若いヤナギやハンノキの仲間などが両側に茂る白萩川に沿った作業用道路を歩いていると、ヤマハンノキ(?)の枝にウスタビガの繭ぶら下がっていました。ウスタビガは、秋も深まってきて紅葉が始まる時期に羽化して現れてくるので、現在見つかる繭は成虫が羽化した後の繭か、いろいろな条件で羽化に失敗した繭です。
ウスタビガの繭については、『繭ハンドブック』に詳しく書かれています(せっかく買った本なのに、あまり読まずに並べてあります…)。この本によると、繭の下部には必ず一つの穴が開いており、また、繭の上部は平らで普通は閉じられていますが接着されていないので両端を指で押すと開きます(羽化した成虫が脱出するための出口です)。
鋏がなかったので手で破ると、中には成虫が羽化した後の蛹の殻が残っていました。
《ヤマハンノキの枝にぶら下がっていたウスタビガの空繭 2020/05/15》
《ヤマハンノキの枝にぶら下がっていたウスタビガの空繭 2020/05/15》
《繭の底に開いた水抜き(?)といわれる穴 2020/05/15》
《繭の上端に設けられた羽化した成虫が脱出するための出口(指で押すと開きます) 2020/05/15》
《繭の中に残っていた羽化殻 2020/05/15》