毎年感じることですが、お盆の時期を過ぎると、めっきり虫の姿が少なくなり、寂しくなります。
この日(08/30)も勇んでやってきたのに、虫の姿はほとんどなく、早々に帰りました。
出会った数少ない虫の一つが、エンマコオロギ♀。草むらにいたのを、開けたところに誘導して写しました。
《草むらから出てきたエンマコオロギ♀ 2020/08/30》
《草むらから出てきたエンマコオロギ♀ 2020/08/30》
※『わくわく昆虫記ー憧れの虫たちー』(丸山宗利著・山口進写真)の虫たち 29/56 アキアカネ(秋・冬)
「アキアカネ」の副題は、「冬から春のプールをアキアカネの『代償環境』に」です。丸山さんが子どものころ、アキアカネはシオカラトンボと並んで身近なトンボ。水はけの悪いコンクリートの広場の水たまりにたくさんいたヤゴを自分の水槽に入れて、羽化の様子を見るのが丸山さんの小学校低学年の恒例行事(私とはぜんぜんレベルが違います。私がトンボの羽化を見たのは中高年になってからです⁈)。
下の写真は、アキアカネが産卵していた河原の水たまりの近くで交尾中のカップル。トンボの交尾の手順は、ヒトには想定外の複雑さです(このことに、私はつい最近までまったく理解していませんでした)。
① まず、♂が腹端にある把握器で♀の頭か首を挟みます。(いわゆる「おつながり」(連結)で♂が前で♀が 後ろの状態です。)
② 次に、♂は交尾に先立ち、腹部を曲げて、生殖器(腹端近くにある)で作られた精子を腹部の付け根にある交尾器(副性器)に移します。
③ 次に、♀が腹部を曲げ、腹端近くにある交尾器を♂の交尾器に結合させます(これで交尾成立)。この時の 姿勢がハートのような形になります 。
以上、『トンボの不思議』(新井裕著)を参考にしました。
《交尾するアキアカネ 2018/09/02 神通川河川敷》