつのが早く感じるわけです。
時間のことばかりを触れましたが、この本にはもっとたくさんの興味深い議論が出ています。
生物と水の関係、生命は海から生まれたと言われていますが、水というものの特別な性質によります。詳しいことは読んでいただくとして地球外生物の有無は水が存在するかどうかで大きく左右され、火星に水があるのかなどと議論も生命の可能性に大きくかかわっているからです。生物の形についていえば基本は円柱形。平たい部分もある(木の葉とかトンボの翅とか)のですが、それには表面積が広いとよいから。一方人工物は四角くて硬いものが多い。体の設計原理と人工物の設計原理はあまりにも違っているのです。
ところでヒトも含めて恒温動物は休んでいる時にも体を温めてエネルギーを使っているので、食べ物から得たエネルギーのほとんどは熱として消えて行ってしまいます。吸収したエネルギーの97.5%は維持費として使われ、消えてなくなっています。体の成長や子孫という形で肉に変わるのはたったの2.5%だけ。
一方変温動物は食べ物から得たエネルギーの30%が肉になるとか。
10トンの草の山があるとすると、体重500キロの牛2頭に食べさせたとすると牛は草の山を14か月かかって食べ切って、その時の体重増加は200キロ。この草を体重2キロのウサギ500羽に食べさせてもできる肉の量は恒温動物ならみな同じで200キロですが、ウサギの場合は3か月しかかかりません。効率というか回転率なら断然ウサギです。
変温動物ならどうかと言うと10トンの草を体重1グラムのイナゴ100万匹に食べさせると9か月かかって食べ尽くして200万匹になるので2000キロの肉ができる!変温動物なら10倍も収量が上がる。これから食糧難の時代には昆虫食というものにも真剣に考えなくてはいけないかも。今でも東南アジアでは結構食べているみたいなので、昆虫食が人類を救うかも。
本川さんは実は専門は「ナマコ」の研究。ナマコの研究から見えてくることとか、サンゴ礁と生物多様性の仕組みとか興味深いことがたくさん出てくるのですが、ここでもう2千字を超えています。あとはぜひ読んでみてください。
ちょっと長くなったので「生命のからくり」については次に書きます。
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「ビブリア古書堂の事件手帳」三上 延

2018-07-21 08:04:35 | 
図書館で文庫本コーナーを何気なく見ていて、確か以前評判になっていた本かなと思いあまり期待せずに借りてみたのですが、面白かったですね。
ちょうど豪雨で旅行が中止になってしまい暇つぶしにと読み始めたら面白くてやめられずにすぐに2冊を読んでしまいました。

シリーズはまだまだ続いているので、本を返す時にもう2冊借りてきたのですが、それも今さっき読んでしまいました。
北鎌倉のあまりはやっていない「ビブリア古書堂」の若くて美しい店主栞子。普段は対人恐怖症みたいで人とまともに目を合わせて話すことができないほどなのですが、本の話題になるとスイッチが入って蘊蓄はすごい。大学卒業後ひょんなことから店員のバイトをしている幼い時のトラウマから本が読めない大輔を狂言回しに、本の知識を駆使して事件の謎を解いていく。
このタイプは一種の発達障害の診断名が付きそうです。まあ、このアンバランスが栞子をより魅力的にしているんですけど。
1話ごとにいろいろな本が取り上げられているのですが、「それから」「晩年」というように読んだことがある本もあるし、名前を知らない本もあるし、名前だけはしっていても読んだことはない本とか多彩な本が出てきます。
当然本の中に謎解きのヒントがあるのであらすじも紹介されるのですが、古書店の世界の話なので、ここで取り上げられる本の蘊蓄は初版本の装丁とか版を重ねることによる変遷とかの稀覯本の世界で、学生時代には結構古本屋めぐりをしたのですが、もっぱら安く本を買うためだけだったので、初版本がどうとかは全く知らない世界。
宮沢賢治は生前ほとんど評価を受けることなく出版した本も自家出版の2冊だけ。原稿は何回も推敲を重ね、出版後も手直ししようとしたものもあり、例えば「銀河鉄道の夜」でも何種類もの草稿があってどれが決定版かも論争があったというのはおぼろげに知っていたのですが、「春と修羅」にも賢治が推敲を重ねたという蘊蓄があるんです。
太宰治の「晩年」も自費出版されたものですが、初版本は美本だと何百万もの高値が付くのですが、そこに太宰の自筆の書き込みがあればこれはもう世界に1冊のものでマニアならいくらお金を出しても欲しい。栞子がそれを秘かに持っていることで事件に巻き込まれてしまうのですが、その書き込みが結構魅力的。「自信モテ生キヨ 生キトシ生クルモノ スベテ コレ 罪ノ子ナレバ」というのは、いかにも太宰が書きそうなのですが、ネットで調べてみたけど実際にはそんな書き込みの本はないみたいです。
ところで第4巻は、江戸川乱歩の本についての長編。そこに失踪した栞子の母、本に関する知識は栞子以上という智恵子が絡んできて、江戸川乱歩ファンなら堪能できるはず。でも私は乱歩はほとんど読んだことがなくて、明智小五郎とか少年探偵団とかはテレビで見たような記憶があるぐらいで、確か五中出身だと思うのですが食わず嫌いの類。そこに展開されている蘊蓄に感心するばかり。どちらかというとおどろおどろしい印象が強いのですが、まあ、一度読んで見ようかという気にはなりました。
ということで4巻まで読んだのですが、まだまだ続いているので読まなくては。
丁度図書館の棚にあったので第5巻を借りてきて読みだしています。
ところで今更ながら気が付いたのですが、これってテレビドラマになり映画にもなっているとか。それで何となく題名に記憶があったのか。


  
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桑名遠征はヤッターマン家でゴチになりました。

2018-07-19 16:16:23 | テニス
着替えてからは、運動公園から徒歩圏内のヤッターマンの家に行きます。
リビングの壁にはお孫さんの描いた絵がいっぱい貼ってあって、いまだ孫ができる気配もない私としては、うらやましい。
奥様の手料理でおもてなしいただきました。
テーブルに着くと既に枝豆とか鶏肉と野菜をあえたものとかピーマンとツナの和え物がド~ンと並んでいます。

まあ、何はともあれビールで乾杯。
この暑さの中、我慢してきたので一気にグビグビ。体に沁みわたります。
ここでハマグリのホイル蒸しが出てきました。

大粒の蛤。ハマグリなんて食べたのはいつ以来か。しげすしで小さな蛤を食べたことがあったか。
スープもこぼさず飲まなくては。
更に豚バラ串焼きも出てきます。
ここらでヤッターマンが買ってきた日本酒が出てきます。

1本は伊勢志摩サミットで出たという「作」。大吟醸ではないですけどね。
もう1本は純米吟醸「颯」これは地元のお酒とか。
いや~どちらも美味しかったですけど、やっぱり「作」の方がいいかな。
すぐに2本空いてしまったのです。
その後も奥様の手料理がどんどん出てきます。
私が枝豆を梅肉とごま油で和えると美味しいと言うとすぐに作って出してくるという臨機応変さです。
結構酔いが回ってきて写真を撮ることも忘れて食べるは飲むは。ということで何が出てきたかは記憶が定かでないので勝手に想像しておいてください。
飲みながら話していると何やらヨイショが一番元気で声高くしゃべくりまくる。女3人で姦しいと書きますが、女二人でもというか一人でも十分に姦しい。
負けじとこちらも対抗しようとして何やら皆さんに失礼なことを言ったかも。酔うと結構舌禍事件を起こしがちなので気を付けないと。不快に感じた人がいれば陳謝します。
日本酒がなくなるとビールを出してもらい、ヤッターマンの家にあるアルコールは全部飲む勢い。

最後には家庭菜園で取れたミニトマトとかピーマンのお土産までいただき、本当に何から何までゴチになりました。
帰りはヤッターマンの家からすぐのバス停から直通バスで名古屋駅へ。
乗り込んだのは最初から最後まで私たち4人だけ。無事バスセンターまで到着。

そのあとヨイショと二人でビックカメラにお酒を買いに行きましたが、さすがに「獺祭」は報道があってから、すぐに売り切れとか。
でも一応酒売り場まで来たので「酔鯨」と「蓬莱」を買って帰りました。
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7月15日桑名市総合運動公園へ遠征

2018-07-17 19:59:58 | テニス
先週8日は、結局森の熊さん、えみちゃん、カバちゃんの3人しか集まらなかったそうです。仕方ないので11時までやって早々に引き上げたとか。4人集まらなかったので、コート代は基金からわくちゃんに商品券で送っておきます。
今月のテニスはあと1回だけだったのですが、はげ親父からメールがあってヤッターマンに桑名でコートを取れないかと聞いたところ15日は空いているので予約可能とのこと。みんなに問い合わせて4人以上集まれば桑名へ長征してでもテニスをやりましょうということになりました。
結果、森の熊さんにはげ親父、ヨイショと集まったそうなので、15時から17時までコートをヤッターマンに押さえてもらい、テニスをやることに。はげ親父の指示で14時6分名古屋駅発のJRで行くことになりました。ところでこのところ連日の猛暑で最高気温が体温よりも高い日が続いています。馬鹿正直に15時から始めることはなくて少しでも遅い方がいいのではとも思い、私としてはもう1本遅くてもいいのではと思ったのですが、はげ親父に却下されてしまいました。
仕方ないので炎天下13時30分に家を出て金山まで歩いて行くのですが、それだけで汗びっしょり。やっとの思いで名古屋駅の関西線のホームにたどり着くと既に列車はホームに入っている。乗り込んで探すも誰もいない。次の車両へ移動するとヨイショを発見。ヨイショも指定された列車に乗り込んでも誰もいなかったので不安だったみたい。そのまま二人はいないまま列車が発車してしまったので、はげ親父にメールすると桑名で待っているとか。どうやら1本前の列車で行ったみたいです。
桑名駅に着くと迎えのヤッターマンの車に森の熊さんとはげ親父はちゃっかり乗り込んでいました。
そこからヤッターマンの車で桑名市の総合運動公園へ。テニスコートは人工芝で16面あって管理棟も立派です。

でもさすがにこの暑さです。コートを走り回っているのはほとんど中学生のソフトテニスの部活。
年寄りはこの暑さの中、太陽の下で活動すること自体が危険!

なんか立っているだけでフラフラします。
まあ、せっかく来たので1時間だけでもやりましょうか。
まずは乱打をやってから、ヨイショの提案で二人はボレーで3人は球出しという5人での練習に。ボールを打ち尽くしたらローテーションで交代するのですが、休みがないので結構きつい。一回りやると頭がチンチラポッポ。休憩の時に持ってきた保冷材で頭とか首筋を冷やして一息つきます。この暑さならビールがうまいだろうけどここで飲めば体の中も暑くなって倒れるかも。事実はげ親父は首から上が真っ赤になってもうろうとした感じ。何でも昨日もお墓参りに行って熱中症になったとか。
そんなはげ親父は後回しにしてじゃんけんして試合をします。
まあ、倒れない程度に2試合もやればいいか。
最初の試合は森の熊さんと組んでヤッターマン、ヨイショ組と対戦。デュースまでもつれ込んで結構長い試合になったのですが、頭もうろうとしていたは体が反応せずに単純なミスを重ねて結局0:4の完敗。この日の最高気温は名古屋で37度でしたが、コート上はいかに桑名の山の中と言えども太陽の下では40度ぐらいあったのでは。年寄りは気温より高いところでは活動してはいけないのだ。
でも隣のコートでは中学生がソフトテニスをやっていてコーチの先生に叱咤されながら走り回っています。あの年代は平気なんだな~

次の試合ははげ親父も入って、私とヤッターマン対はげ親父、ヨイショ組。一進一退の攻防でしたが、最後のゲームをはげ親父のWフォールトで決着して3:1。それにしてもヨイショとヤッターマンという年上の方が元気というのはなんだかな~
この時点で16時を過ぎていたので、もう十分だろうとこの日はこれで終了することに。
管理棟に入って感じる空調の何とありがたいことか。
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中室牧子 「学力」の経済学

2018-07-14 06:49:41 | 
この本が出版された時には結構話題になって書評にも取り上げられていたと思います。

著者の専攻は「教育経済学」。教育に一家言ある人たちからは忌み嫌われそうですが、日本の教育論にかけていた視点で、非常に説得力があります。
この本の冒頭に統計学者の西内啓の著書から引用してあるけど、「教育という分野に関しては、まったくの言っていいほどの素人でも自分の意見を述べたがるという現象がしばしば起こる」ので日本では一億総評論家状態。しかし、どのような教育がいいかは教育される本人の特性や能力、環境などの様々な要因によって左右されるもの。他人の子育ての成功体験を真似しても自分の子どももうまくいく保証はない。たった一人の個人の体験ではなく個人の体験を大量に観察することによって見出される規則性こそが大切なのです。
アメリカではお国柄なのか、教育政策を行うについては「科学的な根拠」が絶えず求められます。政策を行うに当たっては、原因と結果の因果関係が求められるのです。
よく混同されるのですが、因果関係と相関関係とは違います。
相関関係ではどちらが原因でどちらが結果かはわかりません。また、見せかけの相関と言いますが、第三の要因が隠れているかもしれません。(ここらあたりを理解するためには西内啓の「統計学は最強の学問である」をぜひご一読を。
因果関係を確かめるために、アメリカでは措置群と対象群にランダムに振り分けて一定期間観察して、その差が統計的に有意かどうかを調べます。教育の分野でそういった実験を行うことは日本では倫理的に許されないという感覚が強くてあまり行われていないのですが、アメリカでは多くの研究業績があります。
ではエビデンスに基づく子育てはどうなのでしょうか。
詳しくは読んでいただくとして、結論だけを書いていくと
学力テストや通知表の成績など(アウトプット)がよくなったらご褒美を与えるのと本読む宿題をやる学校にちゃんと出席するなどする(インプット)とご褒美を与えるとでは、どちらが学力を上げるのに効果があったかというとインプットにご褒美を与えられ子どもたち。
アウトプットにご褒美を与えられた子供たちはテストの点を取るテクニックに走り、わからないことを質問し、授業をしっかり聞くとか本質的な学力の改善に結び付く至らない。どうせれば成績を上げられるのかという方法を教える人が必要みたいということです。因みにご褒美は子どもの一生懸命勉強するのが楽しいという気持ちは失わせていないとか。
ところで子どもは褒めて育てよとよく言いますが、むやみやたらに子どもをほめると、実力を伴わないナルシストを育てることになるだけ。ほめ方についても子どものもともとの能力(=頭がいい)をほめると子どもは意欲を失い、成績が低下する!
ほめるときはもともとの能力ではなくて、具体的に達成した内容をあげることが重要だとか。努力を誉められた子供たちは悪い成績を取ってもそれは能力の問題ではなく努力が足りないせいだと考え、努力をして成績を伸ばすのです。
テレビやゲームが子供にもたらす負の因果効果はそれほど大きくなくて、1日1時間以内ならばテレビもゲームも問題ないそうですが、往々にして何時間も夢中になってしまうのでこれは負の影響が出てきます。
また親が「勉強しなさい」というのはあまり効果がないとか。すべて親が抱え込むのではなく、学校、塾、親族に頼ればいいそうです。
同級生からの影響についていえば、同じような学力の子どもたちを同じ学級に編成する習熟度別学級が全体の学力を押し上げるのに有効な政策だそうです。
教育を将来に向けた投資としてみるとどの段階に投資するのが一番効果的かというともっとも収益率が高いのは、子供が小学校に入学する直前の就学前教育!
人的資本(勉強だけでなくしつけなどの人格形成や体力、健康なども含む)への投資はとにかく子供が小さいうちに行うべき!
就学前教育への財政支出は雇用や生活保護受給率、逮捕率にまで影響を及ぼすので社会全体にも影響を及ぼし収益率が高い。
ところで就学前教育で改善されるのは学力ではなくて「非認知能力」これは一言でいえば「生きる力」、人生の成功のため特に重要なものは具体的には「自制心」であり「やり抜く力」。
少人数学級の議論も取り上げているが、少人数学級が学力を上昇させる因果効果はあるものの費用対効果は低い。教育を受けることの経済的な価値に対する誤った思い込みをただすだけで子どもの学力は上がる。少人数学級とか子供手当の政策目標は何で本当に効果があるのかよく検証しなくてはいけないものです。
検証というとよく「学力テスト」が取り上げられますが、これは学校教育の成果を見るためにはほとんど効果がないとか。「どういう学校に行っているか」と同じくらいに「どういう親のもとで生まれ育てられたか」ということが学力に与える影響が大きい。もしかしたら学力テストの県別順位は単に子どもの家庭の資源の県別順位を表しているにすぎないかも。加えてこのテストには私立の学校は参加していないので私立の学校の比率の高い東京、神奈川などは順位が低くなってしまう。学力テストの結果を学校名とだけ紐づけると、本来学校や教員が負うべきでない責任を彼らの責任にしてしまいます。もし公表するのなら家庭の資源を表す情報(生活保護率、就学援助率、学習塾の数など)も紐づけて公表すべきでしょう。
とは言っても教員の質も子供の成長に大きな影響を与えます。ではどうすれば教員の質を高めることができるのか?教員の給与を上げることが教員の質を高め子どもの意欲や学力の改善につながるということを示したエビデンスはあまりない。教員研修が教員の質に与える因果効果もないみたいです。如何すればいいかというのは確たるものはないのですが、教員免許は必ずしも教員の質を担保しているものではないので教員免許制度を変更して、能力の高い人が教員になることの参入障壁を低くすることが有力な政策オプションだそうです。まあ、大学の教員などは免許制度ではないですし、異能の人が客員教授とか講師をやっているのはよくあることですよね。
教育を議論する時にもきちんとデータをもとにしてエビデンスを示していくことが大切だとよくわかります。文章もわかりやすいですし、難しい数式などは一切出てこないので、教育に関心がある人は是非読んでください。
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「イノベーターたちの日本史 近代日本の創造的対応」

2018-07-11 07:49:32 | 
最近「西郷どん」を見ているからではないけれど、読み進んできた井沢元彦の「逆説の日本史」もたまたまというかいいタイミングで明治維新前後の巻になってきて、その派生ということではないけれど、この本を読んでみました。
因みに週刊ダイアモンドの2017ベスト経済書の第5位です。

明治維新の性格についてははるか昔に大学で学んだ経済学説史によれば講座派と労農派による激しい論争があったとか。明治維新の性格によって政治的行動指針が変わってくるので大きな論争になったのですが、今思うとマルクスの唯物史観が絶対で上部構造は下部構造に規定されるというテーゼによって世界を一直線に見ようとしていたと思います。
世界はもっと多様性に満ちているんですよね。
閑話休題。明治維新の性格はともかくとして、鎖国政策をとり太平の眠りをむさぼっていた日本は、アヘン戦争の情報を得ることによって西洋列強と嫌でも対峙しなければならない現実を知る。
ちょっと意外だったのですが、時の幕府は出来るだけ正確にアヘン戦争に関する情報を得ようとしていた。主なルートは朝鮮から対馬経由とオランダを通じた長崎経由のもので、幕府の入手した情報は老中、将軍まで上がっていた。当然情報は幕府内部だけにとどまらず広く国内に伝わり、アヘン戦争に関する危機感が幕末の志士たちを輩出することになる。
ところでこの本で最初に取り上げられているのは有名な志士ではなくて名前は聞いたことがある程度の「高島秋帆」。彼は西洋で最も進んでいた大砲を輸入し、分解模倣してレプリカを各藩に販売していた。しかもその資金を長崎での脇荷交易で得ていて外国貿易の重要性を認識していた。
従って彼はまさに命をかけて開国通商を訴えている。残念なことに時の幕府は右往左往し優柔不断な対応に終始していた。高島秋帆の先見性に満ちた主張を十分に生かすことはできなかった。
次に取り上げられるのは大隈重信。早稲田大学を作った人以外に彼は何をやった人か知らなかったのですが、維新の志士ではなくて諸外国列強との交渉において、その手腕を発揮して頭角を現してきた人。
一国を代表する責任ある対応を取ったことが認められて、維新政府の中での官僚あるいは政治家への道を歩んでいった。
明治維新を革命ととらえるのなら「革命とは実務だ」という言葉をかみしめてしまいます。
血気にはやって攘夷だ討幕だと言って時の幕藩体制を倒しても、そのあと日本を統治していくためには列強との外交交渉しなくてはいけないし、何よりも統治機構を構築して基礎となる財政を確立していかなければいけない。大隈は列強との交渉に対応していく中で、財政の重要性を理解sて日本に貨幣制度を確立し兌換券を発行しうる銀行を創設していった。
そのことは士族解体というまさに明治維新の革命主体の自己否定をもたらすのだが、西南戦争を始めとする士族の反乱を抑え込み明治政府はその痛みを伴う改革をやり切っていった。
具体的には士族に対して秩禄処分と授産政策が行われたのですが、時あたかも松方デフレ政策の時期と重なって死屍累々。武士の商法と言われて揶揄されたのですが、その中でも小野田セメントを創設した笠井順八のような成功例もあった。武士の商法と言われようと外国から技術を移転し産業を興していくには膨大な試行錯誤が必要で、失敗例も経験を蓄積するためのある意味、必要経費だったかも。
さらにこの本では組織イノベーションとしての財閥を肯定的に捉え、大きな役割を果たしてきたとする。三井、三菱の人材登用と多角的事業が近代産業への創造的対応として戦前の日本経済を大きく成長させていった。
最後は科学者の創造的対応として世界的な科学者としてだけでなく企業家としても成功した高峰譲吉。研究開発で成果を上げればちゃんと研究費を捻出できるようなビジネスモデルを構築した姿はすごい。同時代人としては野口英世の方が有名みたいですが、研究者としても人間としても高峰譲吉の方がスケールが大きいですね。
その後、理化学研究所の歴史と果たした大きな役割を大河内正敏の姿を詳述していますが、ほとんどの人は同じだと思いますが、このことは初めて知ったことばかり。ぜひ実際に読んでみてください。
一橋大学の経済学者の本ですが、近代日本がいかにテイクオフできたかを考えさせられ、その割には読みやすいので、300ページほどのハードカバーですが、比較的サクサク読めました。
ところで一緒に写っている「金利と経済」はスカスカ頭になった私にはかなり難しかったですが、アベノミクスの行く末について考えさせられました。
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7月8日鶴舞公園テニスコートはリタイア

2018-07-09 20:59:27 | テニス
西日本は集中豪雨で大きな被害が出ています。東海地方も岐阜県は飛騨川水系を中心に大雨。何年か前に下呂温泉に泊まった時に、駅から旅館街へ行くアンダーパスが水没してしまい、飛騨川が濁流となっていた時を思い出します。
でも名古屋は梅雨前線からは外れてきたみたいで、朝には雨が上がっていて曇り
旅行に行けなかったこともあって土曜日の弟一家との宴会では、ビールに日本酒(九平治と八海山)を飲みすぎてしまったみたいで、朝から体がだるく頭も重い。
起きるには起きて朝食を食べたのですが、運動する気力は全くなくてぼんやりとテレビを見ています。
この日は久しぶりの晴れ間も見えてきて、テニスは十分できるのですが、身体は中止信号を出している。
確か1059さんも白馬へ行くとかで休むと言っていたのですが、この雨では行かなかったかも。
メールをチェックするとヨイショは欠席。ヤッターマンも孫のお世話みたいです。
そうするとテニスをやる人がいるのかどうか。まあ、4人は集まるだろうという根拠なき楽観の下にお茶を飲みぼんやりとテレビを見続けます。大雨のニュースとオウムのニュースで退屈はしません。
今月はテニスコートの予約が取れなくて月末にあと1回だけ。本当は無理してでも出かけて行って体を動かすべきだったか。これでは年に50回のテニスは到底無理で40回がやっとのペースになりました。
9時過ぎる頃から晴れてきたのですが、集まりが悪ければだれかからメールが来るだろうと思ったのですが、それもない。
まあ、いいかということで結局午前中は無為無策の日曜日でした。
回復力が遅れるのも年のせいかな。気力がなくなるのは老人性うつの前兆…
テニスへ行った人がいたら報告をください。
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雨とともに流れた城崎温泉旅行

2018-07-06 20:57:02 | Weblog
金曜日から城崎温泉に行く予定で宿を手配して、切符も予約しておいたのですが、西日本各地は連日の梅雨末期の豪雨
果たして木曜日の夜に予約しておいた宿から電話が。大雨で山陰本線のダイヤは大幅に遅れ、金曜日の特急列車は全部運休なのでどうしますか?という問い合わせでした。特急列車が運休ならどうやってもたどり着くことは無理みたいなので、キャンセルにするしかないみたいです。
旅館にはキャンセルの手続きをお願いしましたが、「またの機会にお待ちしています」と感じいい対応でした。利用する特急を伝えておいたのでちゃんと気を利かせての連絡で助かりました。
ところで旅館はこれでよかったのですが、列車の予約も取り消さないと。
交通費はできるだけ安くできないかと京都までは「ぷらっとこだま」にして、京都から城崎温泉まではJR西日本の「おとなび」を使ってのネット予約にしてあったのでキャンセル手続きもちょっと大変。
因みに普通に切符を買うと9000円を超えるのですが、これだと7680円。京都までならこだまでも支障ないかと思ったのですが、JR西日本とJR東海ツアーにそれぞれキャンセル手続きをしなければいけないので面倒くさいことこの上ない。
おとなびは、予約はネットで出来るのですが、運休の場合のキャンセルはネットでやると普通にキャンセル料がかかるというので専用電話にかけないといけない。ところが何回かけても話し中でなかなか繋がらない。朝から何回も試して昼過ぎにやっと繋がった。でもそこでも順番に対応しますのでしばらくお待ちくださいということで30分近く待たされる(この電話は有料なので待っている時間も電話代がかかっています)。ホームページから見るとやたらと運休区間があって危険地域には旅行は取りやめてください、その場合は全額払い戻しますとなっていたので、問い合わせの電話が殺到しているんでしょう。
辛抱強く待ってやっと往復の切符のキャンセルをすることが出来ました。
ぷらっとこだまの方もツアー受付の電話は10時からというので何回もかけるのですが、何時までも話し中。これは行くしかないと金山のツアーまで雨の中を歩いていきます。新幹線は京都までは動いているし、西日本の「特急きのさき」が運休でもJR東海には関係ない。半分キャンセル料を覚悟しながら対応したお姉さんに、京都から乗る予定の特急が運休で行く意味ないので、キャンセル料は西日本が持つべきではと一応主張したのですが、調べてみますとのこと。いろいろ問い合わせてもらい待たされたのですが、キャンセル料なしでキャンセルできました。
でもこの場合列車の発車時間前でよかったのですが、発車時間後だったら全額返らなかったかも。10時にすぐ電話しても話し中で出なければ何とも仕方なかったかも。11時46分発の列車なのでツアーデスクが開いてからでも間に合ったのでよかったということです。
それにしても「ぷらっとこだま」と「おとなび」を使った切符の手配は何の問題がなければ安くていいのですが、キャンセルしなくてはいけないとなるといろいろ制約があって面倒くさいというか、今回はたまたまうまくキャンセルできたのでいいのですが場合によっては全額取消料がかかることも覚悟しなければいけない。いいことばかりではないことを改めて感じた次第。
予想外の豪雨ではかなく流れてしまった城崎温泉旅行ですが、旅館は電話の対応もよかったし秋にでも再挑戦してみたいものです。
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6月30日瑞穂公園テニスコートの後は二人だけ

2018-07-05 06:44:47 | テニス
終わって、いつものしげ寿司へ行くのですが、この日はえみちゃんもはげ親父も車なのでパス。
ということで1059さんと二人だけでしげすしへ行きます。
二人なのでカウンターでいいよねと言いつつ、のれんをくぐって入るとなんとカウンターはお客で全部埋まっていた。
こう言う事態は失礼ながら初めてなのでびっくりしました。
よく考えると土曜日の6時過ぎなので寿司屋のカウンターがお客で埋まっているのは当然ながらなんでしょうけど。
それでは二人で恥ずかしげにテーブル席につきます。
まずはビールで乾杯。
お客が多いので過ぎに料理が出てこないかとまずはアナゴの骨煎餅を出してもらいましょう。

これをつまみにポリポリ食べながら刺身を何にするか考えて、珍しいところで「トビウオ」があったので注文しました。

鰺としては味に近いのかな。身が結構柔らかいのはイワシみたいか。
二人ともトビウオの刺身というのは初めてでしたが、やっぱり鰺の方がよかったか。
ま~、ビールをもう1本頂きましょう。
タケちゃんマンのことですが、1059情報によると左手は不自由だけど右手は大丈夫でパソコンを叩けるので職場復帰すると連絡があったそうです。無理しなくてもとも思うのですが、ひょっとすると家にいることの方がストレスがたまるのかも。
テニスの早期復帰はちょっと無理だと思うのですが、我がクラブの参加者も先細りなので若手をリクルートしないと人数が集まらなくなるかも。因みに来週は1059さんは夫婦で白馬東急へ行くとかでテニスは欠席です。
ビールもなくなってきたので、そろそろ焼酎にしましょうか。

すぐに出てくるもので鮎の甘露煮を。

最近はテニスをやると後半は握力が無くなってきて、後に飲み会でも箸がうまく使えなくなってしまいます。鮎の甘露煮を箸で上手くつかめなくて1,059さんに箸使いが下手だなとあきれられてしまいます。
ボロボロこぼしながら焼酎の水割りをグビグビ。
トビウオの刺身がイマイチだったので今度はカツオのたたきをいただきます。

やっぱりカツオの方が美味い。
カウンターの接客が一息ついたのか魚卵の煮物を出してくれました。

魚卵だけでなくて何やら内臓も入っていたかな。
水割りを2杯ほど飲んで〆にバッテラを。

サバが美味しい。
これを食べていたら血液サラサラだぜ。
フルーツはスイカです。

お会計はビール2本に焼酎はキープしてあったものなので意外に安くて

一人2700円でお釣りは基金に入れておきました。

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